経営の健全性・効率性について
本市には、上水と陸続きの伊保庄、阿月、大畠の3簡水と離島に平郡東、平郡西の2簡水がある。上水に隣接する3簡水は当初は、独自水源を持ち給水していたが、上水との水源の一元化による経費の削減を図るため、現在は上水から受水している。離島の2簡水は立地上、独自水源から給水している。経営的には、維持管理費は少ないが、人口減少に伴う給水人口の減少と節水機器の普及で有収水量は減少が続いており、一般会計からの補填を受けている。また大畠簡水については、高料金対策に取り組んでいるが、上水と同様に責任水量制で無収水量も負担となっている。将来に渡り安定的な水道水の供給のためには、老朽管の更新が必要であり、その財源確保のため平成27年10月に水道料金の改定を行った。また、効率的な運営を行うため、5簡水とも上水施設との一元管理ができる中央監視システムの整備を進めている。
老朽化の状況について
簡易水道事業においては、管路は比較的新しく老朽管は少ない。伊保庄、阿月、大畠の3簡水は平成28年度末で上水と統合予定であり、それに向けての管路更新も行っている。今後は、平成27年3月に作成した「柳井市水道事業老朽管更新計画」に基づきダウンサイジングや管路の適正配置も併せて検討し、計画的な更新をしていく。その安定的な財源確保のため、平成27年10月に平均改定率11.44%の料金改定を行った。
全体総括
5簡水のうち伊保庄、阿月、大畠の3簡水は平成28年度末での上水との統合を予定している。このため、簡易水道事業は平成29年度から給水人口400人を切る離島の2簡水のみになり、経営環境は一層厳しくなる。そのため一般会計からの繰り入れは、今後も必要なものとなる。今後においても安心で安定した水の供給を可能とするため、上水施設との一元管理ができる中央監視システムの整備など、管理の省力化も一層推進していく必要がある。