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2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2022年度)
財政力
財政力指数の分析欄
5年間の推移をみると、ほぼ横ばいで推移しているが、当該年度は分子となる基準財政収入額が分子となる基準財政需要額を上回る増額となったことから、単年度指数でみると、0.008ポイント改善したが、3年平均の値では、3年平均の対象から除外される令和元年度の単年度の値を下回ることから0.015ポイントの悪化となっている。市税の収納率は98.7%で、行財政改革プラン2020(令和2~6年度)の目標値97.6%を大きく上回っており、引き続き歳入確保に努めるとともに、歳出の削減を図る。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常経費充当一般財源は、物件費が6.6億円、公債費が8.1億円増加したことなどにより、総額で14.3億円の増加となった。経常一般財源は、地方特例交付金等が減額となったものの、市税等の増により、総額で8億円の増となった。この結果、経常収支比率は0.7ポイント改善し、86.8%となり、類似団体内平均値を下回っている。今後も厳しい財政状況が見込まれるが、倉敷みらい創成戦略や行財政改革プラン2020(令和2~6年度)に基づき、歳出の削減を図りながら、市税収入の拡充と一層の歳入確保に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
感染症対策事業等による物件費の増により、人口1人当たりの決算額は前年度より3,794円増加したが、昨年度に引き続き、類似団体内平均値を下回っていることから、歳出抑制に努めた成果が一定程度あったものと考えられる。全体的な歳出について、引き続き、行財政改革等の推進により削減に努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
類似団体の中でも高い水準となっていたことを受け、独自給料表であった行政職給料表を、国の行政職俸給表(1)と同一の給料表へ見直し、平成31年4月1日に移行した。3年間の現給保障期間を経て、令和4年4月1日時点のラスパイレス指数は見込みどおり低下し、国の水準に近付いた。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
過去5年間の推移を見ると、微増傾向となっているが、行政需要は年々高度化、複雑化しており、効率的な行政運営に向けて、行財政改革プラン2020において、民間活力導入の推進やAⅠ・RPA等ⅠCTの活用等に取り組んでいる。また、定年延長や退職者数の推移などをふまえて、数年後を見据えた職員採用を実施している。今後も引き続き、組織やポストの適正化を図り、定員の適正化に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
5年間の推移をみると、比率は年々改善傾向で推移している。当年度は前年度に比べ、0.4ポイント改善したが、これは3箇年の平均値であり、当年度の単年度実質公債費比率2.9%が、令和元年度の4.1%を下回ったことによる。単年度実質公債費比率は、前年度に比べ0.5ポイント悪化しているが、これは公共施設個別計画に基づく施設整備等による元利償還金の増が主な要因となっている。第七次総合計画(令和3~12年度)においては令和7年度の実質公債費比率の目標値を3.2%としており、引き続きその目標が達成できるよう、市債発行の抑制に努めていく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
前年度と比較して3.3ポイント改善したが、これは下水道事業の地方債残高の減少などにより公営企業債等繰入見込額が減少したことや、決算剰余金等を基金へ積立を行ったことで、充当可能基金の額が増加したことが主な要因となっている。しかし、今後老朽化した施設の更新等により比率が上昇することが見込まれることから、各種事業について計画段階から事業内容を精査し、財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費に係る経常収支比率は、前年度から0.2ポイント減少しており、類似団体内平均値を1.4ポイント下回っている。本市では、行財政改革プラン2016(平成28~令和元年度)において、行政組織のスリム化等に取り組んできたが、引き続き行財政プラン2020(令和2~6年度)において、AI・RPA等ICTの活用等により、今後も組織やポストの適正化を図り、人件費の削減に努める。
物件費
物件費の分析欄
物件費に係る経常収支比率は、前年度から0.4ポイント上昇している。これは、エネルギー価格高騰による光熱水費の増や給食調理業務などの民間委託に係る経費が増加したことが主な要因である。しかし、民間委託は人件費の抑制に寄与しているため、今後も、施設管理や給食調理業務などの民間委託化を進め、経費の削減に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費に係る経常収支比率は、前年度から0.2ポイント減少しているが、施設型・地域型保育給付事業費等の増により決算額は増加している。類似団体内平均値を1.5ポイント下回ってはいるが、令和5年度より助成対象を拡大する子ども医療費助成事業費をはじめとして、今後も高齢化の進展や障がい者支援対策などにかかる扶助費の増加が見込まれるため、健全な財政運営に努める。
その他
その他の分析欄
その他に係る経常収支比率が類似団体内平均値を上回っているのは、介護保険事業や後期高齢者医療事業に対する繰出金の増加が主な要因である。今後も少子高齢化が進み、繰出金の増加が見込まれるが、保険料の適正化を図ることなどにより、普通会計の負担額を減らしていくように努める。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費に係る経常収支比率は、前年度から0.1ポイント減少している。これは、下水道事業会計への繰出金や、公害健康被害補償給付事業に係る経費が減少したことが主な要因である。類似団体内平均値を1.0ポイント下回ってはいるが、今後も定期的な補助金の見直し等に取り組んでいく。
公債費
公債費の分析欄
公債費に係る経常収支比率は、前年度から0.6ポイント上昇しており、類似団体内平均値を0.3ポイント下回っているものの、年々平均値との差は縮まってきている。今後は公共施設個別計画に基づく施設整備や、増加する自然災害への対策などによる市債発行額の増により公債費の増加が見込まれるが、行財政プラン2020(令和2~6年度)による行財政改革の推進によって健全財政を維持するように努めていく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外の経常収支比率は、昨年度より0.1ポイント上昇しているものの、類似団体内平均値より4.9ポイント下回っている。数値が悪化した主な要因は需用費や委託料の増加により物件費が増加したためである。今後も人員配置の適正化など、行財政改革の更なる推進により、経費削減や合理化に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
目的別歳出の分析欄
主な構成項目である民生費は住民一人当たり177,062円で前年より14,209円の減額となっており、類似団体内平均値より16,624円低い額となっている。前年度より減額となったのは、子育て世帯臨時特別給付金事業の減が主な要因です。衛生費は倉敷西部クリーンセンター整備事業の増により住民一人当たり56,655円で、前年度より8,107円増額となっている。土木費は倉敷市阿知3丁目東地区市街地再開発事業の減等により、住民一人当たり49,443円で前年度より3,505円減額となっている。教育費は給食調理場等整備事業の増等により住民一人当たり50,087円で前年度より11,082円増額となっている。災害復旧費は文化施設災害復旧事業の減などにより、住民一人当たり100円で前年度より3,240円減額となっている。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算額は、住民一人当たり450,578円で前年より1,181円増額となっている。主な構成項目である扶助費は、令和3年度に新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う給付事業を行っていたことから、住民一人当たり121,679円で前年度より15,386円減額となっており、類似団体内平均値より11,646円低い額となっている。普通建設事業費は倉敷西部クリーンセンター整備事業や給食調理場等整備事業が増加したことにより住民一人当たり44,077円となり、前年度より6,692円増加したが、類似団体内平均値より3,369円低い額となっている。新規事業については前年度と同様、類似団体内平均値と比較して低い額となっているが、更新整備については、類似団体内平均値より5,346円高い額となった。今後も公共施設個別計画に基づく施設整備等が計画されており、多額の財政需要が見込まれる。物件費は、新型コロナウイルスワクチン接種事業の減があるものの、感染症対策事業等の増により、住民一人当たり57,529円で前年度より3,373円増額となっている。補助費等は、物価高騰対策経済支援事業等を行ったことから、住民一人当たり47,310円で前年より3,878円増額となっている。積立金は、将来の市債償還や施設整備等に備えるため、決算剰余金を減債基金や公共施設整備基金、学校施設整備基金へ積立てたことにより、住民一人当たり28,494円で前年度より2,572円増加となっている。災害復旧事業費は、文化施設災害復旧事業の減などにより、住民一人当たり100円で前年度より3,240円減額となっている。
実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)
分析欄財政調整基金残高は、前年度決算剰余金の積立等による総額が微減となっている。また、臨時財政対策債発行可能額が大幅に減額しているものの、標準財政規模比では前年度と比較して0.14ポイント増加している。実質収支額は、継続的に黒字を確保しているものの、財政調整基金の取崩し額の増などにより、実質単年度収支が2.63ポイント減少している。今後も行財政改革プラン2020(令和2年度から令和6年度)に基づき、引き続き黒字を確保するよう、行財政改革のさらなる推進により、財政の健全化に努める。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)
分析欄本市の連結実質収支額は、これまで黒字で推移している。連結実質収支額等については、前年度に比べ約33.4億円増加している。また、一般会計等の実質赤字比率は-7.9%、それ以外の特別会計や公営企業会計を含めた連結実質赤字比率は-43.03%となっており、ともに黒字比率として上昇している。これは、一般会計や国民健康保険事業特別会計の実質収支額や水道事業会計の資金剰余額は減少したものの、介護保険事業特別会計の実質収支額や市民病院事業会計、モーターボート競走事業会計の資金剰余額が大きく増加したことによるものである。
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実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄元利償還金等(A)は、主に臨時財政対策債や学校教育施設等整備事業債などの元利償還金の増加により、前年度より増加している。算入公債費等(B)は、「災害復旧費等に係る基準財政需要額」のうち、臨時財政対策債が増加したものの、公害防止事業債償還費と合併特例債などが減額となったことで前年度より微減となっている。その結果、実質公債費比率の分子は増加している。
分析欄:減債基金今後積立額を増やして積立不足を解消する予定である。
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将来負担比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄将来負担額(A)は、PFI事業費(中央斎場施設整備事業)の増などにより「債務負担行為に基づく支出予定額」は増加したものの、下水道事業の企業債現在高の減などによる「公営企業債等繰入見込額」や一般会計の「地方債の現在高」が大きく減少したため、前年より減少している。充当可能財源等(B)は、主に決算剰余金を財源とした財政調整基金、減債基金、公共施設整備基金等の積立により充当可能基金が増加したことにより、前年度より増加している。その結果、将来負担比率の分子は大幅に減少している。
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基金残高に係る経年分析(2022年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)決算剰余金から財政調整基金に約48億円積み立てたほか、減災基金へ約33億円、公共施設整備基金へ約20億円、学校施設整備基金へ約20億円、清掃施設整備基金へ約10億円などを積み立てた一方、新型コロナウイルス感染症対応や原油価格・物価高騰対応のため、財政調整基金を約50億円、災害復興基金を約0.9億円、新型コロナウイルス感染症対策基金を約0.9億円などの取り崩しを行った結果、基金全体としては約82億円の増となった。(今後の方針)社会情勢の変化による税収の落ち込みや自然災害など不測の事態に備えるため、また公共施設の老朽化対策や学校施設の大規模改修など、特定の事業の財源として活用するために、今後も基金を積み立てていくことを予定している。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)少子高齢化による社会保障関係経費の増加への対策や、防災・減災対策など重要課題に対応するため、約48億円を積み立てたことによる増。(今後の方針)税収の落ち込みや自然災害など不測の事態に備えるため、決算剰余金の活用などにより、今後も積み立てていくこととしている。
減債基金
減債基金
(増減理由)市債の償還時の財源として活用するため、約33億円を積み立てたことによる増。(今後の方針)市場公募債の一括償還に備えて毎年度計画的に積み立てる予定。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・公共施設整備基金:公共施設の整備・学校施設整備基金:学校施設の整備・地域振興基金:市民の連帯の強化及び地域振興の推進・清掃施設整備基金:清掃施設の整備の円滑な推進を図り、もって一般廃棄物の適正な処理と生活環境の保全及び公衆衛生の向上に資すること・災害復興基金:災害からの復旧・復興を図る(増減理由)・公共施設整備基金・学校施設整備基金・清掃施設整備基金今後の事業実施に備えて積立てたことによる増(今後の方針)・公共施設整備基金:今後の公共施設の整備等に備えて計画的に積み立てる予定・学校施設整備基金:今後の学校施設の整備等に備えて計画的に積み立てる予定・清掃施設整備基金:今後の清掃施設の整備等に備えて計画的に積み立てる予定・災害復興基金:災害復旧事業等に計画的に充当を行う。また、今後も発生する災害に備えて計画的に積み立てる
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
過去に取得した固定資産の減価償却費が投資的経費を上回ったため、0.4ポイント増加している。類似団体と比較して数値が高くなっているのは、ストック情報分析表①の分析欄のとおり、道路の減価償却率が91.3%と高いことが主な原因である。引き続き、倉敷市公共施設等総合管理計画や倉敷市行財政改革プラン2020等に従い、インフラや公共施設についての個別方針や長寿命化計画を策定・実施することで、施設の長寿命化や施設総量の適正化等に取り組む。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率が類似団体を34.8%下回っている。債務償還比率は、実質債務(将来負担額--充当可能財源)/償還財源額(決算統計の経常一般財源等+臨時財政対策債発行可能額-経常経費充当財源)で計算されるが、実質債務を標準財政規模の割合で示した健全化判断比率の指標「将来負担比率」が大幅に低下し(3.3)、類似団体平均(23.4)を下回ったことが要因である。今後も将来負担比率と同様の動きになると思われる。引き続き市債残高の削減等により、財政の健全化に努める。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
下水道事業に係る地方債の償還に充てるための公営企業債等繰入見込額の減少や充当可能基金の増加などにより、将来負担比率は27.9ポイント減少した。また、過去に取得した固定資産の減価償却費が投資的経費を上回ったため、有形固定資産減価償却率は増加している。今後、倉敷市公共施設等総合管理計画等に基づき、次世代に過度な負担を残さないよう限られた財源を生かして、施設の長寿命化や施設総量の適正化などの取組を進める。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
実質公債費比率は、単年度で見ると、元利償還金の増加により前年度と比べ0.5ポイント悪化したが、3か年平均では、令和3年度の単年度実質公債費比率2.6%が平成30年度の5.3%を下回ったことにより0.8ポイント改善した。将来負担比率は、公営企業債等繰入見込額の減少や充当可能基金の増加などにより、類似団体平均より低い状態となってはいるが、引き続き市債残高の削減等により、財政の健全化に努める。
施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が高い項目が多い。道路の減価償却率が91.3%と高くなっているが、これは昭和62年度以降に供用開始されたものは年度ごとの数値があるのに対して、昭和61年度以前に供用開始されたものについては年度ごとの内訳が不明であるため、昭和47年度施工(※)とみなして計上しており、それらが道路全体の取得金額の85.5%を占め、その減価償却が終了していることが主な要因である。また、公営住宅の73.6%、認定こども園・幼稚園・保育園の80.2%公民館の77.5%いずれも延床面積比)が築30年以上であるため、減価償却率が高くなっている。今後、倉敷市公共施設等総合管理計画や倉敷市行財政改革プラン2020等に基づき、道路ストック(道路、橋りょう、トンネル)について、計画的に補修工事等を実施するほか、公立保育所と公立幼稚園の統合による認定こども園化などに取り組むこととしている。※昭和31年(固定資産台帳を作成した年度を起点として耐用年数が過ぎる前年)と昭和62年の中間をとって、昭和47年度とみなしている。
施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して、全体的に有形固定資産減価償却率は同等かやや高い傾向にある。福祉施設の86.5%、庁舎の94.2%(いずれも延床面積比)が築30年以上であるため、減価償却率が高くなっている。倉敷市公共施設等総合管理計画や倉敷市行財政改革プラン2020等に基づき、施設の長寿命化などをの取り組みを進める。
財務書類に関する情報①(2021年度)
1.資産・負債の状況
前年度と比較すると、資産は、一般会計等で97億円、全体で122億円、連結で107億円増加している。これは、一般会計等において、今後見込まれる市債の償還額の増加や施設の老朽化対策として、公共施設整備基金へ35億円、減債基金へ33億円、学校施設整備基金に10億円積み増したことなどから、基金が総額で81億円増加(固定資産45億円増、流動資産36億円増)したことが主な要因である。また、全体においても国民健康保険事業会計で、財政調整基金へ9億円積み増したことなどから、93億円増加(固定資産48億円増、流動資産45億円増)している。一方、事業用資産、インフラ資産は、今年度の固定資産への投資による増加よりも、過去に取得した固定資産の減価償却による減分が多かったことから、一般会計等で11億円、全体で39億円、連結で37億円減少している。負債は、全体で114億円、連結で124億円減少している。これは、下水道事業で地方債が93億円、土地開発公社で公有地取得に係る未払金が3億円減少したことが主な要因である。一方、一般会計等では、通常の施設整備等に係る地方債は減少したものの、臨時財政対策債(国からの地方交付税の代替として発行し、返済額の全額が後年度の地方交付税で措置されるため、市の実質的な債務とならない地方債)の残高が15億円増加したことなどにより地方債が2億円増加したが、賞与等引当金が2億円減少したことなどから、負債の額は横ばいとなっている。
2.行政コストの状況
純経常行政コスト、純行政コスト共に減少している。経常費用は、一般会計等で440億円、全体で234億円、連結で202億円減少している。主な要因は、一般会計等において、子ども医療費助成費等の社会保障給付が10億円増加したものの、国の新型コロナウイルス感染症緊急経済対策に基づいて令和2年度に実施された特別定額給付金などの補助金等401億円減少したことである。全体では、下水道事業において、支払利息の減などによりその他業務費用が3億円減少したが、モーターボート競走事業において、SG競走開催に伴う払戻金の増などにより物件費等が178億円増加したことが主な要因である。連結では、岡山県後期高齢者医療広域連合において、社会保障給付(保険給付費)が22億円増加したことが主な要因である。経常収益については、一般会計等で2億円減少したものの、全体、連結では212億円増加している。一般会計等では、塵芥処理手数料の増などにより使用料及び手数料が1億円増加したものの、市有物件災害共済金の減などによりその他の経常収益が3億円減少したことが要因である。全体、連結では、モーターボート競走事業の舟券収益などの営業収益が211億円増加したことや、市民病院事業の入院収益が3億円増加したことが主な要因である。臨時損失は、一般会計等で4億円、全体、連結で7億円減少している。一般会計等では、資産除売却損が2億円増加したものの、文化施設などの災害復旧事業費が6億円減少したこと、全体、連結では下水道事業の資産除売却損が2億円減少したことが主な要因である。
3.純資産変動の状況
前年度と比較すると、純行政コストは、一般会計等で442億円、全体で451億円、連結で420億円減少したのに対し、財源は一般会計等で343億円、全体で328億円、連結で319億円減少しており、その差である本年度差額は、一般会計で99億円増加し78億円、全体で123億円増加し210億円、連結で101億円増加し206億円となった。これは、一般会計等では、地方税が6億円減少したものの、地方交付税が29億円、地方消費税交付金などの交付金が25億円増加したことにより、税収等は41億円増加しているが、国県等補助金において、子育て世帯臨時特別給付金給付事業費補助金が72億円、子育て世帯等臨時特別支援事業費補助金が46億円、新型コロナウイルスワクチン接種事業にかかる負担金及び補助金が43億円増加したものの、特別定額給付金事業費補助金が484億円、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金が16億円、災害公営住宅整備事業費補助金が15億円減少したことが主な要因である。全体では、税収等において、介護保険事業の保険料が3億円増加し、国県等補助金において、国民健康保険事業の保険給付費等交付金が9億円、介護保険事業の介護給付費負担金などが3億円、市民病院事業で、新型コロナウイルス感染症患者等入院病床確保事業補助金など、新型コロナウイルス感染症対応にかかる補助金が2億円増加したことが主な要因である。連結では、税収等で、岡山県後期高齢者医療広域連合の特別会計において、後期高齢者支払基金交付金などが11億円増加したことが主な要因である。この結果、純資産は、一般会計等で97億円、全体で236億円、連結で231億円増加した。
4.資金収支の状況
前年度と比較すると、一般会計等では基礎的財政収支が130億円増加し、113億円のプラスとなった。全体、連結では、プラスの状態を継続しており、全体で130億円、連結で101億円増加している。これは、一般会計等では、公共施設等整備支出が、平成30年7月豪雨により被災された方のための災害公営住宅整備事業や阿知3丁目東地区再開発事業等の進捗により減少したものの、公共施設整備基金等への積み増しにより基金積立金支出が増加したため、投資活動収支は悪化したが、教育用コンピュータ整備事業費等の業務支出が減少したことに加え、地方交付税などの税収等収入が増加したことにより業務活動収支が改善したことが主な要因である。また、全体・連結会計では、モーターボート競走事業において、電話・インターネット投票等による舟券収益の増加により業務収入が増加したことが主な要因である。一般会計等、全体、連結においていずれも基礎的財政収支がプラスであることから、市全体として健全な財政運営を維持していると言える。
財務書類に関する情報②(2021年度)
1.資産の状況
・住民一人あたりの資産額では、減価償却による減少分よりも固定資産への投資による増加分が多かったことから、一人当たり2.4万円増加した。・類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が高い。これは、昭和61年度以前に供用開始された道路については年度ごとの内訳が不明であるため、昭和47年度施工(※)とみなして計上しており、それらが道路全体の取得金額の約86%を占め、その減価償却率が90%以上となっていることが主な要因である。引き続き、倉敷市公共施設等総合管理計画や倉敷市行財政改革プラン2020等、インフラ長寿命化修繕計画や学校施設の長寿命化計画などにより、公共施設の適正管理に努める。※昭和31年(固定資産台帳を作成した年度を起点として耐用年数が過ぎる前年)と昭和62年の中間をとって、昭和47年度とみなしている。
2.資産と負債の比率
今後見込まれる市債の償還額の増加や施設の老朽化対策として、公共施設整備基金、減債基金、学校施設整備基金に積み増したことから、相対的に純資産比率は増加している。また、将来世代負担比率が0.3%減少しているが、これは、公共施設整備基金、減債基金、学校施設整備基金が増加したことが主な要因である。
3.行政コストの状況
子ども医療費助成費等の社会保障給付が増加したものの、物件費等に含まれる減価償却費、国の新型コロナウイルス感染症緊急経済対策に基づいて令和2年度に実施された特別定額給付金などの補助金等が減少したことから、住民一人当たり行政コストが9.1万円減少している。引き続き、倉敷市行財政改革プラン2020等に基づき、業務の効率化や財源の確保により、行政コストの削減に努める。
4.負債の状況
・住民一人あたりの負債額は、類似団体平均値を2.1ポイント上回っている。令和3年度は、施設整備等に係る地方債は減少したものの、臨時財政対策債の残高が増加したことなどにより地方債が増加したが、賞与等引当金が減少したことなどから、負債の額は横ばいとなっている。・基礎的財政収支は、前年度から増加し、類似団体を上回りプラスとなった。これは、公共施設等整備費支出が、小学校・幼稚園複合施設の整備等により増加し、投資活動収支が悪化したものの、災害廃棄物処理に対する県への負担金など、特別定額給付金を除く業務支出が減少し、業務活動収支が改善したことが主な要因である。有形固定資産減価償却率が78.1%と高く、今後、公共施設の整備に多くの費用が必要となることが見込まれるため、引き続き、倉敷市行財政改革プラン2020等に基づき、持続可能な財政運営に努める。
5.受益者負担の状況
・受益者負担比率は0.8%上昇している。これは、国の新型コロナウイルス感染症緊急経済対策に基づいて令和2年度に実施された特別定額給付金などの補助金等が減少したことにより、経常費用が減少したことが主な要因である。今後も、社会保障給付の増加が見込まれることから、引き続き、倉敷市行財政改革プラン2020等に基づき、業務の効率化や財源の確保により、行政コストの削減に努める。
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