地域において担っている役割
県内唯一の公立リハビリテーション専門病院として、ロボットリハビリなど高度・専門的なリハビリテーション医療を提供するとともに、その取組みの成果を他の医療機関や社会福祉施設等へ広く情報提供するなど、県全体のリハビリテーション医療の向上を担っている。また、2001年に県の「富山県リハビリテーション支援センター」に指定され、地域において保健・医療・福祉の関係機関の連携を図り、適切なリハビリテーションが円滑に提供される体制を推進している。
経営の健全性・効率性について
①の経常収支比率は、H27は100%以上であり、H28には100%未満となったものの、依然として類似団体より高い比率である。②の医業収支比率は、H27からH28にかけて低下したが、概ね類似団体の平均値と同水準である。③の累積欠損金比率は、H27に新病院を開業し、主にH28から発生した減価償却による赤字に伴うものである。④の病床利用率は、類似団体の平均値を大きく上回っている。⑤の入院患者1人1日当たり収益は、当院においては回復期病棟が多数を占めているため、類似団体の平均値を下回っている。⑥の外来患者1人1日当たり収益は、当院が高度・急性期医療を提供していないことにより、類似団体の平均値を下回っている。⑦の職員給与費対医業収益比率は、H27からH28にかけて上昇しているが、これはH28年1月開院であることから、H27の数値に賞与が含まれていないためである。⑧の材料費対医業収益比率は、当院が回復期病棟が多数を占めているため、類似団体の平均値を下回っている。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率及び②器械備品減価償却率は、新病院開業がH27であり、翌年のH28から減価償却を開始したところであるため、類似団体の平均値を大きく下回っている。③1床あたり有形固定資産は、類似団体の平均値を上回っている。
全体総括
S59に開業した旧病院の施設・設備の老朽化に伴い、隣接する高志学園及び高志通園センターと一体的に再編整備することとなり、H28.1に新病院を開業するなど、計画的な建設改良を実施してきている。今後、減価償却費の発生により、当面は赤字となり、累積欠損金が増加することが見込まれるが、一般会計からの補助金を原資とした企業債の償還が進むことで、減価償却に伴う赤字額は年々減少する見込みである。