辰野町：公共下水道

経営の健全性・効率性について

収益的収支比率は約78%となっており、対前年度比で3%程度改善がみられました。しかしながら、通常維持管理経費と起債元利償還金のすべてを賄えておらず、資本的収支を含めた現会計方式での収支においても、一般会計繰入金に大きく依存している状況です。起債残高は類似団体の平均値より高い状況であり、費用の多くは企業債で賄われております。施設利用率は健全と思われ、水洗化率は90%を超え類似団体の平均値より高い状況です。維持管理費は汚水処理費がほとんどを占めますが、汚水処理原価は全国平均より高く、その処理費に対する料金収入比率である経費回収率は類似団体の平均値よりはやや高いものの100%ではなく、将来的には料金改定についても検討が必要な状況です。

老朽化の状況について

水処理施設については供用開始から27年経過しており、現在はストックマネジメント計画に基づき、長寿命化や耐震化事業を計画的に行っている状況です。

全体総括

平成20年度に面整備を完了し、水洗化率も90%を越えていますが、一般会計繰入金に依存している状況で今後も厳しい経営が続くと予想されます。令和2年度の地方公営企業法法適化に伴い、より健全な下水道事業の経営を目指すとともに、経営戦略を見直し、料金改定の検討を行う予定です。事業展開においては平成29年度に着手したストックマネジメント計画に基づき、長寿命化や耐震化事業を行っていきます。また、公共下水道に隣接する農集排2地区の統合を進めることで、下水道事業全体の経費削減を図ります。