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平成25年度は、基準財政需要額が増額となったが、それ以上に基準財政収入額が増額となったため、前年度比0.01ポイント上回った。また、基準財政収入額については増加しているが、平成25年度の税収の徴収率は91.4%と低い水準にあるため、徴収率向上対策を中心とする歳入の確保に努める。
経常収支比率が悪化した要因としては、前年度と比較して経常一般財源が約5千万円減額したことが挙げられる。また、支出面においては、生活保護費など扶助費の増加に歯止めがかからず、扶助費分だけで平成20年度から約14.7億円の経常経費充当一般財源が増加しており、普通交付税及び臨時財政対策債への依存度は年々高まっている。平成25年度は類似団体平均を上回っているため、引き続き、行財政改革推進本部を設置し、市税徴収率向上対策や公共施設運営のアウトソーシングなど、更なる事務事業の効率化により、経常経費の抑制に努める。
人件費・物件費等が類似団体平均を下回っている要因としては、特に人件費において、職員定数の削減や給与改定等により、年々減少傾向にあるためである。一方で物件費については、正規職員数の不足を臨時職員等で補っている状況であり、平成21年度から平成25年度にかけて、臨時・非常勤職員数は65人増加しており、臨時職員等に係る賃金等が発生している。この他、公共施設の指定管理者移行に伴い、業務委託に伴う物件費が発生している。
ラスパイレス指数は職員の就退職や異動に伴い、経験年数、平均給料月額及び職種区分に変動が生じ、職員構成が変動したことや、給与改定の実施等によって、数値が上下する。職員の退職や給与改定の実施等により、新座市職員の平均給料額は低下したものの、国の職員の平均給料額の低下がそれ以上に大きく、相対的に市職員の平均給料額が高くなった結果、ラスパイレス指数が100を超えている。特に平成24年度から平成25年度にかけては、国家公務員が平均7.8%となる減額を実施していることから、市職員の平均給料額が相対的に高い状態がより顕著になり、高い数値となった。なお、新座市は平成25年7月1日から国家公務員に準じて職員の特例減額を実施しており、減額後の新座市のラスパイレス指数は100.6と、ほぼ横ばいの数値で推移している。
人口千人当たり職員数が類似団体平均を下回っている要因としては、平成21年度に職員定数削減計画を策定し、新規採用職員数の調整を行うことで、職員数の削減を推進しているためである。平成21年度から平成25年度にかけて、職員数を21人、平成21年度比約2.5%削減した。
実質公債費比率は平成20年度から平成22年度まで類似団体平均を上回っていたが、平成23年度以降は類似団体平均を下回った。実質公債費比率が順調に改善している要因としては、下水道事業特別会計の準元利償還金算入額が約3億円減少したこと、志木地区衛生組合における元利償還金が約1億円減少したことなどが挙げられる。今後も、借入れの抑制、計画的な償還を通じて、実質公債費比率の改善に努めていく。
前年比7.3ポイント上回った要因としては、小・中学校屋内運動場改修事業債(約16億円)等の借入れにより、地方債の現在高が約21億円増加したこと、都市計画事業に係る地方債の現在高の減等により、充当可能特定歳入が約9億円減少したことが挙げられる。今後も、借入れの抑制、計画的な償還を通じて、地方債元金残高の減少に努めていく。
人件費に係る経常収支比率が、類似団体平均を下回る傾向にある。この要因として、平成19年度及び平成21年度以降の給与改定の実施、職員定数削減に基づく職員数の削減、高齢職員の昇給抑制の推進等を行ったことが挙げられる。この結果、平成21年度からの5年間で職員に係る人件費を約7.1億円、平成20年度比9.7%削減した。
物件費に係る経常収支比率が類似団体平均を下回っているものの、前年度比1.2ポイント上回った要因としては、普通交付税や臨時財政対策債の減額により、分母の経常一般財源が減少していること、平成25年度の物件費にかかる経常経費充当一般財源は約38.7億円で、事務事業のアウトソーシングに係る費用の増加等により、前年度比3.3億円増加したことが挙げられる。行財政改革により、事務費等の削減に努める。
扶助費に係る経常収支比率が類似団体平均を上回り、かつ上昇傾向にある要因として、生活保護費の額が急激に膨らんでいることなどが挙げられる。新座市の平成25年度生活保護費は、約5千万円増の約47億円となっている。資格審査等の適正化により、増加傾向に歯止めをかけるよう努める。
その他に係る経常収支比率が改善されている要因としては、老朽化した公共施設等の維持補修費が減少しているためである。今後も、老朽化した公共施設は、スクラップ・アンド・ビルドによる統廃合を推進し、経費の効率化に努める。
補助費に係る経常収支比率が類似団体平均を大きく上回っているのは、消防やごみ処理の運営を担う一部事務組合に対する運営費負担金が主な要因で、平成25年度の補助費に係る経常収支比率14.9%のうち7.8%は当該一組負担金に係る分である。また、将来の医療費抑制に向けてがん検診の受診を推奨しており、これに係る費用の増も要因である。
公債費に係る経常収支比率が類似団体平均を下回っているものの、前年度比0.9ポイント上回った要因としては、普通交付税や臨時財政対策債の減額により、分母の経常一般財源が減少していること、例年公債費の決算額は約40億円前後で推移していたが、平成25年度は臨時財政対策債や土木債、民生債の元利償還の増などにより、約42.8億円となったことが挙げられる。市債の借入れに当たっては、地方交付税措置のある適債事業を選択し、借入れの抑制、計画的な償還を通じて、公債費負担の軽減に努めていく。
公債費以外の経常経費については、平成25年度は、類似団体平均を2.2ポイント上回っている。この要因としては、生活保護扶助費の増加により、扶助費が増加したことなどによるものである。生活保護費の資格審査等の適正化に努め、効果的な行政サービスの実現を図っていく。
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