地域において担っている役割
岐阜医療圏南部の地域医療の中心となり、入院治療や手術が必要となる重症患者に対応する救急医療や、高度で専門的な医療が必要となる急性期医療を提供する病院として地域の医療を担っています。また平成26年度より、岐阜県内の自治体病院に先駆け地域包括ケア病棟を開設し、地域に不足している回復期機能を持つ病床の確保に努め、在宅復帰支援に貢献しています。
経営の健全性・効率性について
入院患者数増加による収益の改善、給与費の減少に伴う費用の圧縮等により経常収支比率、医業収支比率とも上昇しました。これらの要因により純利益を計上したことから累積欠損金比率も改善しています。病床利用率については急性期病床、回復期病床ともに患者数が増加し改善していますが、入院患者1人1日あたり収益は回復期病床を運用していることから類似病院平均値を下回っています。費用面では職員数減に伴う給与費の減少、経費削減の取組みによる材料費の減少により、職員給与費対医業収益比率、材料費対医業収益比率ともに改善しています。
老朽化の状況について
有形固定資産減価償却率は類似病院平均値を上回る水準で推移しており、項目別に建物61.0%、構築物60.2%、器械備品88.5%、車両90.5%、リース資産75.7%の償却率となっています。有形固定資産の構成割合の高い項目の中では、特に機器類の償却が進んでおり、器械備品減価償却率は有形固定資産減価償却率及び類似病院平均値と比較しても高い水準となっており、今後は経営の効率化により収支の安定を図り、計画的に機器類の更新を行っていく必要があります。
全体総括
二次救急機能、急性期機能により地域医療を守りつつ、回復期機能も担うことを当院の役割と位置づけた上で、経営の効率化により安定した病院経営を目指すため、令和2年度までの目標を定めた新公立病院改革プランの各種施策に取り組んでいきます。