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2012年度
2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2018年度)
財政力
財政力指数の分析欄
長引く景気低迷により、平成20年度以降は下落・横ばいが続いていましたが、平成28年度に税収増により0.01ポイント増加した後、好調な雇用環境による市民税の伸びや企業の設備投資の活発化を背景とした固定資産税の伸びなどにより税収が増となり、前年度と同水準を維持することができました。人口が少なく財政基盤が弱いため類似団体内順位は下位ですが、平成30年4月1日の中核市移行に伴い、地方創生施策をより一層推進し、将来の税収増に繋がる企業誘致や地元中小企業への支援を強化するなど、経済の好循環の実現に取り組みます。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
市税については増収となり、地方交付税については合併算定替えの縮減の影響を受けつつも中核市への移行等に伴う増等により微増となりました。また、公債費に充当した一般財源については市債の利率見直しや計画的な繰上償還の効果により減少しましたが、人件費に充当した一般財源については中核市への移行に伴う職員配置及び退職者の増による退職手当の増等により大きく増加し、経常収支比率が前年度より1.2ポイント増加しました。今後も、新たな税財源の確保に努めるとともに、経常経費の削減などに積極的に取り組みます。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
前年度より5,750円の増加となっており、類似団体内では高い水準で推移しています。人件費(事業費支弁人件費を含み、退職金を除く)は中核市への移行に伴う職員配置及び災害対応等の時間外勤務が増えたことにより増加しました。物件費も中核市移行による新たな事務の増加及び学校給食費・補助教材費の公会計化等により増加しています。また、人口は減少しているため、人口一人当たりの決算額は増加傾向となっています。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
本市の給与水準は前年度よりも0.4ポイント低下しているとともに、類似団体、全国市平均共に下回っています。今後も、引き続き給与水準の適正化に努めます。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
前年度と比較して0.06ポイント増加していますが、これは鳥取市定員管理方針(平成28~平成32)の中でも予定していた平成30年4月1日の中核市移行(保健所開設等)により職員数が増員となったためです。今後も、方針に基づき、引き続き適正な定員の管理を行います。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
類似団体平均値を4.9ポイント上回っていますが、前年度と比較して0.4ポイント減少しました。戦略的な市債発行の抑制やふるさと融資償還金の増加などにより、10年連続の改善となっています。今後、可燃物処理施設建設等の大型事業への負担の増等により市債発行額の増加が見込まれますが、交付税算入率が高く有利な市債を活用し、持続可能な財政基盤の確立に努めます。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
類似団体平均値を29.1ポイント上回っていますが、前年度と比較して5.6ポイント減少しました。新市庁舎・道の駅の整備やふるさと融資等による市債発行の増により市債残高は増加しましたが、公営企業債償還のための繰出見込額の減少やふるさと融資償還金などの充当可能特定財源見込額の増加などにより、11年連続の改善となっています。今後、可燃物処理施設建設等の大型事業への負担の増等により市債発行額の増加が見込まれますが、交付税算入率が高い市債や国県補助金等の有利な財源を活用し、行財政改革の取り組みを進めます。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)
人件費
人件費の分析欄
中核市への移行に伴う職員配置及び退職手当の増等により、人件費は前年度に比べ増加し、経常一般財源も増加したことにより前年度と比較し、1.2ポイント増加していますが、依然として類似団体の平均値を下回る水準で推移しています。今後も引き続き適正な定員管理を行い、人件費の抑制に努めます。
物件費
物件費の分析欄
類似団体平均値を1.5ポイント下回っていますが、前年度と比較して0.3ポイント増加しました。これは、中核市移行に伴う新たな事務の増加及び学校給食費・補助教材費の公会計化等によるものです。今後も経費の増加が見込まれますが、経常経費の抑制に努めます。
扶助費
扶助費の分析欄
類似団体平均値を5.1ポイント下回っており、前年度と比較しても0.2ポイント減少しました。これは、私立保育園運営費や障がい福祉サービス費は施設や利用者の増により引き続き増加していますが、景気回復基調による生活保護費受給の減少等によるものです。
その他
その他の分析欄
類似団体平均値より2.3ポイント下回っており、前年度と比較すると0.2ポイント減少しています。これは、除雪費の減等に伴う維持補修費の減等によるものです。
補助費等
補助費等の分析欄
類似団体平均値を6.0ポイント上回っており、前年度と比較して1.0ポイント増加しました。これは、中核市移行に伴い軽費老人ホーム運営補助などの新たな事務が増加したこと等によるものです。補助金については、公平性・透明性の確保に努め、実績報告の精査及び支出効果の検証を行い、必要に応じて見直しを行っています。
公債費
公債費の分析欄
類似団体平均値を1.1ポイント上回っていますが、前年度と比較して0.9ポイント減少しました。これは、償還中の市債の利率見直しによる利子償還額の減少などによるものです。今後、可燃物処理施設建設等の大型事業への負担の増等により市債発行額の増加が見込まれますが、後世への負担を少しでも軽減できるよう、徹底した行財政改革の取り組みなどを行い、財政の健全化に努めます。
公債費以外
公債費以外の分析欄
前年度と比較して2.1ポイント増加しましたが、類似団体、全国平均ともに下回っており、平成20年度以降低い率を維持しています。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
目的別歳出の分析欄
総務費は、住民一人当たり62,045円と類似団体と比べて高い状況となっていますが、これは、新市庁舎整備や総合支所の耐震化整備を進めたことによるものです。民生費は、歳出総額の34.1%を占めており、住民一人当たり178,188円と類似団体平均に比べ高い状況となっていますが、これは、私立保育園運営費、保育園耐震改修事業費などの増が主な要因です。商工費は、住民一人当たり58,937円となっており、前年度より減少したものの、類似団体と比べて高い状況となっています。これは、地域活性化のためのふるさと融資(地域総合整備資金貸付)や中小企業の経営の安定化を目的とした制度融資資金を積極的に行ったことが主な要因です。災害復旧事業費は、住民一人当たり6,032円となっており、金額は他に比べると少額ですが前年度に比べて大きく増加し、類似団体平均に比べ高い状況となっています。これは、7月から10月にかけて相次いで発生した台風や豪雨により、農林水産業施設災害復旧費、公共土木災害復旧費が共に増加したことが主な要因です。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり521,932円となっています。補助費等については住民一人当たり78,624円、貸付金については住民一人当たり49,198円となっており、類似団体内で一人当たりコストが非常に高い状況となっています。これは、補助費等は簡易水道事業が水道事業と統合したことによる繰出金の増加や可燃物処理施設の整備に伴う広域負担金の増加などによるもので、貸付金については、地域の活性化を目的としたふるさと融資(地域総合整備資金貸付)や中小企業の経営の安定化を目的とした制度融資資金を積極的に行った結果によるものですが、補助金・貸付金の公平性・透明性の確保や、実績報告の精査及び支出効果の検証などにより、引き続き必要に応じて見直しを行っていきます。また、普通建設事業費のうち新規整備は住民一人当たり9,851円となっており、前年度の4,866円に比べて大きく増加していますが、これは、道の駅「西いなば気楽里」整備(12.1億円)、地域交流棟整備(1.7億円)などによるものです。災害復旧事業費も前年度に比べて大きく増加していますが、7月から10月にかけて相次いで発生した豪雨や台風により、農林水産業施設災害復旧費、公共土木災害復旧費が共に増加したためです。今後も可燃物処理施設建設等の大型事業への負担の増等により投資的経費の増加が見込まれますが、国県補助金等の有利な財源の活用や徹底した行財政改革の取り組みなどを行い経費の抑制・財政の健全化に努めます。
実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)
分析欄財政調整基金残高は、取り崩しを回避しており、災害等の将来の不測の事態への備えとして引き続き適正な残高の確保に努めます。行財政改革を着実に進めていることから、実質収支は黒字で推移しており、実質単年度収支は、景気の回復基調などにより税収が増え、また、活用を念頭に積み増してきた基金繰入金の増などにより黒字となっています。今後とも歳入歳出のバランスを重視し、適正な財政運営を目指していきます。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)
分析欄下水道等事業は、平成28年10月に実施した料金改定により営業収益が増加したことなどにより0.89ポイント改善しています。平成29年3月には、中長期的な視点に立った「下水道等事業経営戦略」を策定し、人口減少や施設の老朽化に伴う大規模な更新時期の到来を見据えながら、今後も投資の合理化と財政の健全化の実現に向けて努めます。病院事業は、前年度よりも患者数が大幅に減少したことにより経常収支赤字となり、0.94ポイント悪化しています。平成30年度は、救急科を新設して救急患者の受入れ件数が前年度よりも増加しており、今後は関連施設との連携を深め、患者の受入れ体制をさらに強化できるように努めます。国民健康保険費特別会計は、平成30年度から制度改正により都道府県化となり、これにあわせ保険料を全面改定する中、収納率は前年度並みの93.22%と高止まりしたものの、制度改正に伴い公費が拡充されました。歳出は、制度改正に伴い保険給付費の財源を県が全額交付するなど、安定運営に努めています。一般会計は、景気の回復基調による税収増などにより歳入が増加し、歳出も新市庁舎整備等の投資的経費の増により増加しましたが、前年度より0.29ポイント改善しています。今後も大型事業が控えていますが、有利な財源を活用するとともに行財政改革の取り組みを行い、健全な財政運営に努めます。
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実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄【元利償還金】計画的に行ってきた任意繰上償還と新規の市債発行の抑制により、市債の元利償還額が減少しました。【公営企業債の元利償還金に対する繰入金】公営企業の計画的な事業実施により前年度と同水準です。【組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等】組合等の計画的な事業実施により前年度と同水準です。【債務負担行為に基づく支出額】これまで行ってきた社会福祉法人等に対する建設費償還補助の減に伴い、負担が軽減されています。【算入公債費等】過去の市債に対する基準財政需要額は元利償還金の減少に伴い減少傾向ですが、ふるさと融資(地域総合整備資金貸付)償還金の増により、負担が軽減されています。【実質公債費比率の分子】元利償還金の減少や償還金の特定財源の増加により減少傾向となっています。
分析欄:減債基金
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将来負担比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄【一般会計等に係る地方債現在高】前年度より市債の新規発行額は減少しましたが、新市庁舎整備の2,240百万円、道の駅「西いなば気楽里」整備の934百万円、ふるさと融資の1,500百万円などがあり、現在高は前年度より3,703百万円増加しました。【債務負担行為に基づく支出予定額】社会福祉法人等に対する建設費償還補助の減に伴い減少しました。【公営企業債等繰入見込額】下水道事業債の減や水道事業と簡易水道事業の統合による事業債の減に伴い減少しました。【組合等負担等見込額】前年度より増加しており、今後、可燃物処理施設の整備が予定されており、増加する見込みです。【退職手当負担見込額】定員適正化計画に基づく職員採用等により年々減少しています。【設立法人等の負担額等負担見込額】土地開発公社の保有する土地の評価額の減等により増加しました。【基準財政需要額算入見込額】新市庁舎整備などによる交付税措置のある市債の新規発行額の増により増加しました。【将来負担比率の分子】市債の現在高は増加したものの、公営企業債等繰入見込額の減や充当可能特定財源見込額の増により減少傾向となっています。
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基金残高に係る経年分析(2018年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)企業立地促進事業や地域振興施策の実施に伴い「地域振興基金」を5.6億円取り崩したこと、新市庁舎整備に伴う1.1億円、社会福祉施設改修に伴う1.7億円を含め「公共施設等整備基金」を4億円取り崩したことなどにより、基金全体としては5.8億円の減となりました。(今後の方針)災害等の将来の不測の事態に備えるため、基本的には「財政調整基金」や「減債基金」は温存しながら、大規模事業に合わせて計画的に積み増してきた基金を活用していきます。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)債券運用や繰替運用により微増となりました。(今後の方針)災害等の将来の不測の事態に備えるため、令和7年度末に「財政調整基金」と「減債基金」の合計が50億円となることを目標に積み立てていきます。
減債基金
減債基金
(増減理由)債券運用や繰替運用により微増となりました。(今後の方針)災害等の将来の不測の事態に備えるため、令和7年度末に「財政調整基金」と「減債基金」の合計が50億円となることを目標に積み立てていきます。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・公共施設等整備基金:公共施設等の整備・地域振興基金:市民の連携の強化及び地域振興・人づくり・まちづくり基金:国際的視野をもち地域の活性化の中核となる人材を育成するとともに、住民が主体となって行う活力あるまちづくりの促進(増減理由)・公共施設等整備基金:今後の大規模事業の財源として1.8億円を積み増した一方で、新市庁舎整備に伴う1.1億円、社会福祉施設改修に伴う1.7億円を含め4億円取り崩したことによる減少・地域振興基金:企業立地促進事業や地域振興施策の実施に伴い5.6億円取り崩したことによる減少(今後の方針)・公共施設等整備基金:公共施設等の老朽化対策・耐震化に対応するため、計画的に活用していきます。・職員退職手当基金:退職者推移に合わせて計画的に活用していきます。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率は類似団体と比較して低くなっている。主な要因としては、小中学校、保育園の長寿命化対策及び耐震対策などの事業の実施、道路インフラ等の長寿命化事業等の推進等の成果によるものと考えている。引き続き、道路橋梁等インフラ資産の長寿命化対策と平行して、施設の統廃合・集約化・複合化も念頭に置いたうえで、平成27年度に策定した鳥取市公共施設等総合管理計画に基づき、施設老朽化対策を計画的に進めていく必要がある。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は、平均値より若干高いが、概ね全国平均並みとなっている。今後は、可燃物処理場整備等の大型事業による起債発行の増や、高齢化や人口減少による市税の減少、扶助費など経常経費の増が見込まれるなか、総合計画や市政改革プランに基づき、市民サービスと効率的な行政運営を両立させ、一層の財政健全化に努めていく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は類似団体と比較して高くなっているものの、有形固定資産減価償却率は類似団体と比較して低くなっている。主な要因としては、市庁舎整備事業、総合支所、小中学校等耐震化などの大型事業の実施、道路インフラの長寿命化事業等の実施により、標準財政規模に占める起債残高が類似団体に比べて高まっている一方で、施設の老朽化対策の成果が有形固定資産減価償却率の低水準化という形で表れているものと考えられる。引き続き、施設の統廃合・集約化・複合化も念頭に置いたうえで、平成27年度に策定した鳥取市公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化対策を計画的に進めていく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率、実質公債費比率ともに類似団体と比較して高くなっているものの両指標とも低下傾向にある。平成16年度の1市8町村の合併に伴う関連事業の財源として積極的な起債発行を行ったことにより、標準財政規模に占める起債残高及び公債費が類似団体に比べて高まっていたが、第5次鳥取市行財政改革大綱(H22~26)及び第6次鳥取市行財政改革大綱(H27~令和元)に基づき新規起債発行額を抑制するとともに、計画的な繰上償還の実施や交付税措置上有利な起債の活用へのシフト等の取組みにより、将来負担比率及び実質公債費比率ともに毎年度着実に低下させている。今後数年内は、市庁舎整備や可燃物処理場整備等の大型建設事業に係る起債発行の増加が見込まれるが、引き続き普通建設事業費の精査や不要不急事業の抑制に取り組んでいく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)
施設情報の分析欄
一人当たり面積(延長)で、類似団体内順位5位以内(類似団体と比較して一人当たりの面積(延長)が多い)が4施設(道路、保育園、学校、公民館)あるとともに、その他の施設においても総じて順位が高い傾向にある。市町村合併により、類似機能の施設が多く存在することがうかがえる。地域ニーズを把握しつつ、集約化を進めることで、更新経費を低減させることが可能と考えられる。減価償却率を見ると、「学校施設」次いで「公営住宅」「公民館」の老朽化が進行していることがうかがえる。各施設とも、中長期の財政状況も踏まえながら、優先度の高いものから計画的に耐震工事を実施しており、特に「公営住宅」については、施設の統合と建替えをPFI方式で実施することとし、コスト削減と事業期間の短縮により入居者負担を軽減するなどの取り組みを進めている。
施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)
施設情報の分析欄
一人当たり面積で、類似団体内順位5位以内(類似団体と比較して一人当たりの面積が多い)が3施設(福祉施設、保健センター、庁舎)あるとともに、その他の施設においても総じて順位が高い傾向にある。市町村合併により、類似機能の施設が多く存在することがうかがえる。庁舎については、令和元年度には本庁舎が新築移転し、各部署が集約されるが、施設については、地域ニーズを把握しつつ、集約化を進めることで、更新経費を低減させることが可能と考えられる。減価償却率を見ると、「市民会館」次いで「体育館・プール」、「一般廃棄物」の老朽化が進行していることがうかがえる。市民会館は耐震工事を実施しており、法定耐用を超えての使用が可能と思われるため、今しばらくの猶予はあるが、体育館・プールについては、市全域に施設が分散していることもあり、関係者が多く、意見をまとめるのに時間がかかると思われるため、早急に、あり方見直しの検討が必要と考えられる。「一般廃棄物」については、平成29年度から可燃物処理場の新設工事が開始され令和4年度完成稼働予定である。
財務書類に関する情報①(2018年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から1,876百万円の増加となった。金額の変動が大きいものは、事業用資産であり、小中学校の改修や保育園、公民館の新築等による資産の取得額から用途を廃止した資産の除売却額を差し引いた額を減価償却費が下回ったため1,066百万円増加した。負債総額は前年度末から3,165百万円の増加となった。金額の変動が大きいものは地方債であり、臨時財政対策債の発行額は前年並みだったものの、合併特例債、地域総合整備資金貸付事業債の発行額の増加等により地方債発行額の合計額が償還額を上回ったため、全体で3,165百万円の増加となった。一般会計等以外の特別会計と公営企業会計を加えた全体の資産総額は、上水道管、下水道管等のインフラ資産を計上していること等により、一般会計等に比べて197,945百万円多くなるが、負債総額も下水道管の新設等に地方債(固定負債)を充当したこと等により162,704百万円多くなっている。また、鳥取市土地開発公社等を加えた連結の資産総額は、鳥取市土地開発公社が保有している公有用地等を計上していること等により、一般会計等に比べて224,587百万円多くなり、負債総額も鳥取市土地開発公社の借入金を計上していること等により173,377百万円多くなっている。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は75,676百万円となっており、そのうち、人件費や物件費等の業務費用は38,769百万円、補助金・社会保障給付費等の移転費用は36,906百万円であり、業務費用のほうが移転費用よりも多い。移転費用のうち、補助金等は16,076百万円、社会保障給付費は9,894百万円となっており、移転費用は大型補助金の減少により昨年度より全体で2,154百万円減少した。社会保障給付は高齢化等により増加が見込まれるため、事業内容の見直しなど、より一層の経費の削減に努める必要がある。また、業務費用においては、維持補修費と減価償却費を含む物件費等が24,819百万円となっており、今後は公共施設等の集約化・複合化の実施等の適正管理に努め、業務費用のより一層の削減に努める必要がある。全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が13,628百万円多くなっており、また、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が25,358百万円多くなり、純行政コストは35,057百万円多くなっている。さらに、連結では、一般会計等に比べて、連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が17,302百万円多くなっており、また、人件費が10,627百万円多くなっているなど、経常費用が70,594百万円多くなり、純行政コストは53,535百万円多くなっている。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(72,291百万円)が純行政コスト(72,664百万円)を下回っており、本年度差額は▲373百万円となり、年度末の純資産残高は166,110百万円となった。今後は税収等のより一層の増加に努める必要がある。全体では、国民健康保険費特別会計の国民健康保険料や介護保険費特別会計等の介護保険料等が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が14,649百万円多くなっており、本年度差額は1,861百万円となり、純資産残高は549百万円の増加となった。また、連結では、鳥取県後期高齢者医療広域連合の国県等補助金があることから、一般会計等と比べて税収等が23,507百万円多くなっており、本年度差額は1,519百万円となり、純資産残高は708百万円の増加となった。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は4,371百万円であり、投資活動収支は公共施設等整備支出が前年度より1,008百万円減少し8,051百万円となったが、国県等補助金収入や基金取り崩しの減少等により▲7,683百万円となった。財務活動収支は地方債の発行額が地方債償還支出を上回ったこと等により3,722百万円であり、本年度の資金収支は410百万円、本年度の資金残高は2,547百万円となった。全体では、国民健康保険料や介護保険料等が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より6,570百万円多い10,941百万円となっている。投資活動収支では、下水道管の新設等を実施したことなどにより、▲9,110百万円となっている。財務活動収支は、地方債発行収入が地方債の償還額を565百万円上回ったこと等により667百万円となり、本年度末資金残高は前年度から2,498百万円増加し、11,232百万円となった。また、連結では、鳥取県後期高齢者医療広域連合の国県等補助金収入が業務収入に含まれることなどから、業務活動収支は一般会計等より6,477百万円多い10,848百万円となっている。投資活動収支では、鳥取県東部広域行政管理組合が消防車両等を整備したことなどにより、▲9,479百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を下回ったことから、852百万円となり、本年度末資金残高は前年度から2,222百万円増加し、13,304百万円となった。
財務書類に関する情報②(2018年度)
1.資産の状況
①住民一人当たり資産額は類似団体平均値を上回っており、②歳入額対資産比率は類似団体平均値を下回っている。この要因の一つとして、合併前に旧市町村ごとに整備した類似の公共施設が複数あることが考えられる。また、③有形固定資産減価償却率については類似団体平均値を下回っているものの、有形固定資産の中で高い割合を占める事業用資産・建物の減価償却率が約60%となっていること等からも、今後の施設の老朽化に対する修繕等の経費が増加することが見込まれる。将来の公共施設等の修繕・更新等に係る財政負担を軽減するとともに、住民一人当たり資産額の適正化と歳入額対資産比率の改善のため、平成27年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設等の集約化・複合化を進め、施設保有量の適正化に取り組むことが必要となっている。
2.資産と負債の比率
④純資産比率は類似団体平均値を下回っており、この要因の一つとして、純行政コストが税収等の財源を上回ることによる純資産の減少が考えられる。今後は、行政コストの削減のため、事業内容の見直しを行うとともに、使用料及び手数料の見直しを検討するなど、経常収益の増加を図る必要がある。また、⑤将来世代負担比率は類似団体平均値を上回っているが、臨時財政対策債と地域総合整備資金貸付事業債を除いた地方債は、R元年完成の本庁舎整備や小中学校校舎の更新、R4年完成予定の可燃物処理場の新築等により一時的に増加している。今後は、新規に発行する地方債を抑制し、地方債残高を縮減し、将来世代の負担の軽減に努める。
3.行政コストの状況
⑥住民一人当たり行政コストは類似団体平均値を上回っている。今後は、行政コストの削減のため、事業内容の見直しとファシリティマネジメントの観点から公共施設等の集約化・複合化による経費の削減等を行うとともに、使用料及び手数料の見直しを検討するなど、経常収益の増加を図る必要がある。
4.負債の状況
⑦住民一人当たり負債額は類似団体平均値を上回っているが、負債額の多くを占める地方債の約40%は臨時財政対策債と地域総合整備資金貸付事業債となっており、これらを除いた地方債は年々減少していたが、R元年完成の本庁舎整備や小中学校校舎の更新により一時的に増加している。今後は、新規に発行する地方債を抑制することで地方債残高を縮減し、将来世代の負担の軽減に努める。また、⑧基礎的財政収支のうち、業務活動収支は黒字であり、投資活動収支は赤字であった。投資活動収支の赤字の主な要因は、公共施設整備支出と貸付金支出の一部を地方債を財源として行っていることによるものである。今後は、事業内容の見直しを行うことで業務活動収支のより一層の黒字化を進めるとともに、公共施設等整備の見直しを行う必要がある。
5.受益者負担の状況
⑨受益者負担比率は年々増加しており、平成30年度には学校給食費の公会計化等により類似団体平均値を上回った。しかしながら、⑥住民一人当たり行政コストが類似団体平均値を上回っていることからも、使用料及び手数料の見直しの検討等が必要となっている。また、公共施設等の保有量の適正化、効率的な利用による経費の削減を進め、受益者負担の適正化を図る必要がある。
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