経営の健全性・効率性について
①について102.63%と比率がほぼ100%なのは一般会計からの負担金によるところが大きい。独立採算制を確保するためにも一般会計からの負担金の依存度を減らす必要がある。そのため、下水道への接続推進等を行い水洗化率を上げ、使用料収入の向上を図る必要がある。④類似団体より低い値に抑えられているが、企業債償還のほとんどが一般会計負担によるためである。①同様に使用料収入の向上を図る必要がある。⑤について、過去5年において低い値を示しており、100%には至っていない。またH27以外の年度では類似団体平均値と比べ低い水準を示している。そのため水洗化率を上げ料金収入を増加させる必要がある。⑥H30において前年より13.87円減少している。打切決算により出納整理期間に支払われる支出が反映されていないことが主要因である。⑦について過去5年において類似団体平均値よりも概ね低い値を示している要因として、人口減少や水洗化率が低いことが考えられる。今後は、水洗化率をあげるだけではなく、処理施設の統合等を行い、施設利用率を向上させる必要がある。⑧水洗化率の指標が過去5年において類似団体平均値よりも低い値を示している要因として、高齢者世帯の割合が高く、下水道に接続するための宅内配管工事を行えないことが考えられる。その為、今後は未接続の方々への接続推進を行うことが必要である。
老朽化の状況について
管渠改善率は0%なのは、現段階ではすべての管渠が耐用年数未満であり、管渠の改善の時期ではないためである。そのため現状では、大規模な補修工事等はないが、今後についてはストックマネジメントを策定し、効率的に更新・修繕を行っていく必要がある。
全体総括
経営の健全性・効率性、老朽化の状況等の指標を見ると、水洗化率が低い為に全体の健全性・効率性が悪化していると考えられる。今後の改善策として、下水道の接続推進をより一層強化し水洗化率を上げるとともに、今後の維持管理の費用を考慮し、下水処理施設の統廃合を検討していく。なお令和元年度より公営企業会計に移行しており、財政状態・経営成績を把握し経営改善に努めていく。