経営の健全性・効率性について
経営状況は、「収益的収支比率」に表れているように、単年度の収支が黒字であることを示す100%を下回る60%台から70%台を推移している大変厳しい状況にあり、収支の不足分を一般会計からの多額の繰入金により補填しているのが現状である。また、「経費回収率」については、類似団体平均値、全国平均を上回っているものの、50%台から60%台で推移しており、使用料で回収すべき経費を賄えていない状況であることから、適正な使用料収入の確保及び汚水処理費の削減等により経営改善を図っていく必要がある。
老朽化の状況について
本市の漁業集落排水施設は、平成3年度から平成10年度にかけて供用が開始された施設であり、施設の老朽化度合いは異なるが、今後これらの施設は老朽化が進んでいく。適切な維持管理を行うことにより、事故の未然防止や維持管理費用の抑制を図っていく必要がある。
全体総括
経営状況の改善が必要なことから、経営状況のより的確な把握が可能となる地方公営企業法の適用について検討を行うとともに、老朽化していく施設について、機能診断を行い、診断結果に基づいた改築計画を基に、緊急度の高いものから優先的に改築を行うなど、効率的な維持管理を行っていくこととしている。また、人口の減少等、社会情勢の変化に応じた施設規模の適正化や公共下水道への統合など、効率的な事業計画を検討し、コストの縮減を図っていく。