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長引く景気低迷、過疎化による個人・法人市民税の減収、地価の下落による固定資産税の減収などから0.36と類似団体平均を下回っている。退職者不補充等の職員数の削減による人件費の削減(5年間で4.23%減)、第三者機関の補助金検討委員会による補助金の見直し、指定管理者制度の積極導入、投資的経費を抑制する等、歳出の徹底的な見直しを実施するとともに、税収の収納率向上対策(5年間で95%以上)、税外債権の回収(平成24年度に債権管理室)、市有財産の売却等歳入確保に努める。
経常収支比率は、89.5%と類似団体平均を上回っているが、平成21年度の93.0%から3.5ポイント改善し89.5%となった。これは、資本費平準化債の活用により公共下水道事業への繰出金が前年度に比べ14.7%(-279,540千円)と大きく減少したことと、地方交付税が4.8%(307,144千円)増加したためである。今後、経常経費の構成比が最も大きい人件費については、退職者不補充等による職員数の削減を行い(5年間で4.23%減)、公債費については、市債発行額を元金償還額より抑える方針とし、経常経費の削減に努める。
人件費については、類似団体平均を下回っているが、物件費については、類似団体平均に比べ上回っており、結果、人口1人当たり人件費・物件費は類似団体平均に比べ上回っている。これは、八幡浜市行政改革大綱に基づき、業務の民間委託を推進し、職員人件費等から委託料(物件費)へのシフトが起きているためである。また、職員数の削減により、臨時職員が増え、賃金(物件費)が増加していることも要因となっている。今後も指定管理者制度の導入などにより委託化を進め、コストの低減を図っていき、職員削減による代替職員としての臨時職員という安易な採用は行わない方針である。
現行の給料表は人事院勧告を完全実施し、手当の見直し等行っているが、高年齢層の職員が多いため、ラスパイレス指数は、類似団体平均を0.7ポイント上回っている。人事評価制度の導入などにより、職務・職責に応じた給与構造への転換を図り、今後5年間で類似団体の平均水準まで低下させる。
前回の定員適正化計画(計画期間:平成17年度~21年度)において、40人(-10.5%)の削減を行っており、類似団体平均を下回っている。平成22年度より定員適正化計画(計画期間:平成22年度~26年度)を実施し、退職者不補充などにより34名の削減を図り、平成26年度には、市町村合併前の平成16年度旧八幡浜市の職員数程度に削減する。
普通建設事業に係る起債の償還等に伴い上昇し、類似団体を上回っているが、平成22年度は、資本費平準化債の活用により準元利償還金が大きく減少したことにより、前年度より2.0ポイント改善し15.0%となった。今後は、地域交流拠点施設整備事業などの八幡浜港湾振興ビジョン、市立八幡浜総合病院改築など大型の建設事業が控えているので、事業の優先度を厳しく点検し、歳出の見直しを進めるとともに、過疎債等交付税措置のある優良起債を優先発行し、5年間で類似団体の平均水準まで低下させるよう努める。
過去3年間150%前後であった比率が飛躍的に改善し、将来負担比率は、95.6%と類似団体平均を上回っている。これは、資本費平準化債の活用により準元利償還金が大きく減少したことが要因である。今後は、充当可能基金である財政調整基金及び減債基金の積み増し(5年間で15億円)を行いたい。また、地方債現在高の減少(市債発行額を元金償還額より抑える)に努め、義務的経費の削減を中心とする行財政改革を進め、財政の健全化に努める。
定員適正化計画により人員削減を行っており、類似団体と比較すると、人件費に係る経常収支比率は低くなっている。今後も人件費の削減に取り組むため、定員適正化計画に基づく、退職者不補充などにより人員の削減を図り、平成26年度には、市町村合併前の平成16年度旧八幡浜市の職員数程度に削減する。また、人事評価制度の導入などにより、職務・職責に応じた給与構造への転換を図り、人件費の抑制に努める。
物件費に係る経常収支比率が類似団体平均より高くなっているのは、八幡浜市行政改革大綱に基づき、業務の民間委託を推進し、職員人件費等から委託料(物件費)へのシフトが起きているためである。南環境センター運転管理業務、ゴミ収集運搬業務等の清掃費関係、養護老人ホーム管理、スポーツセンター管理が主なものである。今後も民間委託を積極的に進めていく。
扶助費にかかる経常収支比率は、類似団体平均を下回っている。社会福祉、児童福祉、老人福祉、生活保護とも人口減少による給付の減少によるものと考えられる。生活保護の資格審査等の適正化に努めるため、行政調整官を配置しており、引き続き縮減に努める。
その他に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っているのは、繰出金の増加が主な要因である。旧保内町の下水道が未普及であったため整備を行い、繰出金が必要となっているためである。平成22年度に資本費平準化債の活用により公共下水道事業への繰出金が減少し、前年度と比較し2.7ポイント改善した。今後は、資本費平準化債を活用し、繰出金を減少させるだけでなく、独立採算の原則に立ち返った使用料の値上げによる健全化に努める。
補助費等に係る経常収支比率が類似団体平均より高くなっているのは、広域消防への施設事務組合負担金及び市立八幡浜総合病院への負担金が多額になっているためである。消防、病院の負担金は、地域住民の安全・安心のために必要なものである。補助金等検討委員会からの提言に基づき補助金の見直しを行い、不適当な補助金は見直しや廃止を行う方針である。
公債費に係る経常収支比率は、類似団体平均を1ポイント下回っている。しかし、元利償還金の人口1人当たり決算額が、類似団体平均より3.0ポイント上回っており、市立八幡浜総合病院改築等により、公債費のピークは平成27年度になると見込まれることにより、非常に厳しい財政運営になることが予想される。市債の新規発行を伴う普通建設事業を抑制し、市債発行額を元金償還額より抑える方針とする。
公債費以外に係る経常収支比率は、類似団体を3.7ポイント上回っている。委託料等の物件費1.7ポイント、広域消防、市立八幡浜総合病院への負担金等の補助費等3.8ポイント、公共下水道事業への繰出金等1.8ポイントなどが要因である。経常収支比率を改善するには、経常一般財源の増加も大きな要因となる。市税の収納率向上や市有財産の売却等、歳入確保に努める。
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