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2012年度
2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2019年度)
財政力
財政力指数の分析欄
平成28年度に税収増により0.01ポイント増加した後、好調な雇用環境による個人市民税の伸びや企業の設備投資の活発化を背景とした固定資産税の伸びなどにより税収が増となり、前年度と同水準を維持することができた。人口が少なく財政基盤が弱いため類似団体内順位は下位にあるが、平成30年4月1日の中核市移行に伴い、地方創生施策をより一層推進し、将来の税収増に繋がる企業誘致や地元中小事業者への支援を強化するなど、経済の好循環の実現に取り組む。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
市税については増収となった一方、地方消費税交付金や、普通交付税に臨時財政対策債を加えた実質的な普通交付税が減となった。公債費に充当した一般財源については、市債の利率見直しや厳選した市債発行により減少したが、私立保育園運営費、児童扶養手当費など扶助費の増により、経常収支比率は前年度より0.1ポイント増加した。今後は、令和2年度から5年間を期間とした鳥取市市政改革プラン(第7次鳥取市行財政改革大綱)をもとに、新たな税財源の確保に努めるとともに、業務効率の向上などに積極的に取り組む。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
前年度より6,318円の増加となっており、類似団体内では高い水準で推移している。令和元年度においては、物件費として、プレミアム付き商品券発行事業、教材の更新にかかる補助教材費、市庁舎整備にかかる引っ越し代など、臨時的な経費が発生したため、一時的に増加している。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
本市の給与水準は前年度よりも0.3ポイント上昇したものの、類似団体、全国市平均共に下回っている。今後も、引き続き給与水準の適正化に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
前年度と比較して0.12ポイント減少しており、引き続き、鳥取市定員管理方針に基づき、適正な定員の管理を行う。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
類似団体平均値を4.6ポイント上回っているが、前年度と比較して0.5ポイント減少し、改善が続いている。今後、可燃物処理場整備が本格化することから、市債の発行は一時的に増加するが、交付税算入率が高く、有利な市債を活用することで、引き続き一般会計における公債費の逓減傾向を堅持し、実質公債費比率は横ばい若しくは緩やかな減少傾向となるものと推計している。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
類似団体平均値を35.7ポイント上回り、前年度と比較して6.5ポイント増加した。これは、令和元年度において、市庁舎整備事業(約36.9億円)や小・中・義務教育学校普通教室への空調整備(約16.7億円)等による市債発行の増により、起債残高が約57.7億円の増となったこと、臨時財政対策債の発行可能額を加えた実質的な普通交付税が、合併算定替等の影響により減少となるなど、標準財政規模が対前年度比約3.8億円の減少となったことなどが影響している。今後、可燃物処理場整備が本格化することにより市債発行額の増加が見込まれるが、交付税算入率が高い市債や国県補助金等の有利な財源の活用など、行財政改革の取り組みを進める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)
人件費
人件費の分析欄
退職者数や時間外勤務手当等の減により、前年度と比較し1.1ポイント減少し、依然として類似団体の平均値を下回る水準で推移している。今後も引き続き適正な定員管理を行い、人件費の抑制に努める。
物件費
物件費の分析欄
類似団体平均値を1.7ポイント下回ったが、前年度と比較して0.1ポイント増加した。今後も、鳥取市行財政改革大綱に基づく事務事業の見直しを図っていく。
扶助費
扶助費の分析欄
類似団体平均値は4.9ポイント下回っているが、対象施設の増加による私立保育園運営費の増や、支給回数の変更に伴う児童扶養手当費の増により、前年度と比較して0.8ポイントの増となっている。
その他
その他の分析欄
類似団体平均値より1.8ポイント下回っており、前年度と比較すると0.4ポイント増加している。
補助費等
補助費等の分析欄
類似団体平均値を5.9ポイント上回っており、前年度と同程度の割合を占めている。補助金については、公平性・透明性の確保に努め、実績報告の精査及び支出効果の検証を行い、必要に応じて見直しを行っている。
公債費
公債費の分析欄
類似団体平均値を1.2ポイント上回っているが、前年度と比較して0.1ポイント減少した。これは、償還中の市債の利率見直しによる利子償還額の減少などによるものである。今後、可燃物処理施設建設等の大型事業への負担の増等により市債発行額の増加が見込まれるが、将来の世代への過度な負担を軽減できるよう、徹底した行財政改革の取り組みなどを行い、財政の健全化に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
前年度と比較し0.2ポイント増加したが、類似団体、全国平均ともに下回っており、平成20年度以降低い率を維持している。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
目的別歳出の分析欄
総務費は、住民一人当たり79,994円と類似団体と比べて高い状況となっているが、これは、新市庁舎整備や駅南庁舎大規模改修、財政調整基金積立金の増、総合支所の耐震化整備を進めたことによるものである。民生費は、歳出総額の33.4%を占めており、住民一人当たり182,444円と類似団体平均に比べ高い状況となっているが、これは、保育園新築事業費、児童扶養手当費などの増が主な要因である。商工費は、住民一人当たり48,185円となっており、前年度より減少したものの、類似団体と比べて高い状況となっている。これは、プレミアム付き商品券発行事業費の増があった一方、地域総合整備資金貸付事業費、制度融資資金、企業立地促進補助金などの実績が減となったことによるものである。教育費は、住民一人当たり61,634円となっており、前年度より大きく増加し、類似団体平均に比べても高い状況となっている。これは、市内全小中学校を対象としたエアコン整備事業費、地区公民館新築事業費、小学校増改築事業費が増となったことが主な要因である。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり546,460円となっている。補助費等については住民一人当たり80,536円、貸付金については住民一人当たり38,660円で、類似団体内で一人当たりコストが非常に高い状況となっている。これは、補助費等は可燃物処理施設の整備に伴う広域負担金などの増が要因となっている。また貸付金については、日本遺産「麒麟のまち」推進協議会に対する整備資金貸付や工場等新設に伴う融資による預託額(企業立地促進資金貸付)が増となる一方、地域の活性化を目的としたふるさと融資(地域総合整備資金貸付)や中小企業の経営の安定化を目的とした制度融資資金が実績減となったことにより、貸付金全体としては前年度に比べ減であるものの、なお類似団体平均を超えていることを踏まえ、補助金・貸付金の公平性・透明性の確保や事業の支出効果の検証などにより、引き続き必要に応じて事業の見直しを行っていく。また、普通建設事業費のうち新規整備は住民一人当たり18,282円となっており、前年度の9,851円に比べて大きく増加しているが、これは、市内全小中学校を対象としたエアコン整備事業(19.9億円)や、地域情報化推進のためのFM中継局工事(1.2億円)などによるものである。今後も可燃物処理施設建設等の大型事業への負担の増等により投資的経費の増加が見込まれるが、国県補助金等の有利な財源の活用や徹底した行財政改革の取り組みなどを行い経費の抑制・財政の健全化に努める。
実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)
分析欄財政調整基金残高は、災害等の将来の不測の事態への備えとして引き続き適正な残高の確保に努める。行財政改革を着実に進めていることから、実質収支は黒字で推移しており、実質単年度収支は、活用を念頭に積み増してきた基金繰入金の増などにより黒字となっている。今後とも歳入歳出のバランスを重視し、適正な財政運営を目指す。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)
分析欄下水道等事業は、平成28年10月に実施した料金改定により営業収益が増加したことなどにより改善している。平成29年3月には、中長期的な視点に立った「下水道等事業経営戦略」を策定し、人口減少や施設の老朽化に伴う大規模な更新時期の到来を見据えながら、今後も投資の合理化と財政の健全化の実現に向けて努める。病院事業は、入院患者数の減少により入院収益が大幅に減少したことなどにより、1.36ポイント悪化している。新型コロナウイルス感染症の感染が拡大している中で、公立病院としての責務を果たしながら、地域の関連施設との連携をさらに深めて患者の受入れ体制を強化できるように努める。国民健康保険費特別会計は、平成30年度から制度改正により都道府県化となり、これにあわせ保険料を全面改定する中、収納率は93.60%と前年度より0.38ポイント改善し、歳出は、制度改正に伴い保険給付費の財源を県が全額交付する中、一部を積立てるなど、安定運営に努めている。
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実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄【元利償還金】市債の利率見直しや、厳選した市債発行により、市債の元利償還額が減少した。【公営企業債の元利償還金に対する繰入金】公営企業の計画的な事業実施により前年度と同水準である。【組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等】組合等の計画的な事業実施により前年度と同水準である。【債務負担行為に基づく支出額】これまで行ってきた社会福祉法人等に対する建設費償還補助の減に伴い、負担が軽減されている。【実質公債費比率の分子】元利償還金の減少により減少傾向となっている。
分析欄:減債基金
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将来負担比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄【一般会計等に係る地方債現在高】市庁舎整備事業の3,689百万円、小・中・義務教育学校普通教室への空調整備の1,674百万円、総合支所耐震改修等整備事業の959百万円などがあり、現在高は前年度より5,769百万円増加した。【債務負担行為に基づく支出予定額】社会福祉法人等に対する建設費償還補助の減に伴い減少した。【公営企業債等繰入見込額】下水道事業債の減に伴い減少した。【組合等負担等見込額】前年度より増加しており、今後は可燃物処理施設の整備により、増加する見込みである。【設立法人等の負担額等負担見込額】土地開発公社の保有する土地の評価額の減等により増加した。【基準財政需要額算入見込額】市庁舎整備事業などによる交付税措置のある市債の新規発行額の増により増加した。【将来負担比率の分子】大型事業の実施による市債現在高の増により、増加している。
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基金残高に係る経年分析(2019年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)企業立地促進事業や地域振興施策の実施に伴い「地域振興基金」を4.7億円取り崩したこと、新市庁舎整備に伴う2.7億円、保健所整備に伴う1.1億円を含め「公共施設等整備基金」を6.1億円取り崩したことなどにより、基金全体としては11.8億円の減となった。(今後の方針)災害等の将来の不測の事態に備えるため、「財政調整基金」や「減債基金」は温存しながら、大規模事業に合わせて計画的に積み増してきた基金を活用していく。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)債券運用や繰替運用、積み立てにより増となった。(今後の方針)災害等の将来の不測の事態に備えるため、令和7年度末に「財政調整基金」と「減債基金」の合計が50億円となることを目標に積み立てることとしている。
減債基金
減債基金
(増減理由)債券運用や繰替運用により微増となった。(今後の方針)災害等の将来の不測の事態に備えるため、令和7年度末に「財政調整基金」と「減債基金」の合計が50億円となることを目標に積み立てることとしている。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・公共施設等整備基金:公共施設等の整備・地域振興基金:市民の連携の強化及び地域振興・ふるさと納税基金:ふるさと納税制度を活用して寄せられた寄附金をそれぞれの寄附者の思いを実現するための事業に活用(増減理由)・公共施設等整備基金:新市庁舎整備に伴う2.7億円、保育所整備に伴う1.1億円を含め6.1億円取り崩したことによる減。・地域振興基金:企業立地促進事業や地域振興施策の実施に伴い4.7億円取り崩したことによる減。(今後の方針)・公共施設等整備基金:公共施設等の老朽化対策等に対応するため、計画的に活用していく。・職員退職手当基金:退職者推移に合わせて計画的に活用していく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率は類似団体と比較して低くなっている。主な要因としては、本庁舎等新規の資産形成、また小中学校の空調設備整備、保育園の長寿命化対策及び耐震対策などの事業の実施、道路インフラ等の長寿命化事業等の推進等の成果によるものと考えている。引き続き、道路橋梁等インフラ資産の長寿命化対策と平行して、施設の統廃合・集約化・複合化も念頭に置いたうえで、平成27年度に策定した鳥取市公共施設等総合管理計画に基づき、施設老朽化対策を計画的に進めていく必要がある。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は、概ね類似団体内平均値並みとなっている。今後は、可燃物処理場整備等の大型事業による起債発行の増や、高齢化、人口減少、新型コロナウイルス感染症の影響による市税等の減少、扶助費など経常経費の増が見込まれるなか、総合計画や市政改革プランに基づき、市民サービスと効率的な行政運営を両立させ、一層の財政健全化に努めていく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は類似団体と比較して高くなっているものの、有形固定資産減価償却率は類似団体と比較して低くなっている。主な要因としては、市庁舎整備事業、総合支所、小中学校空調設備整備などの大型事業の実施、道路インフラの長寿命化事業等の実施により、標準財政規模に占める起債残高が類似団体に比べて高まっている一方で、施設の老朽化対策の成果が有形固定資産減価償却率の低水準化という形で表れているものと考えられる。引き続き、施設の統廃合・集約化・複合化も念頭に置いたうえで、平成27年度に策定した鳥取市公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化対策を計画的に進めていく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率、実質公債費比率ともに類似団体と比較して高くなっているものの両指標とも低下傾向にある。平成16年度の1市8町村の合併に伴う関連事業の財源として積極的な起債発行を行ったことにより、標準財政規模に占める起債残高及び公債費が類似団体に比べて高まっていたが、第5次鳥取市行財政改革大綱(H22~26)及び第6次鳥取市行財政改革大綱(H27~令和元)、第7次鳥取市行財政改革大綱(令和2~令和6)に基づき新規起債発行額を抑制するとともに、計画的な繰上償還の実施や交付税措置上有利な起債の活用へのシフト等の取組みにより、将来負担比率及び実質公債費比率ともに毎年度着実に低下させている。今後数年内は、可燃物処理場整備等の大型建設事業に係る起債発行の増加が見込まれるが、引き続き普通建設事業費の精査や不要不急事業の抑制に取り組んでいく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)
施設情報の分析欄
一人当たり面積(延長)で、類似団体内順位5位以内(類似団体と比較して一人当たりの面積(延長)が多い)2施設(道路、公民館)あるとともに、その他の施設においても総じて順位が高い傾向にある。市町村合併により、類似機能の施設が多く存在することがうかがえる。地域ニーズを把握しつつ、集約化を進めることで、更新経費を低減させることが可能と考えられる。減価償却率を見ると、「児童館」、次いで「公営住宅」「学校施設」の老朽化が進行していることがうかがえる。各施設とも、中長期の財政状況も踏まえながら、優先度の高いものから計画的に耐震工事を実施している。令和元年度は、「保育所」「公民館」について、城北保育園及び城北公民館を複合施設として整備しており、このうち保育園の整備については民設民営化を進め、財源の確保に努めた。
施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)
施設情報の分析欄
一人当たり面積で、類似団体内順位5位以内(類似団体と比較して一人当たりの面積が多い)が4施設(体育館・プール、福祉施設、保健センター・保健所、庁舎)あるとともに、その他の施設においても総じて順位が高い傾向にある。市町村合併により、類似機能の施設が多く存在することがうかがえる。庁舎については、令和2年度には駅南庁舎を活用し、保健所の各部署、保健センター、子育て支援の各窓口が集約する整備事業を実施した。施設については、地域ニーズを把握しつつ、集約化を進めることで、更新経費を低減させることが可能と考えられる。減価償却率を見ると、「市民会館」次いで「体育館・プール」、「一般廃棄物」の老朽化が進行していることがうかがえる。市民会館は耐震工事を実施しており、法定耐用を超えての使用が可能と思われるため、今しばらくの猶予はあるが、体育館・プールについては、市全域に施設が分散していることもあり、関係者が多く、意見をまとめるのに時間がかかると思われるため、早急に、あり方見直しの検討が必要と考えられる。「一般廃棄物」については、平成29年度から可燃物処理場の新設工事が開始され令和4年度完成稼働予定である。
財務書類に関する情報①(2019年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から1,076百万円の減少となった。金額の変動が大きいものは事業用資産であり、新本庁舎の新築、小中学校の空調整備等による資産の取得により5,582百万円増加したものの、投資その他の資産で投資損失引当金を5,796百万円計上したことにより資産総額は減少した。負債総額は前年度末から5,766百万円の増加となった。金額の変動が大きいものは地方債であり、新本庁舎整備等により地方債発行額の合計額が償還額を上回ったため、全体で5,766百万円の増加となった。一般会計等以外の特別会計と公営企業会計を加えた全体の資産総額は、上水道管、下水道管等のインフラ資産を計上していること等により、一般会計等に比べて198,465百万円多くなるが、負債総額も下水道管の新設等に地方債(固定負債)を充当したこと等により155,045百万円多くなっている。また、鳥取市土地開発公社等を加えた連結の資産総額は、鳥取市土地開発公社が保有している公有用地等を計上していること等により、一般会計等に比べて225,979百万円多くなり、負債総額も鳥取市土地開発公社の借入金を計上していること等により165,738百万円多くなっている。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は78,648百万円となっており、そのうち、人件費や物件費等の業務費用は40,797百万円、補助金・社会保障給付費等の移転費用は37,851百万円であり、業務費用のほうが移転費用よりも多い。移転費用のうち、補助金等は16,398百万円、社会保障給付費は10284百万円となっており、移転費用は大型補助金の増加により昨年度より全体で945百万円増加した。社会保障給付は高齢化等により増加が見込まれるため、事業内容の見直しなど、より一層の経費の削減に努める必要がある。また、業務費用においては、維持補修費と減価償却費を含む物件費等が26,435百万円となっており、今後は公共施設等の集約化・複合化の実施等の適正管理に努め、業務費用のより一層の削減に努める必要がある。全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が14,080百万円多くなっており、また、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が26,218百万円多くなり、純行政コストは28,810百万円多くなっている。さらに、連結では、一般会計等に比べて、連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が17,078百万円多くなっており、また、人件費が10,420百万円多くなっているなど、経常費用が70,235百万円多くなり、純行政コストは47,407百万円多くなっている。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(73,749百万円)が純行政コスト(81,781百万円)を下回っており、本年度差額は8,032百万円となり、年度末の純資産残高は159,268百万円となった。今後は税収等のより一層の増加に努める必要がある。全体では、国民健康保険費特別会計の国民健康保険料や介護保険費特別会計等の介護保険料等が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が14,417百万円多くなっており、本年度差額は137百万円となり、純資産残高は1,339百万円の増加となった。また、連結では、鳥取県後期高齢者医療広域連合の国県等補助金があることから、一般会計等と比べて税収等が19,618百万円多くなっており、本年度差額は856百万円となり、純資産残高は2,189百万円の増加となった。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は3,815百万円であり、投資活動収支は公共施設等整備支出が前年度より4,085百万円増加し12,137百万円となったが、国県等補助金収入や基金取り崩しの減少等により10,008百万円となった。財務活動収支は地方債の発行額が地方債償還支出を上回ったこと等により5,802百万円であり、本年度の資金収支は▲391百万円、本年度の資金残高は2,475百万円となった。全体では、国民健康保険料や介護保険料等が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より6,087百万円多い9,902百万円となっている。投資活動収支では、下水道管の新設等を実施したことなどにより、15,560百万円となっている。財務活動収支は、地方債発行収入が地方債の償還額を1,978百万円上回ったこと等により1,987百万円となり、本年度末資金残高は前年度から3,671百万円減少し、7,561百万円となった。また、連結では、鳥取県後期高齢者医療広域連合の国県等補助金収入が業務収入に含まれることなどから、業務活動収支は一般会計等より7,508百万円多い11,323百万円となっている。投資活動収支では、鳥取県東部広域行政管理組合の可燃物処理場の整備などにより、16,884百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を下回ったことから、2,058百万円となり、本年度末資金残高は前年度から3,503百万円減少し、9,801百万円となった。
財務書類に関する情報②(2019年度)
1.資産の状況
①住民一人当たり資産額は類似団体平均値を上回っており、②歳入額対資産比率は類似団体平均値を下回っている。この要因の一つとして、合併前に旧市町村ごとに整備した類似の公共施設が複数あることが考えられる。また、③有形固定資産減価償却率については類似団体平均値を下回っているものの、有形固定資産の中で高い割合を占める事業用資産・建物の減価償却率が約60%となっていること等からも、今後の施設の老朽化に対する修繕等の経費が増加することが見込まれる。将来の公共施設等の修繕更新等に係る財政負担を軽減するとともに、住民一人当たり資産額の適正化と歳入額対資産比率の改善のため、平成27年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設等の集約化・複合化を進め、施設保有量の適正化に取り組むことが必要となっている。
2.資産と負債の比率
④純資産比率は類似団体平均値を下回っており、この要因の一つとして、純行政コストが税収等の財源を上回ることによる純資産の減少が考えられる。今後は、行政コストの削減のため、事業内容の見直しを行うとともに、使用料及び手数料の見直しを検討するなど、経常収益の増加を図る必要がある。また、⑤将来世代負担比率は類似団体平均値を上回っているが、臨時財政対策債と地域総合整備資金貸付事業債を除いた地方債は、R元年完成の本庁舎整備や小中学校の空調整備、R4年完成予定の可燃物処理場の新築等により一時的に増加している。今後は、新規に発行する地方債を抑制し、地方債残高を縮減し、将来世代の負担の軽減に努める。
3.行政コストの状況
⑥住民一人当たり行政コストは類似団体平均値を上回っている。今後は、行政コストの削減のため、事業内容の見直しとファシリティマネジメントの観点から公共施設等の集約化・複合化による経費の削減等を行うとともに、使用料及び手数料の見直しを検討するなど、経常収益の増加を図る必要がある。
4.負債の状況
⑦住民一人当たり負債額は類似団体平均値を上回っているが、負債額の多くを占める地方債の約40%は臨時財政対策債と地域総合整備資金貸付事業債となっており、これらを除いた地方債は年々減少していたが、R元年完成の本庁舎整備や小中学校の空調整備により一時的に増加している。今後は、新規に発行する地方債を抑制することで地方債残高を縮減し、将来世代の負担の軽減に努める。また、⑧基礎的財政収支のうち、業務活動収支は黒字であり、投資活動収支は赤字であった。投資活動収支の赤字の主な要因は、公共施設整備支出を地方債を財源として行っていることによるものである。今後は、事業内容の見直しを行うことで業務活動収支のより一層の黒字化を進めるとともに、公共施設等整備の見直しを行う必要がある。
5.受益者負担の状況
⑨受益者負担比率は、類似団体平均値を下回っており、住民サービスに資している。一方で、⑦住民一人あたりの負債額を見ると、類似団体平均値を上回っており、相対的に将来世代の負担が大きいことが読み取れる。世代間公平性の確保及び施設の最適配置、保有量適正化、受益者負担の適正化推進のため、令和3年度から固定資産台帳等を活用し、施設別・施設類型別行政コストの算出・把握に取り組んでいる。
類似団体【中核市】
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