経営の健全性・効率性について
経常収支比率は100%を超え、累積欠損比率も0%となっているため、健全な経営状況と考えられる。経費回収率は類似団体の平均を超え、改善傾向にあるが、これからも引き続き経営努力が必要である。また、一般会計への依存度が依然として高いため、投資の効率化や維持管理費の削減、接続向上による有収水量を増加させ、継続した経営の健全化と効率性を高める必要がある。さらに、水洗化率が63.43%と年々増えてはいるが、依然として低いため、水洗化率を向上させることにより、更なる料金収入を確保し、一般会計への依存度を減らした場合でも経営できるようにつなげることが重要である。
老朽化の状況について
管渠については、築年数も浅いため更新時期はまだ先であり、処理場の機械及び電気設備は、近い将来更新時期を迎えるため、ストックマネジメント計画に基づき、点検・調査も実施し、修繕・改築の必要性を検討する。また、個別施設の改築計画の見直しの必要性も検討する。今後アセットマネジメント作成も見据えて見直しする予定である。
全体総括
安定した料金収入を確保することが経営改善の第1歩であり、接続率を向上させることが特に重要である。また、今後の人口減少や空き家対策等を踏まえ、農業集落排水を公共下水道に統合し、維持管理の一元化を図りながら、組織の連携した取り組みが必要である。また、長期的な基本計画である経営戦略の改定を実施するとともに、経費回収率向上に向けたロードマップの作成等、経営の健全化を図るための取組を進めていく必要がある。