山口県岩国市：末端給水事業の経営状況

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経営比較分析表（2023年度）

経常収支比率

累積欠損金比率

流動比率

企業債残高対給水収益比率

料金回収率

給水原価

施設利用率

有収率

経営の健全性・効率性について

①経常収支比率（％）令和５年度の料金値上げによって100％以上となり、健全な経営状態である。③流動比率（％）類似団体と比較すると下回っているが、200％以上であり、支払能力に問題はない。④企業債残高対給水収益比率（％）水道施設の老朽化による更新事業費が嵩み、それに伴い企業債も増加傾向にある。計画的に施設の更新を遂行し、財源の確保のために国等の補助金を有効活用していく必要がある。⑤料金回収率（％）令和５年度の料金値上げによって100％を上回っており、経営に必要な経費を水道料金で賄えている。⑥給水原価（円）施設の更新をしたことによる減価償却費の増加などにより年々費用は増加傾向にある。⑧有収率（％）類似団体平均値以上の有収率となってはいるが、配水管路の老朽化による漏水が多発している。定期的な巡視や漏水調査及び老朽管更新などを実施し有収率をできるだけ高く保つように努力している。

有形固定資産減価償却率

管路経年化率

管路更新率

老朽化の状況について

現在の老朽管路状況は、管路総延長が910kmに対し、法定耐用年数を経過した管路延長は410kmに及ぶ。老朽管の更新は、法定耐用年数を超過し、重要度・緊急度を考慮した更新計画に基づいて実施しており、令和５年度については都市計画道路と一体化することにより、合理的に管路を布設したため管路更新率が向上した。今後も主要幹線道路事業を進めていく国と連携しながら更新を強化していく計画である。

全体総括

岩国市の水道事業を取り巻く情勢は、高度成長時代に大量に建設された上水道施設や、旧簡易水道（平成28年度に統合完了、中山間地域に小規模な15水源、12浄水場、22配水池が広範囲に点在する）施設の維持管理や更新等で費用が嵩む中、人口減少等により給水収益が落ち込み財政を圧迫していたが、令和５年度の水道料金値上げにより各項目が改善された。今後も、持続可能な経営に努め、世代間負担の偏りができるだけ生じないよう、安全で安心して飲める水道水を安定的に供給し、最重要インフラとしての機能強化を図っていく構えである。

出典：経営比較分析表,

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