地域において担っている役割
狭心症、心筋梗塞や不整脈等の循環器疾患、肺がんや間質性肺炎、慢性閉塞性肺疾患等の呼吸器疾患について、専門医療機関として、質の高い医療を提供している。また、多剤耐性結核対策等の結核医療を継続的に実施し、社会的使命を果たしている。
経営の健全性・効率性について
平成30年度はカテーテルアブレーションの件数が目標件数を大幅に上回った等の理由から医業収益が伸び、①経常収支比率、②医業収支比率が改善した。④病床利用率については、地域医療機関等との連携を推進し、在宅復帰の促進や転院先の確保等により効率的な病床運営に努めたところ、大幅に上昇した。⑤、⑥入院・外来患者1人1日あたりの収益は、カテーテルアブレーションや化学療法の件数が増加していることなどから、年々上昇傾向にある。⑦職員給与費対医業収益比率については、給与費は増加しているものの、医業収益の増加がこれを上回り、比率は低下している。⑧材料費対医業収益比率は、化学療法やカテーテルアブレーションの件数が伸びたことで材料費が増加し、比率が上昇した。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率、②器械備品減価償却率ともに年々上昇傾向にある。建物、設備ともに老朽化が進んでいる状況にあるため、機器の稼働状況や耐用年数等を考慮し、計画的に更新していく必要がある。
全体総括
平成30年度は、カテーテルアブレーションの件数増加や、病床利用率の上昇に伴い医業収益が増加した。化学療法やカテーテルアブレーションに伴う材料費の増加等の影響により費用も増加したが、収益の増加が上回り、経常収支比率、医業収支比率共に前年度を上回る結果となった。引き続き地域の医療機関との連携強化によって効率的な病床運用を行い収益の確保を図るなど、安定した経営を推進していく。