経営の健全性・効率性について
・給水人口は減少傾向にあるが、給水収益は、平成28年度の水道料金の改定(平均改定率8.23%)により増加したことから、収益的収支比率は類似団体平均値及び全国平均を上回っていた。・積極的な設備投資を行っていたことから企業債残高対給水収益比率が類似団体平均及び全国平均を上回り、その差は拡大傾向にあった。・給水原価は類似団体平均・全国平均より相当低く推移している。・料金回収率は供給単価を低く抑えていたため、類似団体平均を下回っていたが、料金改定により若干数値が改善している。・有収率は類似団体平均に比較し高く推移していた。・施設利用率は類似団体平均・全国平均と比較して低くなっていたが、平成29年4月の上水道との統合以降に施設の統廃合を推進していく。
老朽化の状況について
・平成29年4月の上水道との統合を踏まえ、優先度の高い施設から整備を行う「鳥取市簡易水道施設整備計画」を策定し、順次、水道施設や管路を更新した。また、上水道施設と接続するハード統合による管路の整備を継続して行った。
全体総括
・収益の改善及び水道料金統一のため、平成28年度、平均改定率8.23%の改定を実施した。しかし、中山間地域等を中心とする簡易水道の給水区域では人口減少率が大きく、給水収益の大幅な改善は見込めない。・施設整備が必要な簡易水道事業数が多く、平成29年4月の上水道との統合までに実施すべき施設更新が完了しなかった区域については、統合後に実施することとした。・平成29年4月に簡易水道事業を上水道事業に経営統合を行った。これからも市民生活の基盤としての役割を果たすため「鳥取市水道事業長期経営構想」に掲げる施策に着実に取り組み、災害対策の充実や耐震化などの各施策を推進していく。