地域において担っている役割
地域がん診療連携拠点病院として、三河地域におけるがんの中核的役割を担ってきたが、地域のがん医療提供体制等のさらなる充実を図るため、平成31年4月に岡崎市へ移管し、岡崎市民病院と一体的に運営することを、平成30年3月31日に合意締結した。
経営の健全性・効率性について
主に外来化学療法で処方する高額な抗がん剤の新規採用や適応拡大により、⑥外来患者1人1日当たり収益は平成28年度から大きく増加したものの、⑧材料費対医業収益比率も増加し類似病院平均を上回る状況が続いている。また、④病床利用率は入院患者数の減少に伴って年々減少傾向にあり類似病院平均を下回っており、⑦職員給与費対医業収益比率が増加傾向にあり類似病院平均を上回っているため、人件費の費用効率が悪い状況である。そのようなことから、①経常収支比率及び②医業収支比率は類似病院平均よりも低い状況が続いているとともに、平成28年度からは給与費、材料費の増加に伴い減少に転じている。その結果、③累積欠損金比率が類似病院平均よりも高い状況が続いている。
老朽化の状況について
①【有形固定資産減価償却率】②【機械備品減価償却率】類似病院平均より高くなっているが、前回の改築時(平成5年診療管理棟等増築部分完工、平成6年病棟竣工)から24年余りが経過し、施設の老朽化が進んでいることを示している。③【1床当たり有形固定資産】1床あたりの有形固定資産の保有状況は、類似病院よりも高い状況である。
全体総括
愛知県がんセンター愛知病院を岡崎市へ移管することにより、がん医療の充実強化、限られた医療資源の有効活用、地域医療構想において不足が指摘されている回復期病床等の充実を図っていく。