経営の健全性・効率性について
単年度で起債償還金を含めた収益的収支としては、80%程度で、通常維持管理経費と起債元利償還金のすべてを賄えておらず、資本的収支を含めた現会計方式での収支でも、一般会計繰入金に大きく依存している現況です。起債残高対事業規模比率は類似団体の平均値より多い状況であり、建設費用の多くは企業債で賄われております。起債償還額が支出の多くを占めています。施設利用率は健全と思われ、水洗化率は93.16%で類似団体の平均値より高いものの全事業体平均値よりは低く伸び悩みの状況です。維持管理費は汚水処理費がほとんどを占めますが、汚水処理原価は類似団体平均値より高くまた全事業体の平均値よりかなり高い状況です。その処理費に対する料金収入比率である経費回収率は、81.34%と類似団体の平均値よりはやや高いものの100%ではなく、経営戦略に明記しましたが料金の見直しが必要と考えています。
老朽化の状況について
水処理施設供用開始から25年以上経過しており、長寿命化や耐震化事業を進めています。また管渠につきましても管渠調査を計画的かつ効率的に実施し、老朽化度などの把握を重点的に行っています。管渠は重要管渠耐震化計画に基づき必要な箇所の耐震化工事を30年度に予定しています。
全体総括
今後も長寿命化事業や耐震化事業により、重要な水処理施設の老朽化対策を進め、管渠につきましても調査点検を計画的に行い、施設管渠とも更新年度や事業費を平準化できるよう事業を計画的に実施します。またその事業を持続的に実施するため、ストックマネジメント計画の策定とその計画的実施、平成28年度に策定した経営戦略のローリングと定期的な見直しを行っていきます。また地方公営企業法の適用を平成32年4月とし、健全な経営を目指します。