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本町では急速に進む人口減少と高齢化率の上昇に加え、経済不況による個人所得の減少等により、自主財源の確保が難しく、財政基盤は依然として厳しい状況にある。このため、平成23年度における財政力指数については類似団体平均を0.23ポイントと大きく下回っており、自主財源の確保は大きな課題となっている。これまでも徴収率の向上による町税収入の確保に努めてきたが、今後は更に定住化対策を積極的に実施することにより、人口増と税収増の両面による改善を図っていかなければならない。
経常収支比率については低い水準で推移しており、平成23年度においても類似団体平均を9.2ポイントと大きく下回り、良好であるといえる。これは、まちづくり再編プランに基づき、職員総数を平成17~平成26年度の10年間で40名以上削減する目標を立て、行財政改革に取り組んできた結果、平成17~平成21年度の5年間で33名の職員数減により、結果として人件費の大幅な削減を達成したことが大きな要因となっている。今後も同プランの取り組みを通じて引き続き無駄のない行財政運営を目指し、現在の水準を維持するように努めたい。
これまでの人件費削減に向けた取り組みに加え、町有施設の指定管理者制度による民間委託の実施や内部管理コストの削減を図った結果、平成23年度においては類似団体平均を20,291円下回ることができた。しかしながら、公営企業会計への繰出金が増額傾向にあること、定住化対策をより強化していくための補助金が増額される見込みもあり、総合的には、更なる節減を図る必要がある。
臨時特例法による減額前の国家公務員の給料を基に算出した指数は93.9であり、前年度に比較して0.9ポイントと僅かではあるが国との格差が縮まったものの、依然として低い状況で推移している。類似団体平均は平成20年度をピークに減少に転じており、当町との間に最大3.8ポイントあった差は平成22年度に2.2ポイントまで縮まったが、平成23年度には2.7ポイントとなった。
平成23年度における人口千人当たり職員数は、類似団体平均を0.09人下回っており、これまでもほぼ平均的な数値で推移している。平成17年度に策定した「遊佐町まちづくり再編プラン」の中で、189名の職員数を今後10年間で40名以上、定年退職に合わせて段階的に削減するとしており、併せて人口100人あたり1名とする目標を立てている。平成23年度における職員数は154名であり、各年度目標を上回る削減が図られてきたといえる。しかし、分母となる人口が急激に減少していることにより職員の削減数が効果として現われにくい状況になっている。
平成9年度~平成22年度で合わせて約28億円の繰上償還を行ってきたが、平成23年度においても約3億円の繰上償還を実施することができた。これにより将来的な公債費負担の軽減を図ることができ、結果として実質公債費比率算出の基礎となる元利償還金を低く抑えることにつながっている。平成23年度は類似団体平均を11.8ポイント下回ることとなった。今後も、将来負担額を見据えた借入を行い、財政の健全化を図っていく。
前年度より1.7ポイント改善できたものの、類似団体平均を13.4ポイント上回ることとなった。この要因としては、将来負担すべき地方債の現在高を繰上償還により縮減したこと、さらには財政調整基金をはじめとする基金積立金の確保により充当可能財源が増加した一方で、平成17年度以降の急激な退職者の増加に対応した結果として、市町村退職手当組合にかかる負担金が大幅に不足してしまったこと、加えて、下水道会計での起債残高の増嵩が将来負担比率を押し上げていると分析している。
平成17年度に策定した「遊佐町まちづくり再編プラン」に基づき、職員数を今後10年間で40名以上削減するという目標に従い、平成23年度までに35名の人員が削減された。また、ラスパイレス指数についても類似団体平均を大きく下回る数値で推移しており、結果として経常経費に占める人件費の割合は低下している。平成23年度においては、類似団体平均よりも3.4ポイント低い数値を示しており、現在のところは良好である。しかしながら、今後は大幅な人員削減が見込めないことから、現状数値を維持できるよう行財政改革への取り組みを通じて人件費の抑制に努めていく。
類似団体平均に比較して0.5ポイント下回っている。これは、長期継続契約の推進による契約額の削減と指定管理者制度導入による経費削減の効果が反映されたものと考えられる。
これまで数年間は3.0~3.5ポイント程度の割合で推移していたが、平成21年度に4.4ポイントまで上昇し、初めて類似団体平均をポイント上回った。平成23年度においては4.4ポイントと、類似団体平均を0.8ポイント下回っているが、障がい福祉対策経費や少子化対策としての子育て支援対策等の推進により、今後は増加していくものと想定している。
類似団体平均を0.2ポイント下回っており、類似団体内では平均的な数値を示している。しかし、今後は特別会計、中でも国民健康保険特別会計と公共下水道事業特別会計への繰出金が大きなウェ-トを占めてくると考えられ、数値は上昇していくものと思われる。
類似団体平均を1.8ポイント下回っているものの、平均値が下降しているため差が縮小している傾向にある。今後は少子化対策と併せて定住化対策等を強力に推進していく予定であり、それらにかかる補助制度の創設により今後補助費等が増額されることに伴い、数値は上昇していくものと思われる。
歳出の中でもこの数値が突出して類似団体平均値を大きく上回ってきたが、年々数値は低下し、平成23年度においては初めて平均値を2.5ポイント下回った。これは、地方債の繰上償還を重点的に実施してきた結果、繰上償還に伴う公債費としての元金が増大してきたことが要因となっている一方で、繰上償還の実施で後年度の公債費負担が減少し平準化が図られたことにより、各年度における定時償還額が減少する効果が徐々に現われてきているものと分析している。
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