経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率H26年度から5年連続で下降しており、100%未満であり赤字経営が続いている。料金収入は利用者の減少により約6.3%減少(H30/H27)、汚水処理費は維持管理費の増加により約8.1%増加(同)し、一般会計繰入金に依存している。④企業債残高事業規模比率H26年度から5年連続で類似団体平均値の2倍以上で推移している。施設整備を推進しているが、地方債現在高は借入の減少により約1.6%減少(H30/H22)、料金収入は利用者は増加しているが、有収水量の減少により約3.8%減少(同)しており、横ばい傾向が続いており、一般会計繰入金に依存している。⑤経費回収率H28年度から下降傾向にあり、類似団体平均値を大幅に下回っている。施設整備を推進しているが、料金収入は利用者は増加しているが、有収水量の減少により約3.8%減少(H30/H22)、汚水処理費は維持管理費の増加により約9.3%増加(同)しており、一般会計繰入金に依存している。⑥汚水処理原価H29年度までは130円台で推移していたが、H30年度は150円程度まで上昇した。類似団体平均値は下回って推移している。汚水処理費は維持管理費の増加により約9.3%増加(H30/H22)、年間有収水量は約5.5%減少(H30/H22)しており、今後も同額程度での推移が予想される。⑦施設利用率H30年度は、H29年度よりも利用者は増加したが、区域内人口の増加が多く、下降した。3年連続で類似団体平均値を下回っている。施設整備を推進しているが、晴天時一日平均処理水量は、年間有収水量の減少により約30.3%減少(H30/H22)しており、今後も平均値を下回ることが予想される。⑧水洗化率類似団体平均値をH26年度から5年連続で下回っているが、80%台で推移している。施設整備を推進していることから、現在水洗便所設置済人口は約7.1%増加(H30/H22)、現在処理杭区内人口は約3.8%増加(同)しており、今後も僅かながら上昇が予想される。
老朽化の状況について
老朽化は喫緊の課題となっていない。
全体総括
昭和34年度に事業着手し、昭和41年度に供用開始した事業で、旧市内において進捗中の事業である。生活排水処理施設整備計画策定マニュアル(環境省)によれば、施設の使用実績は、処理場土木構築物は50~70年、処理場機械電気設備は15~35年、管路施設は50~120年程度と記載がある。実際に旧伊香保町の2処理場のうち1処理場(昭和40年度供用開始、55年経過)は更新に着手しており、施設整備費が事業を圧迫していることから、残る1処理場(昭和51年度供用開始、44年経過)の更新も検討が必要である。下水道使用料では維持管理費が賄えていないことから、早晩、改定が必要な時期となっている。少子高齢化、人口減少、高齢単身世帯の増加により、区域見直し以外の接続数の増加は見込めないことから、新興住宅地区などの区域見直し必要である。