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平成23年度は、基準財政収入額が、法人税割の算定増により増となったが、需要額の増により単年度指数で0.995となり51年ぶりに1を下回った。平成24年度は、市税収入の増により基準財政収入額が増となったが、社会福祉費の増等により、基準財政需要額の額が上回り単年度指数で0.994になった。平成25年度は、社会福祉費の増等により基準財政需要額が増となるも、法人市民税の大幅増など市税収入が増加したことなどにより、基準財政収入額の増が基準財政需要額の増を上回ったため単年度指数が0.999になった。
平成22年度までは、分母に加わる臨時財政対策債は増加していたが、市税等の経常一般財源歳入は減少し、分母全体は減少した。一方分子となる経常経費充当一般税源等は、毎年増加傾向にあり、経常収支比率は増加した。平成23年度は、臨財債発行額が減少したが、経常一般財源が増加したため、若干上昇した。平成24年度は、市税収入の大幅な伸びにより、分母が増加したことにより、経常収支比率は減少した。平成25年度は、分母である経常一般財源等は増であるため、臨財債発行額の皆減を差し引いても増となり、分子である経常経費充当一般財源の増加分を上回ったことにより対前年比1.7ポイント下降し87.9%になった。
人口は緩やかな上昇傾向にある中で、平成22年度までは人口1人当たり人件費・物件費はほぼ横ばい、類似団体よりやや高めに推移してきた。平成23年度は、地域手当の増などにより職員給が増、特別職等の増などにより人件費が増加したことが、また、平成24年度は、平成24年10月1日から本市独自の給与削減を実施したことが、対前年度増減に影響している。平成25年度は、退職手当の増があるも、本市独自の給与削減の継続により対前年度減額になった。
給与構造改革が国より1年遅れ、平成19年度からの実施となったこと、いまだ一定程度の給与構造改革に伴う現給保障者が存在していること、団塊の世代が定年を迎え大量退職したことにあわせ、昇任年齢が引き下げられてきたことが、近年のラスパイレス指数の高止まりの要因と考えられる。なお、平成23年度及び24年度は、震災復興予算捻出のため、国家公務員が平均7.8%の給与削減を実施したため、特に高い数値となっている。平成24年度のラスパイレス指数は、平成24年10月1日から本市独自の給与削減を実施していることから2.7ポイント引き下げられた。平成25年度は、本市独自の給与削減の継続による通年化に加え、平成25年4月1日より初任給の引き下げられたことにより8.5ポイント引き下げられた。
平成22年度までは類似団体平均よりやや高めであるが、ほぼ同様の推移を示してきた。本市は人口増が続く傾向にあり、それに伴い福祉や子育て業務をはじめとする行政需要の増加が見込まれるため、行政需要に応じた効率的な組織運営を目指すことが重要となることから、定員管理基本方針を継続し、再任用職員、任期付職員など多様な任用形態の職員の活用を進めること、新行財政改革による業務の効率化を図ることやNPOへの業務委託、指定管理者制度など民間活力を導入することにより、適切な定員管理に努めた結果、平成23年度から類似団体平均より低めの数値での推移となっている。
平成23年度は、土地開発公社からの土地の買い戻しに係る一般財源支出額が減少したことや、特定財源の増、新たに普通交付税の交付を受けたことから、3ヶ年平均では1.75ポイント下降した。平成24年度については、引き続き土地開発公社からの買い戻しに係る一般財源支出額は減少しているが、公債費に準ずる債務負担行為の増、特定財源の減により、1.17ポイント下降した。平成25年度は、分母である普通交付税額、臨財債発行額の減があるも、標準税収入額等は基準財政収入額の増により増額、分子は公債費に準ずる債務負担行為の減、特定財源の減などにより、前年度との単年度比較では横ばいの0.03ポイント減。3ヶ年平均では1.14ポイント下降した。
平成23年度は、地方債現在高は大幅減、債務負担行為に基づく支出予定額、公営企業等繰入見込額、退職手当負担見込額の減などにより2.5ポイント減となった。平成24年度は、地方債現在高は減に、債務負担行為に基づく支出予定額、公営企業等繰入見込額、退職手当負担見込額の減などにより9.3ポイント減となった。平成25年度は、分子である地方債現在高が、元利償還額より25年度発行額が下回ったことにより6,323百万円の減、債務負担行為に基づく支出予定額は、土地開発公社公共事業用地取得費の減等により1,309百万円の減、公営企業等繰入見込額は、下水道事業債及び市民病院事業債に対する減等により1,847百万円の減、退職手当負担見込額が642百万の減などにより平成25年度の将来負担額は、対前年比で8,979百万円の減、6.1ポイント減となった。
人件費については、小幅な増減はあるがほぼ横ばいで推移している。平成24年度は、平成24年10月1日から本市独自の給与削減を実施したことが影響を与えている。平成25年度は、本市独自の給与削減の継続による通年化に加え、平成25年4月1日より初任給の引き下げを実施している。独自削減とは別に、今後も人事院勧告に準拠した改定を行い、人件費の抑制に努めたい。
物件費については、指定管理者制度の導入などによる委託料の増等もあるが、備品購入費、需用費等の節減に努めているため、ほぼ横ばい。類似団体内平均値よりもやや高い値で推移している。
扶助費のうち5年間の増加率が高いものは児童福祉費で、児童手当費、子ども手当費の増加、小児医療助成費の拡大等によるものである。生活保護費は、景気低迷などの社会状態を反映し対象者が年々増加しており、これらの要因により扶助費全体としては年々増加している。平成25年度は、児童手当が所得制限の導入等により、前年度に引き続き減額しているが、生活保護費、介護給付費等事業費の増などにより前年度0.8ポイント増加している。
その他の経常収支比率は類似団体平均を下回って推移しているが、年々微増傾向である。これは繰出金については介護保険事業、後期高齢者医療事業への繰出金が増加しているためで、維持補修費については、今後は老朽化した施設に対する経費の増加が見込まれる。
類似団体平均を上回っているのは、下水道、市民病院事業への負担金が多いためだが、負担金の額は横ばいから減少傾向にある。平成25年度は辻堂駅周辺地域都市再生事業償還金、雨水処理等負担金の増などにより事業費は増であるが、近年ではほぼ横ばいの金額であるため、結果的には年度ごとの推移については減少傾向が見込まれる。
公債費については、臨時財政対策債に係る償還額が増加しているが、その他の償還金については償還が進み、公債費全体(元利償還金)としては減少しており、0.5ポイントの減となった。
扶助費は、児童手当の所得制限の導入等による減があるも、介護給付費・生活保護費・児童保育課委託費などの伸びが影響し0.8%の増である。人件費は本市独自の給与削減により1.6%減、補助費等は0.3%減などにより、全体としての消費的経費は、1.3%の減となった。経常収支比率は平成23年度までは増傾向で推移してきたが、平成25年度は1.7%減になり、公債費以外も同様に平成23年度までは増傾向、平成25年度は1.2%減少している。
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