伊豆市：簡易水道事業（法適用）【地方財政ダッシュボード】

経営比較分析表（2015年度）

経営の健全性・効率性について

水道事業と合わせて平成22年から3度の料金改定を行った。①収益的収支比率は平均を上回っているが、これは一般会計からの繰入によるものである。人口減少や企業債借入の増加により①は減少傾向にある。平成24年度から3年間で、2地区の簡易水道を統合するための工事を施工した。工事財源として国庫補助金のほか、企業債を借入れたことにより④企業債残高対給水収益比率が上昇した。⑤料金回収率は、100％を下回っており水道使用料で賄えない給水に係る費用を一般会計からの繰入により補てんしている。⑥給水原価が低く抑えられているが、管路更新に係る財源確保が難しく、更新が進んでいないためである。維持管理費と施設更新費のバランスを取りながら経営の健全性・効率性の改善に向けた財政計画の検討が必要である。

老朽化の状況について

多くの施設・管路は、昭和40～50年代に整備されたものであるが、更新が進んでいないため老朽化が進行している。経営規模が小さく予算的制約があり、老朽化の著しい管路系統から更新工事を行っている。企業債の借入状況や財政状況を踏まえ、投資計画の検討が必要である。

全体総括

広い行政区域の中の、主に中山間地に点在する小規模な施設が多いため、施設統合が難しく維持管理経費は高い。一部簡易水道の統合を行ったが、統合は施設整備費等財政負担が重いことから、短期的に続けて進めていくことは難しい。老朽管の布設替を徐々に進めながら有収率の向上を図っていくとともに、経常的な維持管理経費の節減に努め、経営を安定的に継続していくために、更なる財政計画及び投資計画の検討が必要である。

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