地域において担っている役割
①佐賀県西部地域の地域医療支援病院として、急性期医療などの質の高い医療を提供する役割②安心安全で受診できる地域住民のための病院としての役割③患者の紹介・逆紹介や高度医療機器の共同利用、診療情報伝達システム等を活用し、地域における病病・病診の医療連携を強化する役割④地域の医療従事者の資質の向上を図るため研修会等を開催し、地域医療の充実を担う役割⑤災害拠点病院として、災害発生時における医療救護活動及び県等の要請による医療救護班を派遣する役割
経営の健全性・効率性について
DPC導入による医業収益の増、構成市町の繰出基準と国の繰出基準が同等となったことによる医業外収益の増により、経常収益が増となった。また、ベンチマークシステム活用による適正価格での購入を図るなど経費削減に取り組んだ。(材料費対医療収益比率がH29と比較して1.3%減)以上のことから、今年度は開院以来初の経常黒字(経常収支比率100%以上)となった。
老朽化の状況について
平成24年3月に新病院として開院し、経過年数がまだ7年であるため、有形固定資産減価償却費率(老朽化の度合い)は低い。しかし、器械備品減価償却率は、類似病院平均値との差がなくなりつつあり、これは器械備品の法定耐用年数が概ね5~6年の資産が多いため、保有資産の更新時期にあることを示している。よって、今後は、器械備品等の更新を計画的に実施していく予定である。
全体総括
DPC導入、繰出基準見直し、ベンチマークシステム活用等により、開院以来初の経常黒字となった。今後は、DPC対象病院として、医療の質を様々な方向から検証し、また、より効率的な治療を行うことで健全な病院運営を目指すとともに、伊万里有田共立病院新改革プラン(平成30年度改定)に基づき、病床稼働率80%以上を目指し、安定的な経営に取り組んでいきたい。また、職員が一丸となって経営改善に取り組み、伊万里市及び有田町が共同運営する中核病院として総合的な医療環境の充実を図り、西部医療圏における医療機関同士の連携、医療資源の効率的運用などにより、地域住民が安心して生活できるよう、地域医療支援病院としての確立を目指していく。