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2013年度
2012年度
2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2022年度)
財政力
財政力指数の分析欄
自主財源が約3割と乏しいことから財政基盤が弱く、類似団体内において依然として低順位となっている。今後も人口減少や高齢化の進行により、市税収入の大きな伸びは期待できない状況にあるが、移住・定住促進や企業誘致、雇用創出などの経済対策等を推進していくほか、ふるさと納税の増収にも積極的に取り組むことにより、自主財源の確保に努め、財政の健全化を図っていく。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
人件費・物件費等の減少により経常経費充当一般財源は減少したが、普通交付税・地方特例交付金等の減少により、経常一般財源総額が経常経費充当一般財源を超える減少となり、経常収支比率は前年度の91.5%から94.4%へ悪化した。類似団体内平均・全国平均・青森県平均のいずれも上回っているため、今後も事務事業の見直しをさらに進めるとともに自主財源の確保に努めていく。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
類似団体内平均・全国平均・青森県平均を下回っている。引き続き、適正な定員管理・給与制度の運用や民間委託等による経常経費の見直しに努め、コストの縮減を図っていく。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
前年度数値同程度となり、類似団体内平均・全国市平均のいずれも下回っている。引き続き、適正な給与制度の運用に努めていく。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
類似団体内平均・全国平均・青森県平均を下回っている。主な要因としては、指定管理制度の導入、業務委託などを計画的に実施してきたことが挙げられる。令和5年度には定年引上げが段階的に始まることからも、引き続き、事務事業の簡素化・効率化を図るとともに、民間委託や指定管理者制度、会計年度任用職員の活用等を推進し、適正な定員管理に努めていく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
前年度数値と比較して0.1ポイント増加した。主な減要因は、臨時財政対策債に係る利率見直しによる利子の減少のほか、地方債を発行するにあたり交付税算入のある有利な地方債を積極的に活用していることが挙げられる。主な増要因は、臨時財政対策債や病院事業に対する公営企業会計出資金に係る元金償還金の額が増加したため、結果的に前年度数値から増加したものである。今後も引き続き地方債の計画的な発行に努めるとともに、交付税措置のある有利な地方債を活用し、健全な財政運営に努めていく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
前年度数値と比較して0.6ポイント改善した。主な要因としては、地方債の償還額が発行額を上回ったことによる地方債現在高の減のほか、下水道事業会計の地方債現在高の減や病院事業会計の閉鎖による公営企業債等繰入見込額の減が挙げられる。地方債現在高は老朽化施設の改修事業等により増加傾向にあったが、平成30年度以降は減少しており、今後も将来負担比率は低下するものと見込まれる。引き続き、交付税措置のある地方債の活用や適正な定員管理に努め、将来世代の負担が過度にならないよう、健全な財政運営に努めていく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)
人件費
人件費の分析欄
前年度数値と比較すると0.3ポイント増加したが、全国平均を下回っており、類似団体内で比較すると最も低い数値となっている。全国平均等の数値を下回っている要因として、これまで適正な定員管理・給与制度の運用に努めてきたことに加え、ごみ処理業務や消防業務等を一部事務組合で行っていることで人件費が補助費等として支出されていることが挙げられる。引き続き、適正な定員管理・給与制度の運用に努めていく。
物件費
物件費の分析欄
前年度数値と比較すると0.2ポイント減少したが、類似団体内平均・全国平均・青森県平均をいずれも上回っている状況である。前年度数値から減少した要因としては、鷹ヶ丘老人福祉センター等指定管理料の減などによるものであるが、民間委託やアウトソーシング等の導入を推進していくことで、物件費については今後増加傾向になることが見込まれることから、ファシリティマネジメントに取り組み、維持管理費を削減する等、引き続き経常経費の見直しに努め、トータルコストの削減に努めていく。
扶助費
扶助費の分析欄
前年度数値と比較すると0.4ポイント増加し、類似団体内平均を下回っているが、青森県平均を上回っている。前年度数値から増加した主な要因としては、生活保護費等の社会保障関係経費(経常一般財源分)の増加が挙げられる。今後も引き続き、自立助長への取り組みなどを行い健全な財政運営に努めていく。
その他
その他の分析欄
前年度数値と比較すると0.9ポイント増加し、類似団体内平均・全国平均・青森県平均をいずれも上回っている状況である。類似団体内平均・全国平均・青森県平均を上回っている主な要因としては、除排雪経費に係る維持補修費が影響している。今後も引き続き、除排雪業務の適切な執行など歳出の抑制を図る。
補助費等
補助費等の分析欄
前年度数値と比較すると0.6ポイント増加しており、類似団体平均・全国平均を上回っている状況である。類似団体平均・全国平均を上回っている大きな要因としては、ごみ処理業務や消防業務等を一部事務組合で行っていることから、負担金の支出額が多いことが挙げられる。今後も引き続き、本来の負担・補助目的に基づき対象経費を精査し、経費の抑制に努めていく。
公債費
公債費の分析欄
前年度数値と比較すると0.9ポイント増加し、類似団体内平均・全国平均・青森県平均を上回っている状況にある。近年大規模建設事業が集中したことや臨時財政対策債の発行額が増加したことから、その元金償還の開始により地方債の元利償還金が膨らんでいることが要因として挙げられる。今後は老朽化した施設の大規模改修等を計画的に実施することにより公債費は減少する見込みとなっており、引き続き計画的な地方債の発行に努め、健全な財政運営に努めていく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
前年度数値と比較すると2.0ポイント増加しており、類似団体内の平均値と同水準である。前年度数値から増加した主な要因としては、経常一般財源分の下水道事業会計出資金や弘前地区環境整備事務組合負担金の増加等が挙げられる。今後も引き続き、歳出の抑制に努めていく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
目的別歳出の分析欄
総務費は、住民一人当たり63,673円となっている。前年度から住民一人当たり19,468円増加している主な理由は、「弘前文化センター整備事業」の増によるものである。民生費は、住民一人当たり222,929円となっている。前年度から住民一人当たり2,265円減少している主な理由は、「子育て世帯への臨時特別給付金事業」や「住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金事業」の減によるものである。衛生費は、住民一人当たり32,395円となっている。前年度から住民一人当たり20,344円減少している主な理由は、「新中核病院整備事業」や「病院事業会計補助金」の減によるものである。土木費は、住民一人当たり53,399円となっている。前年度から住民一人当たり2,331円減少している主な理由は、「道路融雪施設整備事業」や「住吉山道町線道路整備事業」の減によるものである。教育費は、住民一人当たり45,393円となっている。前年度から住民一人当たり1,041円増加している主な理由は、「西部学校給食センター食器洗浄機更新事業」の増によるものである。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり534,339円となっている。人件費は、住民一人当たり56,709円となっており、類似団体内・全国・青森県平均を下回っている。主な要因としては、これまで適正な定員管理・給与制度の運用に努めてきたことに加え、ごみ処理業務や消防業務等を一部事務組合で行っていることで人件費が補助費等で支出されていることが挙げられる。補助費等は、住民一人当たり69,873円となっており、類似団体内・全国平均を上回っている。令和4年度は、「ひろさき事業復活支援金」が増となったことなどにより、令和3年度比で6,475円増加している。普通建設事業費は、住民一人当たり43,716円となっており、類似団体内・全国・青森県平均を下回っている。令和4年度は、「農産物等輸出拡大施設整備事業費補助金」等の増により333円増加している。扶助費は、住民一人当たり154,224円となっており、全国・青森県平均を上回っている。令和4年度は、「子育て世帯への臨時特別給付金事業」や「住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金事業」等の減により9,715円減少している。
実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)
分析欄令和4年度は除排雪経費や災害復旧経費の増により財政調整基金の取崩額が増加したことから、実質単年度収支は-1.76と赤字になった。令和4年度末の財政調整基金残高は、約29億4百万円となっており、前年度末現在高と比較して約2千万円減少している。災害や豪雪などに備え、一定程度の額を確保できている状況ではあるものの、引き続き中長期的な視点に立ち、健全な財政運営に努めていく。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)
分析欄令和4年度は、病院事業会計から移行した病院事業清算費特別会計も黒字となり、全ての会計において黒字となっているが、一般会計については除排雪経費の増などにより黒字幅が前年度比で減少している。いずれの会計についても引き続き健全な財政運営に努めていく。
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実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄元利償還金については、庁舎増改築等の大規模建設事業が終了し、元金償還額より起債発行額が少なくなったことから令和2にかけて減少傾向にあったものの、臨時財政対策債や病院事業に対する公営企業会計出資金に係る元金償還が開始となったことから令和3から増加傾向にある。実質公債費比率の分子は、前述の元利償還金が増加しているものの、公営企業債の元利償還金に対する繰入金等が減少していることから、令和4については減少している。今後は老朽化した施設の大規模改修等を計画的に実施することにより公債費は減少する見込みとなっており、引き続き交付税算入のある地方債を活用する等、健全な財政運営に努めていく。
分析欄:減債基金該当なし
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将来負担比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄将来負担額(A)のうち、「一般会計等に係る地方債の現在高」については、老朽化施設の大規模改修等により平成29年度まで増加傾向にあったが、平成30年度から減少に転じ、令和4年度においても発行額を償還額が上回ったことで地方債現在高は減少している。「公営企業債等繰入見込額」については、令和4年度においても下水道事業会計における地方債現在高の減や病院事業会計の閉鎖により繰入見込額は減少している。充当可能財源等(B)のうち、「充当可能基金」は、普通交付税の追加配分等により増加しており、「基準財政需要額算入見込額」は、既発債の償還進捗により減少している。「将来負担比率の分子」は、地方債現在高の減により平成30年度以降減少傾向にあり、令和3年度は増加したものの、令和4年度は地方債現在高等の減により将来負担額(A)の減が充当可能財源等(B)の減を上回ったことから減少している。今後も交付税措置のある有利な地方債の活用等により財政負担の軽減を図り、将来世代の負担が過度にならないよう、健全な財政運営に努めていく。
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基金残高に係る経年分析(2022年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)財政調整基金については除排雪経費や災害復旧経費の増により取崩額が増加したことから前年度比約0.2億円の減となったが、減債基金及びその他特定目的基金については、令和3年度決算剰余金のほか、ふるさと納税寄附金に係る積立金の増により合わせて約8億円の増となっており、基金全体の現在高としては前年度比約7.8億円の増となった。(今後の方針)今後も人口減少や普通交付税の減額などによる歳入一般財源の減少が予想されるが、公共施設の適正管理や行財政改革などに積極的に取り組むことで、更なる積み増しができるよう努める。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)除排雪経費や災害復旧経費の増による取崩額が令和3年度決算剰余金による積立額を上回ったことにより、前年度比約0.2億円の減となった。(今後の方針)災害や豪雪などに備え、一定程度の額を確保できている状況ではあるものの、引き続き中長期的な視点に立ち、健全な財政運営に努めていく。
減債基金
減債基金
(増減理由)令和3年度決算剰余金による積立を行ったことから、前年度比約3億6千3百万円の増となった。(今後の方針)将来の地方債償還を見据え、計画的に積み立てを行っていく。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)まちづくり振興基金:地域住民の連帯強化及び地域振興に関する施策の推進地域福祉基金:市民の保健及び福祉に関する施策の推進子ども未来基金:子育て支援に関する施策の推進弘前公園お城とさくら基金:弘前公園の管理及び整備に関する施策の推進(増減理由)まちづくり振興基金:債券運用収入やふるさと納税寄附金など約6千3百万円を積み立てたことによる増加地域福祉基金:令和3年度決算剰余金約1億円を積立てたことによる増加子ども未来基金:ふるさと納税寄附金などによる積立額5億4千9百万円が取崩額2億1千2百万円を上回ったことによる増加弘前公園お城とさくら基金:ふるさと納税寄附金などによる積立額2億8千万円が取崩額3億5千万円を下回ったことによる減少(今後の方針)まちづくり振興基金:債券運用に係る有価証券売却益などを財源として計画的に積み立てる予定地域福祉基金:地域福祉関係経費の増加に備えて、今後も積み増ししていく予定子ども未来基金:子ども医療費の無償化など子育て支援に関する施策に備えて積み立てしていく予定弘前公園お城とさくら基金:弘前公園のさくらの管理や景観保持・整備など、老朽化による維持管理費の増加に備えて積み立てしていく予定
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
いずれも平均を下回っている状況である。要因としては、有形固定資産の割合が大きい道路及び庁舎における減価償却率が低いことが考えられ、近年の資産の更新による結果であると考えられる。しかしながら、その他資産においては減価償却率が高い状況にあり、現在比較的低い道路においても地域の更新要望に予算が追い付いていない状況にある。前年度と比較して上昇傾向にあることからも、現状ベースでは今後益々悪化していくことが想定されるため、公共施設等総合管理計画に基づいた施設の適正化及び更新費用の平準化を一層進める必要がある。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
いずれも平均を上回っているものの、下降傾向にある。償還財源である普通交付税の追加交付や充当可能基金残高の増等により、一時的な分母の増加が要因と考えられる。しかしながら、当市の経常収支比率は高止まり傾向にあり、人口減少に伴う市税等の自主財源の減少により、今後も経常財源の余剰は想定されず、分母は減少傾向での推移が見込まれる。また、分子の将来負担額は、投資的経費に充当する地方債発行額の減により減少傾向にあるが、今後多数の資産の更新が必要となるため増加が想定される。結果として、債務償還比率は横ばい又は上昇傾向での推移が見込まれるため、更新費用の平準化を図るとともに交付税算入のある地方債の発行に努めることで抑制を図る。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
有形固定資産減価償却率は類似団体内平均と比較して低い水準にあるものの、将来負担比率は高い水準にある。庁舎増改築事業など施設の更新を行ってきたことが要因と考えられるが、有形固定資産減価償却率は上昇傾向にあることから、施設の老朽化に更新が追い付いていない状況が推察される。今後施設の更新を更に実施していくことで、有形固定資産減価償却率は横ばい若しくは下降傾向に転じることが可能となるが、その財源として地方債を活用することで将来負担比率は上昇傾向となることが想定される。健全な財政運営と施設の更新を両立させながら実施していくためには、引き続き交付税算入のある地方債の活用等を行うほか、施設の適正化により更新費用の抑制を図る。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
類似団体と比較して将来負担比率は高い水準にあり、平成27年度から平成29年度にかけて施設老朽化に伴う庁舎増改築等の大規模建設事業を実施したことから地方債残高が増加し、将来負担比率は増加傾向にあったものの、地方債の計画的な借り入れや交付税算入のある有利な地方債の活用、毎年度の基金の積み増しなどにより減少している。令和元年度は地方債残高が減少したものの、臨時財政対策債の減額による標準財政規模の縮小が影響し、将来負担比率は微増となったが、令和2年度は地方消費税交付金などの増額に伴う標準財政規模の増加により減少し、令和3年度も普通交付税の増額に伴う標準財政規模の増加により減少した。実質公債費比率については、減少傾向にあることから、引き続き健全な財政運営を維持できるよう努めていく。
施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)
施設情報の分析欄
・学校施設、公民館において類似団体内平均と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっており、近く建替や改修などが必要となる状況である。しかしながら、施設の適正配置といった観点から総量抑制・複合化(学校など他施設の空きスペースの活用)などを検討する必要があり、課題は多い状況である。・特に学校施設に係る有形固定資産減価償却率の上昇幅が大きく、老朽化が進行している状況が推察される。建替・改修には1校あたり多額の費用を要するため、計画的に実施することにより負担の平準化を図る。・一人当たり面積については、学校施設、児童館において類似団体内平均と比較して高い状況にある。今後の人口減少社会を踏まえると、学校の統廃合やそれに合わせた児童館の適正配置を検討する必要がある。
施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)
施設情報の分析欄
・図書館、体育館・プール、消防施設において、類似団体内平均と比較して有形固定資産減価償却率が高い状況にある。・特に消防施設においては水準としてもかなり高い状況にあり、施設の老朽化が進行している状況が推察される。要因としては消防屯所において木造施設が多く耐用年数以上に使用していることが考えられ、今後施設の更新が一斉に生じる恐れがあるため、個別施設計画の策定により施設の総量抑制及び更新費用の平準化を図る必要がある。・一人当たり面積については、保健センター、庁舎において類似団体内平均を上回っている。全国及び青森県平均と比較すると特別高い水準というわけではないが、合併前の施設をそのまま保持している状況にもあることから、施設の適正化を図ることも検討する必要がある。
財務書類に関する情報①(2021年度)
1.資産・負債の状況
・一般会計等においては、資産総額が前年度末から2,105百万円の減少(▲0.85%)となった。金額の変動が大きいものは有形固定資産のうち事業用資産及びインフラ資産であり、事業用資産は小・中学校冷房設備設置事業や弥生荘・弥生学園整備事業等の完了による資産の増加額(2,082百万円)が、減価償却等による資産の減少額(4,524百万円)を下回ったこと等により2,442百万円減少した。インフラ資産においても、駅前広場・山道町樋の口町線街路整備事業における道路附帯設備の改修や橋梁アセットマネジメント事業における橋梁の改修による資産の増加額(2,755百万円)が、減価償却等による資産の減少額(4,847百万円)を下回ったこと等により2,092百万円減少した。また、負債総額は前年度末から1,341百万円の減少(▲1.46%)となった。金額の変動が大きいものは固定負債のうち地方債であり、臨時財政対策債や新中核病院整備事業費補助金の支出等に係る地方債の発行額が償還額を下回ったことにより、1,550百万円減少した。企業会計及び一部事務組合等を加えた連結では、水道会計や下水道会計におけるインフラ施設が資産として計上されるため、一般会計等と比べて資産の額が112,948百万円大きくなっているが、その施設整備に係る企業債などが負債として計上されることとなるため、負債は82,266百万円大きくなっている。
2.行政コストの状況
・一般会計等においては、経常費用は80,868百万円となり、前年度末から9,849百万円の減少(▲10.86%)となった。金額の変動が大きいものは補助金等であり、特別定額給付金の減等により前年度末から14,911百万円減少した。そのほかの構成比の大きいものは業務費用のうち人件費(9,461百万円、前年度比+110百万円)、物件費等(23,315百万円、前年度比+818百万円)である。人件費は各種選挙事務に対応する従事者の増加、物件費等は新型コロナウイルスワクチン接種業務委託料の増加が主な要因であり、令和3年度はトータルで減少する結果となった。物件費等は一時的な増加であるが、その他において事業の見直しや施設の集約化などにより、適正なコスト管理を心掛ける。・企業会計及び一部事務組合等を加えた連結では、水道会計における使用料や連結対象企業の事業収益などが経常収益に計上され、人件費などは経常費用に計上されるため、一般会計等と比べて純行政コストは52,807百万円大きくなっている。
3.純資産変動の状況
・一般会計等においては、税収等の財源(77,265百万円)が純行政コスト(78,311百万円)を下回ったことから、本年度差額は1,046百万円となり、純資産残高は764百万円の減少となった。行政コスト対財源比率(純経常行政コスト÷財源×100)は100.88%となっており、純経常行政コストと市税等の収入とがほぼ均衡している状況にある。しかしながら、今後高齢化の進行などによる社会保障給付の増加に伴い純経常行政コストは増加していく傾向にあることから、事業の見直しなどによるコスト削減のほか、歳入確保にも努めていく必要がある。・企業会計及び一部事務組合を加えた連結では、水道会計における使用料などが税収に含まれることから、財源は一般会計と比べて54,091百万円多くなった。これにより、本年度差額は+238百万円となり、純資産残高は187,002百万円となった。
4.資金収支の状況
・一般会計等においては、業務活動収支が6,155百万円、投資活動収支が▲3,536百万円、財務活動収支が▲1,344百万円となり、本年度資金収支額は1,275百万円となった。財務活動収支については、臨時財政対策債や新中核病院整備事業費補助金の支出等に係る地方債の発行額が償還額を下回ったことによりマイナスの値となっており、本年度末地方債現在高は1,344百万円の減少となった。今後施設の老朽化対策等により、投資活動収支はマイナスのまま、財務活動収支はプラスに転じることが見込まれるため、施設の集約化などにより総量の抑制を図っていく必要がある。企業会計を加えた全体では財務活動収支が▲3,572百万円となっているが、これは公営企業会計において企業債の発行額が償還額を下回ったことによるものであり、トータルとして本年度資金残高は前年度末から2,144百万円増加し10,673百万円となった。
財務書類に関する情報②(2021年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額及び有形固定資産減価償却率がいずれも類似団体平均値を下回っていることから、他自治体と比較して資産の保有状況は少ない傾向にあると推察される。しかしながら、有形固定資産減価償却率は50%を超過し上昇傾向にあることから、保有資産の減価償却が進行しており老朽化対策が必要な状況であるため、施設の集約化等を検討し総量の抑制を図る。
2.資産と負債の比率
類似団体平均値と比較して、純資産比率はやや低く、将来世代負担比率はやや高い傾向にある。これは当市が資産形成などに地方債を多く発行しているためで、世代間の公平性を図ることができる一方、この比率が高くなりすぎると将来世代に負担を先送りしている状態となる。地方債発行に当たっては、交付税算入のあるものを優先的に活用するほか、現在世代と将来世代との負担のバランスを考慮した財政運営を意識する必要がある。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、類似団体平均値より高い傾向にあったが、令和3年度は類似団体平均値を下回っている。類似団体の構成が変化したことが影響が大きく、他自治体と比較すると、人件費の占める割合が他自治体より低いことが要因のひとつと考えられる。引き続き適正な定員管理・給与制度の運用等に努め、コストの適正化を図る。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は、類似団体平均値と比較して高い傾向にあったが、令和3年度は類似団体平均値と同程度にある。これは、類似団体の構成が変化したことで、臨時財政対策債をはじめ各種事業に充当する地方債の現在高が他自治体と同程度になったことが要因と考えられる。また、基礎的財政収支が類似団体平均値と比較して低くなっているのは、投資的経費の財源として地方債を活用したためであり、ここからも他自治体と比較して当市は地方債に依存している傾向にあることが分かる。今後も施設の老朽化に伴う改修や更新の財源として地方債を活用することは想定されるため、交付税算入のある地方債を活用しながら、健全な財政運営を図る。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均値より低い傾向にある。経常費用については、これまでも事業の取捨選択、施設の統廃合、定員管理などにより適正化を図ってきたところであるが、施設の使用料については近年見直しを行っていない状況にある。今後適正な受益者負担を考慮して、使用料の見直しについても検討する必要がある。
類似団体【Ⅳ-1】
帯広市
弘前市
金ケ崎町
洋野町
涌谷町
美郷町
河北町
会津坂下町
会津美里町
矢吹町
三春町
大子町
那珂川町
上市町
志賀町
辰野町
南箕輪村
神戸町
揖斐川町
御嵩町
森町
川越町
玉城町
久御山町
多可町
福崎町
八頭町
琴浦町
北広島町
まんのう町
みやこ町
長洲町
都城市
国富町