収益等の状況について
①経常収支比率は経常収益の減少により、平均値を下回り単年度の赤字となる。②③の他会計補助金は、一般会計からの職員に係る児童手当、防災用公衆WiFi使用料相当の繰入分。④定員稼働率は、3月の新型コロナウィルス感染症拡大による自粛の影響を受け宿泊客が減少、3月単月の急激な落込みにより前年度を下回る。⑤売上高人件費率は、前年比較3,000千円減額の人件費に対して、売上高の減少により人件費率が上昇する。⑥売上高GOP比率は減少傾向にあり、売上高の減少から類似施設平均値を下回る。⑦EBITDAは類似施設平均値とほぼ同等となり、経年比較は減少傾向にある。
資産等の状況について
有形固定資産減価償却率も高く、耐用年数を経過した施設・機器の老朽化が進行している。施設・機器の長寿命化を図り、ライフサイクルコストの低減に努める中、老朽化による設備更新の長期保全計画も策定されたが、計画実行に向けた修繕費用の確保が課題となる。
利用の状況について
公営企業の宿泊者動向数は、近隣市町村の減少傾向と相反する増加傾向になっているが、宿泊者数は年々減少傾向にあり、効果的な営業施策の見直しと対策が課題となっている。リアルトエージェント・ネットエージェントそれぞれへ、多様化するニーズに応えるべくタイムリーな営業活動・情報発信を展開し、経営改善に取り組む。
全体総括
経常収支比率が100%未満の単年度赤字収支となった要因は、3月単月のコロナ禍の影響による前年比41,2%の売上高減少によるものであった。今後感染防止対策に万全を期す中、コロナ禍による減収は避けられないものと予測される。感染予防対策を徹底しながら、「安心利用できる宿」として営業施策の見直しを図り、需要回復に向けた営業活動を行っていく。施設の必要性と公営企業としての運営適否の検討も、今後の継続的課題とする。