尾道市：尾道市公立みつぎ総合病院

地域において担っている役割

当院は、尾道市北部の中山間地に位置し「地域包括ケアシステム」を全国に先駆けて構築し、急性期医療に加え、回復期から維持期、更に慢性期医療や医療後の介護など、シームレスなサービスの提供に取り組み地域の中核病院としての役割を担っている。

経営の健全性・効率性について

経常収支比率及び医業収支比率では平均値より高い状況にある。累積欠損金比率は徐々に解消している。病床利用率も平均値より高い状況である。患者においては、医療必要度の低い高齢者が多いため、入院及び外来の１人１日当たりの収益は平均値より低いものの、平成29年度に外科医師が増員したことにより、単価の増加につながった。職員給与費比率においては、昨年よりは下がったものの、当院は介護施設等を運営しており施設介護職員が必要なため平均値より高くなっている。一方、材料費比率においては、平均値より低く効率的な購入に努めている。

老朽化の状況について

建物の老朽化対策については、医師確保を含め地域医療の状況の変化を見極めながら、今後の施設更新・改修を図っていく。器械備品については、30年度は特に高額な医療機器の更新購入が少なかった。いずれも、必要な機能に絞った整備とすることを念頭に置き、計画的な設備投資を検討している。今後も将来の病院運営を勘案しながら必要な機能を検討し、計画的な整備・更新を図っていく。

全体総括

医療人口の減少や医師不足など地域を取り巻く環境は厳しさを増し、経営環境には厳しいものがあるが、当院が今日まで取り組み、構築してきた地域包括ケアシステムを最大限に活かし、地域の各機関と連携し地域の中核病院として、医療体制の充実と経営の効率化を図りつつ、住民の多様なニーズに応え、地域包括ケアシステムの充実・発展に努めていく。