宍粟市：公立宍粟総合病院

地域において担っている役割

兵庫県北西部に位置し人口減少及び高齢化進む地域において、市内唯一の病院であり、へき地拠点病院の指定を受けている当院は診療所では提供が困難な救急・急性期医療を提供していくことに加え、地域包括ケアシステムの基幹病院としての役割も担っている。

経営の健全性・効率性について

経常収支比率、医業収支比率はこれまで常勤医師の退職等により、近年患者数が減少し料金収入が上がらず厳しい状況が続いていたが、兵庫県の実施する寄付口座による常勤医師不在診療科への医師派遣等により、回復傾向となっている。しかしながら累積欠損金が年々増加していること、また、入院・外来患者の１人1日当りの収益、病床利用率も類似病院比較を下回っていることから、病院改革プランに基づき病院機能・病床数の見直しを行い収入の確保に努めるとともに、経費の削減に取り組み経営改善を図っていく。

老朽化の状況について

有形固定資産減価償却率及び機械備品減価償却率については、病院建物本体が昭和59年に建設され老朽化が進んでいること、またMRI、CT、電子カルテ等の高額医療機器の導入から年数が経過していることから、類似病院と比較し高い数値となっている。また、病院機能を保全するために必要な設備投資費が年々増加している。建替えを視野に入れ、長期的、計画的な設備投資を行っていく。

全体総括

市内唯一の病院であるため、二次救急病院として急性期・回復期医療を維持確保し、地域包括ケアシステムの基幹病院としての役割を担っていく。施設の老朽化が進んでおり、適切な病床機能、医療ニーズに沿った病院建替えには、経営基盤の安定化が喫緊の課題であるため、病院改革プランに基づき経営改善を図っていく。