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埼玉県加須市:末端給水事業の経営状況

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経営比較分析表(2023年度)

経常収支比率

累積欠損金比率

流動比率

企業債残高対給水収益比率

料金回収率

給水原価

施設利用率

有収率

経営の健全性・効率性について

①経常収支比率収益的収支の均衡を示す指標です。事業の効率的な運営に努めてきた結果、100%を超えて推移しており黒字経営を維持していますが、更なる経費削減に努めます。③流動比率1年以内に支払う債務に対する支払能力を示す指標です。類似団体平均値を下回っていますが、継続して100%を超えており、かつ、十分な支払能力を有する200%の水準は確保されているため、短期的な債務に対する支払能力に問題はありません。④企業債残高対給水収益比率水道施設を建設する際の借入金残金の規模と水道料金収入との均衡を示す指標です。本比率は年々減少傾向にありますが、全国平均及び類似団体平均値と比較して超過しているため、引き続き、今後の水道施設統廃合計画等の設備投資計画を踏まえ、適正な債務残高の圧縮に努めます。⑤料金回収率給水に係る費用がどの程度給水収益で賄えているかを表した指標です。料金回収率は、令和5年7月から令和5年10月までの4箇月と、令和6年1月から2月までの2箇月の計6箇月分の水道基本料金を免除したことに伴い、給水収益が減少したため100%を下回り、給水に係る費用が給水収益(水道料金)で賄えていない状況となっています。引き続き、滞納整理等による給水収益の確保及び経費の削減に努めます。⑥給水原価1.の水を作るのにどれだけの費用がかかるかを示す値で水道の製造原価です。人口減少や節水型家電の普及等に伴い、令和5年度も年間有収水量が減少した一方で、給水に係る費用は、浄水場の動力費及び緊急修繕費等の費用が減少したため、前年度値と比較して下回ったものの、類似団体平均値を超過しています。引き続き、効率的な事業運営及び経費の削減に努めます。⑦施設利用率水道施設の利用状況を示す指標です。施設利用率は50%~53%程度で推移していますので、今後の水需要を踏まえ、施設規模の適正化を図るため、水道施設統廃合計画を令和6年度に策定し、計画的な統廃合等を進めます。⑧有収率配水量に対する収益に繋がった水量割合を示す指標です。類似団体平均及び前年度値は下回っているため、引き続き漏水調査や老朽管の更新等を実施し有収率向上に努めます。

有形固定資産減価償却率

管路経年化率

管路更新率

老朽化の状況について

①有形固定資産減価償却率有形固定資産の減価償却の進捗度や資産の老朽化を示す指標です。経年経過ごとに増加しており、保有資産の老朽化が進行しています。②管路経年化率法定耐用年数を超えた水道管の割合を示す指標です。類似団体平均値を下回っているものの、昭和40年代から50年代に布設された管路が多く、順次耐用年数を経過し更新時期を迎えるため、今後、管路経年化率の上昇が見込まれます。③管路更新率全ての管路延長に対し、1年間に更新された水道管の割合を示す指標です。類似団体平均値を下回っています。今後も、設備投資(浄水場統廃合)の優先度や事業費の平準化及び財源の確保に配慮しながら、水道管の更新に努めます。

全体総括

現時点で経営の効率性、財務の健全性は概ね確保されているといえます。しかし、人口減少や節水機器の普及などに伴う水需要(給水収益)の減少や、物価高騰の影響に伴う施設維持管理費の増加などにより、給水原価が類似団体平均を上回っており、料金回収率も100%を下回っているため、今後も経費削減に努めます。また、有形固定資産減価償却率及び管路経年化率が増加しているため、計画的な施設更新の実施に努めます。特に、施設の稼働が収益に繋がるよう、有収率向上に向けた漏水調査や計画的な管路の更新を実施するとともに、水需要の減少に対応した適切な規模の水道施設となるよう、浄水場の統廃合、ダウンサイジングなどを計画的に実施し、第2次加須市水道ビジョン(計画期間:令和5年度から令和14年度まで)に掲げる基本理念「将来にわたり安全な加須の水の安定供給」の実現に向けて、健全経営に努めます。

出典: 経営比較分析表,

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