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2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
財政力指数は、この5年間、ほぼ横ばいで推移している。全国平均や県内平均を上回っているものの、類似団体との比較では平均を下回っている。これは、主要自主財源である市税の多寡によるところが大きく、特に個人市民税や固定資産税については、所得の差や市況の影響を受ける場合があることから、一朝一夕には解消されるものではないが、今後とも、市税等の歳入確保及び財政基盤の強化に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は、全国平均を下回っている。公債費の増、及び市税の減等があるものの、地方消費税交付金の増により、前年比較で0.2ポイント減となった。今後も扶助費の増および公債費の増が見込まれるため、第7次行財政改革大綱(令和2~6)に基づき、予算配分の重点化を図り経常経費の削減に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人口1人当たりのコストは、全国平均や県内平均を下回っているものの、前年に比べて増加している。これは、ごみやし尿処理業務、消防業務等を一部事務組合で実施していることによるほか、人口そのものの減による影響が要因として挙げられる。今後も第7次行財政改革大綱(令和2~6)に基づき、限られた行政資源の最適化・有効活用と、コストの縮減に努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
類似団体、全国市平均と比較し低い水準にある。今後も、行政需要に適切に対応する必要最小限の人員のもと、戦略的に職員を配置し、質の高い行政サービスの提供と、給与の適正化に取り組んでいく。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
類似団体平均、全国平均、県内平均と比べ、かなり低い水準にある。これは、ごみ処理業務や消防業務等を一部事務組合で行っていることが要因として挙げられる。今後も第7次行財政改革大綱に基づき、各部局において見込まれる業務量に適切に対応し、適正な職員数の確保に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
実質公債費比率は、類似団体との比較では高くなっている。主な要因として、大規模事業の実施に伴う公債費負担の増のほか、充当可能財源である都市計画税を設けていないことが考えられる。今後とも、第7次八戸市行財政改革大綱で掲げた指標(18%以下)を遵守の上、市債発行を抑制し、公債費の負担が過度にならないよう留意した財政運営に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
将来負担比率は、前年に比べて若干の減となったが、類似団体平均を大きく上回っている。主な要因としては、大規模建設事業にかかる地方債残高の増が挙げられる。大規模建設事業の終了に伴い、地方債残高の増嵩はひと段落したが、引き続き行財政改革大綱の注目指標として掲げ、将来に渡って過度の負担とならないよう市債の発行額に留意し、事業実施の適正化を図りながら、安定した財政運営に努めていく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費にかかる経常収支比率は、類似団体内順位で上位にあり、平均を大きく下回っている。要因としては、民間委託や指定管理の活用、第4次から第6次までの行政改革大綱に基づき組織・機構の合理化等を推進したことが挙げられるほか、ごみ処理業務や消防業務等を一部事務組合で行っていることが挙げられる。今後も、第7次行政改革大綱に基づき、人件費の抑制を図りながらも質の高い行政サービスの提供に努めていく。
物件費
物件費の分析欄
物件費にかかる経常収支比率は、類似団体平均を下回る水準で推移していたが、令和元年度は消費税増税の影響により0.6ポイント増加したほか、施設の維持管理経費の増等で令和2年度は0.4ポイント上昇した。今後も、第7次行政改革大綱に基づき、経常的な経費のスクラップアンドビルドを徹底しながら、比率の改善に努めていく。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費にかかる経常収支比率は上昇傾向であったが、令和2年度のおいては減少となった。国の制度に基づいた支出が主なものであるが、今後、障がい者自立支援給付費の増や高齢化の進行(高齢化率平成22:23.2%→令和2:31.8%)が、市財政に影響を与えることが予想されるため、国の施策の動向を注視しながら適正な事業実施に努めていく。
その他
その他の分析欄
その他にかかる経常収支比率は類似団体平均を上回る水準で推移していたが、下水道及び農業集落排水事業の公営企業会計への移行に伴い繰出金が減となったことから3.1ポイント減少し、類似団体平均を下回った。今後、関係事業における使用料の確保など、引き続き収入の確保に努めながら、経常的歳出の削減に努めていく。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等の経常収支比率が類似団体平均を上回る水準で推移しているのは、ごみ・し尿処理や消防業務等を周辺町村と共同処理するため、一部事務組合負担金を拠出していることが挙げられる。令和2年度は、下水道及び農業集落排水事業の公営企業会計への移行に伴い、同事業への繰出金が補助費になったことから3.1ポイント上昇した。今後も、一部事務組合における手数料収入等の経常的な収入の確保に努め、負担金の増嵩につながらないよう留意していく。
公債費
公債費の分析欄
公債費にかかる経常収支比率は、類似団体平均をやや上回っており、今後も大型施設整備(長根屋内スケート場、総合保健センター、新美術館等)の償還が開始することから、公債費の増加が見込まれる。今後は、市債発行額の上限を各年度の公債費以下に設定するなどの対応策を講じ、公債費の縮減に努めていく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外の経常収支比率は、類似団体平均をやや下回っている。経年で見ると72%前後で推移していたが、平成28の2.5ポイント上昇から上昇傾向にあった。主な要因として大型施設整備に伴う物件費等の増加が挙げられる。今後も、経常経費の圧縮を図りながら、経常的収支の改善に努めていく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
目的別歳出の分析欄
総務費は住民一人当たり137,464円と増加したのは、特別定額給付金によるものである。民生費は住民一人当たり176,682円とゆるやかな増加傾向にある。要因としては、幼児教育保育の無償化や障がい者自立支援給付費などの国の制度に基づいた支出の増が主なものである。教育費が住民一人当たり71,042円と増加したのは、新美術館の整備等によるものである。土木費が住民一人当たり81,495円と減少したのは、長根屋内スケート場の大型施設整備事業の終了によるものである。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり60万円となっている。主な構成要素である補助費等(特別定額給付金など)、普通建設事業(新大橋整備事業、新美術館整備事業など)、扶助費(子育て世帯臨時特別給付金、ひとり親世帯臨時特別給付金など)の増加が主な要因と考えられる。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄財政調整基金残高の標準財政規模比は前年度に比べて減少したが、実質収支額の標準財政規模比は前年度に比べ増加した。財政調整基金残高の減少は、新型コロナウイルス感染症への対応のため取崩額が増加したことによる。令和2年度は財政調整基金残高と実質収支額を合わせて9.5%と、ある程度の規模を確保しているところであるが、今後も健全な財政運営に努めていく。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄自動車運送事業会計は、標準財政規模に対する黒字の割合が前年度に比べて0.3ポイント減となった。市民病院事業会計は、標準財政規模に対する黒字の割合が前年に比べて1.4ポイントの増となり、連結した会計内で最も大きな割合を占めている。下水道事業は、令和2年度に公営企業会計へ移行し、黒字での決算となった。今後も連結ベースでの財政健全化に努めていく。
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実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄普通会計の元利償還金等が増加しているが、公営企業債の元利償還金に対する繰入金の減少と交付税算入公債費の増加により、実質公債費比率の分子が減少した。今後は、大型建設事業の償還開始が元利償還金増加の要因となるが、新規の市債発行の抑制により、元利償還金の縮減に努めていく。
分析欄:減債基金基金残高が減少となっているが、行財政改革大綱に掲げる目標指標(財調基金+減債基金=50億円)を維持しつつ、歳入に見合った財政運営と基金に依存しない財政体質の構築に努めていく。
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将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄将来負担額(A)については、債務負担行為に基づく支出予定額及び公営企業債等繰入見込額が減少した一方で、一般会計等に係る地方債の現在高は増加した。また、充当可能財源等(B)については、充当可能基金は増加したものの、充当可能財源全体としては地方債現在高よりも増加幅が小さいことから、将来負担比率の分子が増加した。今後は、新規の市債発行の抑制と充当可能基金の確保に努め、将来世代の負担が過大にならないよう、安定した財政運営に努めていく。
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基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)新型コロナウイルス感染症対応の市独自の地域経済対策事業の実施に伴い、財政調整基金及び減債基金(市債管理基金)の取崩額(14億円)が積立額(11億円)を上回った。また、東日本大震災復興交付金基金を事業終了に伴い全額繰り入れたこと等により基金全体としては4.8億円の減となった。(今後の方針)・財政調整基金及び減債基金(市債管理基金)については、社会情勢の変化による増減が見込まれるものの、第7次行政改革大綱に基づき、合計で50億円を確保する。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)財政調整基金は、新型コロナウイルス感染症対応の市独自の地域経済対策事業の実施に伴う取崩額の増加により、前年に比べて減少した。(今後の方針)・新型コロナウイルス感染症の長期化に伴い、財政調整基金による新たな財政出動の可能性を否定できない状況にあるものの、歳入に見合った財政運営や事業の適正化により、減債基金(市債管理基金)と合わせて50億円を確保する。
減債基金
減債基金
(増減理由)減債基金(市債管理基金)は、前年度と同水準を確保した。(今後の方針)・大型建設事業の償還開始に伴い、市債償還の増が見込まれるため、適切に管理・活用しながら、財政調整基金と合わせて50億円を確保する。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)地域振興基金:総合保健センター整備事業に活用。奨学ゆめ基金:奨学金の貸付等事業に活用。(増減理由)地域振興基金:総合保健センター整備事業に活用するため0.7億円取り崩したことにより減少奨学ゆめ基金:奨学金の貸付実績を積立額(元金償還金等)が上回ったため増加(今後の方針)地域振興基金:総務省が定める基準に従い、前年度末までに市債の償還が終わった範囲内で取り崩し、新市建設計画(平成17~令和6年度)に掲載されたソフト事業に活用奨学ゆめ基金:奨学金借入希望者の状況に応じて活用
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
・当市では、八戸市公共施設等総合管理計画及び個別施設計画に基づき、公共施設等の適切な維持管理や長寿命化等の取組を推進している。・有形固定資産減価償却率については、過去5年間で最も低い割合となり、類似団体平均に近づいてきており、今後も計画に基づいた施設の維持管理を適切に進めていきたい。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
・債務償還比率について類似団体平均を上回っているが、主な要因として、充当可能財源である都市計画税の税収が無いことや、平成26年度以降に大規模施設の建設を計画的に進めていたことによる地方債残高の増加等が挙げられる。・大規模建設事業の終了後は、地方債発行を抑制していくとともに、事業の見直しによる経常経費の削減に取り組み、債務償還比率の改善に努めていく。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
・将来負担比率について、類似団体と比較すると高い状況にあるが、要因として各種経費の債務負担行為の設定や大規模事業にかかる地方債残高の増が挙げられる。しかしながら、大規模建設事業の実施に伴い地方債残高が増加する中で、基準財政需要額への算入率が高い起債の活用等により、前年比で減となっており、今後も将来に渡って過度の負担とならないよう市債の発行額に留意し事業実施の適正化を図りながら。安定した財政運営に努めていく。・有形固定資産減価償却率についても、類似団体よりも高い状況にあり、要因として昭和50年から60年頃に建設された学校施設や市営住宅、体育館・プール施設の有形固定資産減価償却率が70%前後と高い水準となっていること等が挙げられる。今後も、公共施設等総合計画に基づき、適切な管理による施設の長寿命化や、計画的な更新・改修等の対策を進めていく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
・将来負担比率、実質公債費比率とも、類似団体平均よりも高い状況ではあるが、主な要因として、大規模事業の実施に伴う公債費負担の増のほか、充当可能財源である都市計画税がないことが考えられる。・今後とも、借入条件の見直しや財源的に有利な起債の活用を図りながら、公債費負担を抑制していくとともに、実質公債費比率については、第7次八戸市行財政改革大綱で掲げた指標(18%以下)を遵守の上、市債発行を抑制し、公債費の負担が過度にならないよう留意した財政運営に努めていく。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
施設情報の分析欄
・類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、公営住宅であり、低くなっている施設は、橋りょう・トンネル、港湾・漁港である。・公営住宅については、平成23年に策定した「八戸市公営住宅等長寿命化計画」に基づき、施設の長寿命化等につながるよう適切な維持管理に努めつつ、建替えや統廃合、用途廃止を進めることとしている。・また、学校施設については、類似団体平均を上回っているが、計画的に更新を行い減価償却率の減少に努め、今後は、教育環境の充実を目的として策定した「八戸市立小・中学校の適正配置に関する基本方針」に基づき、学校施設の老朽化等の状況を把握しながら、施設の集約化や適正配置を進めるほか、可能な限り小中学校の長寿命化計画を策定し老朽化対策に取り組むこととしている。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
施設情報の分析欄
・類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、体育館・プール、市民会館、一般廃棄物処理施設である。・体育館・プール、市民会館等については、昭和50年から60年代にかけて集中的に整備され、建設後30年が経過した施設が多くある。これらの施設は、今後30年の間に耐用年数を迎えることとなり、更新時期が一定期間に集中することが予想されるため、管理運営の効率化を進めながら運営コストの縮減を図るとともに、可能な限り建替え・更新の時期を計画的に分散させ、財政負担の軽減を図っていく。・一般廃棄物処理施設については、特に清掃工場第二工場は昭和55年度に建設され、約40年経過し老朽化の課題がある。今後は更新や延命化の必要性を検討しながら、ごみ処理施設の整備に取り組んでいく。
財務書類に関する情報①(2020年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から3,767百万円の増加(+1.47%)となった。金額の変動が大きいものは事業用資産であり、総合保健センターの建設(資産取得額5,334百万円)や美術館の建設(資産取得額3,373百万円)が、減価償却による資産の減少を上回ったこと等から5,909百万円増加した。負債総額は、前年度末から6,164百万円の増加(+4.83%)となった。金額の変動が大きいものは地方債であり、先の総合保健センターや美術館建設に伴う地方債発行、臨時財政対策債の発行等の理由から、6,041百万円増加した。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、純経常行政コストは113,100百万円となり、前年度比28,003百万円の増加(+32.91%)となった。そのうち、人件費等の業務費用は38,265百万円で前年度比2,189百万円の増、補助金や社会保障給付等の移転費用は77,374百万円で前年度比25,454百万円の増となっており、移転費用の方が業務費用よりも多い状況が続いている。最も金額が大きいのは補助金等(42,593百万円、前年度比+28,402百万円)となっているが、主な要因として、特別定額給付金(22,629百万円)等の新型コロナウイルス関連経費の増が挙げられる。次いで、社会保障給付(28,117百万円、前年度比+17百万円)であり、これらは純行政コストの62.01%を占めている。今後も新型コロナウイルス関連経費や、高齢化の進展等により、この傾向が続くことが見込まれるが、国の施策の動向を注視しながら適正な事業実施を図り経費の抑制に努める。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(114,109百万円)が純行政コスト(114,024百万円)を上回ったことから、本年度差額は84百万円となった。しかしながら、本年度は、一般会計にて整備した第二魚市場荷捌き所D棟を、実際に経理する地方卸売市場八戸市魚市場特別会計に移管したことにより、無償所管換等が大きくマイナスとなり、本年度純資産変動額は、2,398百万円の減少となった。※地方卸売市場八戸市魚市場特別会計を含む、全体・連結においては、本年度純資産変動額はプラスとなっている。今後も長引く新型コロナウイルス感染症の影響により厳しい財政運営が予想されることから、事業内容及び事業費の精査や市税をはじめ自主財源の一層の確保に努める。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は1,750百万円(前年度比-921百万円)となった。主な要因として、会計年度任用職員人件費、小学校教師用指導書購入費の増等、市単独事業による業務支出の増が挙げられる。投資活動収支は△7,183百万円(前年度比-863百万円)となり、前年度よりも赤字が拡大しているが、新大橋や美術館等の公共施設等整備費支出の増加や基金取崩収入の減少が大きな要因となっている財務活動収支については、地方債償還支出が借換に係る繰上償還の減等により減少し、公共施設整備等に係る地方債発行収入も増加しているため、前年度比+1,798百万円の5,689百万円となっている。引き続き、健全な財政運営のため行財政改革の更なる推進に努める。
財務書類に関する情報②(2020年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額は、115.4万円(前年度比+2.6万円)となっているが、大規模建設事業の実施によって、前年度より増加している。歳入額対資産比率については、特別定額給付金事業費補助金等による国県等補助金収入の増(26,408百万円)の影響で歳入総額が増加したことにより、前年度に比べ大きく減少(△-0.42)した。これについては、新型コロナウイルス関連の歳入増加が大きく、類似団体をはじめ全国的な傾向であると推測される。有形固定資産減価償却率は、公共施設の整備や大規模改修により、ここ数年は横ばい傾向にある。今後も、八戸市公共施設等総合管理計画及び個別施設計画に基づき、公共施設等の適切な維持管理や長寿命化等に取り組んでいく。
2.資産と負債の比率
純資産比率は類似団体平均を大幅に下回っているが、これは、地方交付税の不足を補うために特例的に発行している臨時財政対策債等、資産の増加に寄与しない地方債の発行が要因であると考えられる。また、総合保健センターや美術館建設に伴う地方債発行等により地方債残高が増加し、社会資本等形成に係る将来世代の負担の程度を示す将来世代負担比率は、前年度に比べ1.9%増加し、類似団体平均を上回っている。新規に発行する地方債の抑制により、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、純行政コストの大幅な増と人口減少により、前年度と比較し大きく増加している。しかしながら、類似団体平均も同様に増加していることから、要因として、補助金等の新型コロナウイルス関連経費の増が挙げられる。この他、当団体としては、GIGAスクール関係経費など、国県等補助金収入が充当されているが、行政コスト計算書の経常収益には含まれないことから、純行政コストが大幅に増加している。
4.負債の状況
住民一人当たりの負債額は類似団体平均を上回っており、前年度から3.2万円増加している。これは地方交付税の不足を補うための臨時財政対策債や、総合保健センター・美術館建設のため、地方債発行額が増加したためである。地方債の大半を占める臨時財政対策債については、残高が43,728百万円(地方債残高の38.1%)となっている基礎的財政収支は、△5,564百万円(前年度比△2,179百万円)となっており、類似団体平均を下回っているが、要因として、地方債を主たる財源とする公共施設等の必要な整備を行ったためである。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。経常費用については、本年度、新型コロナウイルス関連経費により増加しており、次年度以降も影響は続くと見込まれる。一方、公共施設の維持管理費の増加も見込まれることから、老朽化した施設の集約化・複合化や長寿命化を実施し経常費用の削減を実施するとともに施設使用料収入の確保に努める。
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