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リーマンショックに端を発する法人市民税の大幅な減収を受け、単年度の財政力指数が平成22年度以降大きく減少し、3か年平均の財政力指数は暫減傾向にあったが、景気の緩やかな回復を受け、指数は0.05ポイント増加した(平成26:1.19→平成27:1.24)。自動車関連をはじめとした企業業績は回復基調にあるものの、下振れリスクもあり、楽観できる状況ではないことから、今後とも市税収の徴収体制の強化等により、長期的視野に立ったより適切かつ健全な財政運営に努める。
平成21年度以降の景気の悪化に伴う市税収の大幅な減収を受け、平成21年度決算において数値が著しく悪化することとなった。平成22年度以降は市税収の持ち直しは見られたものの、扶助費に代表される福祉関係経費の増加などにより、数値の大幅な改善はみられなかった。平成27年度においては、退職者の増などの影響で人件費が増えたこともあり、平成26年度よりも数値が上がっている。今後とも市民生活に不可欠な行政サービスを堅持するため、歳入面での自主財源の確保に加え、歳出面でも事務事業の厳選を行うなど、更なる経常経費の削減に努める。
平成27年度決算における人件費・物件費等の人口1人当たり決算額は、県平均並みとなっている。平成27年度は、人件費において、団塊の世代に当たる職員の退職が増加し、それに伴う退職手当が増加したことにより、平成26年度比では増加した。また、、物件費においては、システム再構築業務委託などによる委託料の増があったことから、1人当たり決算額は増加した。今後、適切な人員配置など、更なる効率的な財政運営に向け経費削減に取り組んでいく。
国家公務員の時限的な給与削減措置のため、平成23年度以降、ラスパイレス指数は100を越え、平成24年度数値は106.9と100を上回った。しかしながら、平成27年度数値(平成28年4月1日現在値)では、国家公務員の時限的な給与削減措置の終了に伴い、再び100を下回る98.7となった。類似団体平均値は上回っているものの、今後とも国、県及び近隣市町村の動向を注視しながら、給与の適正化を図っていく。
平成26年度は5.20人から平成27年度は5.28人となり、人口千人当たり職員数は類似団体内でも少ない数値となっている。今後とも計画的な職員採用を行い、適正な定員管理に努め、少数精鋭による効率的な行政運営を行っていく。
地方債の役割である年度間の収入の調整機能、住民負担の世代間公平の調整機能に鑑み、交付税措置のある適債事業には地方債を充当しつつも、類似団体平均値を下回る良好な状態を保っている。しかし、今後中心市街地拠点施設整備等の大型事業が控えており、一時的な数値の悪化が予想されることから、今後とも過度に起債に依存することのない財政運営に努めていく。
地方債現在高等の将来負担額に対し、充当可能な基金額や都市計画税等の特定財源が確保されているため、全国平均・県平均を下回り、良好な状態となっている。今後も健全な財政運営に努め、将来に負担を残さない財務体質を堅持していく。
職員の計画的な新規採用や勧奨退職制度等により、人口千人当たりの職員数は類似団体内でも少ない状態で推移している。平成27年度においては、退職者の増などの影響で人件費が増えたため、26年度比0.7ポイント増となっている。引続き、少数精鋭の行政運営を進め、人件費の抑制に努めるとともに、多様化する行政需要にも適切に対応していくため、人材育成にも積極的に取り組んでいく。
近年は横ばいの傾向にあり、平成27年度も平成26年度と近い数値で推移している。本市においては市街化密集地が各所に分散しており、これに伴う施設の維持管理費が大きいため、物件費の割合は今後も高水準が見込まれるものの、指定管理者制度の更なる活用等により、効率的な施設管理を行い、経費節減に努める必要がある。
類似団体平均値、及び全国平均値を上回っており、かつ増加傾向にある。特に、障害者福祉関係経費(通所支援給付費等)が増加を続けており、今後も増加するものと考えられる。児童手当や児童扶養手当はもとより、障害者福祉関係経費は国の施策に連動する部分が大きいものの、市単独扶助費の増が歳出を押し上げる要因の一つになっているため、あらゆる角度から見直しを行い、持続可能な財政運営を行っていく必要がある。
類似団体平均値や全国平均値を大幅に下回る水準となっているが、主なものは他会計への繰出金である。特に、国保財政の悪化に伴う国民健康保険事業特別会計への繰出金や下水道施設の維持管理費として下水道事業特別会計への多額の繰出金が必要となっている状況であることから、国民健康保険税は平成24年度に引き続き、平成25年度においても税率引上げを実施した。下水道事業においても企業会計移行に合わせ、使用料改定等も視野に入れた見直しを実施していく必要がある。
企業業績の悪化に伴う市税等返還金の急増等により平成21年度に悪化した数値は改善に向かっていたが、新規補助事業の増加により平成27年度は前年度比で0.7%増加した。本市の補助費は、もともと広域連合(消防)への負担額が多額となっていることや商工関係での市独自の補助制度を創設していること等により、類似団体平均値や全国平均値を上回る水準となっている。今後とも定期的な補助金の見直しを行い、経費削減に努めていく。
地方債の役割である年度間の収入の調整機能、住民負担の世代間公平の調整機能に鑑み、交付税措置のある適債事業には地方債を充当しつつも、高利の起債の一部に対して繰上償還を実施してきたこと等により、近年暫減傾向にあり、類似団体や全国平均と比較しても大幅に下回る良好な状態となっている。
平成24年度は類似団体平均値と同程度となっが、近年は扶助費の増加に伴い、数値が徐々に悪化している傾向にあった。平成27年度では、人件費や扶助費において、経常収支比率が悪化したため、平成26年度と比べると公債費以外として2.2%の悪化となった。今後も経常経費の削減をはじめ、各種事務事業の見直し等により、健全財政の堅持にさらに努めていく。
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