経営の健全性・効率性について
当市簡易水道事業については,令和2年度から上水道への事業統合により,令和元年度決算が最終年度となる。これまで統合に向けた管路更新事業等により,資本的支出が多額となり,一般会計からの繰出金,国庫補助金,起債等での収入に依頼する割合が大きく,給水収益の主である水道料金等については,給水人口の減少から年々減少傾向にあり,今後もこの傾向は継続するものと考えられる。①については,類似団体平均値を上回っているが,総収益のうち,一般会計からの繰出金の増及び平成30年7月からの料金改定等により,前年度よりも上昇している。④については,前年度より低下しており,企業債残高の減少が要因と分析している。⑤については,平成30年7月からの料金改定の影響があり,前年度上昇後,横ばい状況である。⑥については,多額の起債償還金等の影響もあり,全国平均を上回っているが,大規模整備事業が令和元年度で終了したため,今後の事業統合後の分析を進めながら,経営改善を進めていくことが重要と分析している。⑦については,平均値を上回り,また,管路更新事業の推進により安定しているものと分析している。⑧については,⑦同様平均値を上回り,安定しているものと分析している。
老朽化の状況について
令和2年度から上水道への事業統合のため,本市旧簡易水道事業(4事業)について,国庫補助事業を活用した大規模な布設替等の管路更新事業を実施したため,老朽化対策については,ある程度完了した。また,今年度は,「水道事業データ統合」を作業中であり,市全体の施設,管路等の維持管理のための「見える化」を図り,老朽化等による必要な管路更新事業を進めていくところである。③については,上記により,平成28年度をピークに管路更新事業を実施した結果,令和元年度まで平均値を大きく上回ったものである。
全体総括
当市簡易水道事業については,令和元年度決算が最後となるが,これまでの事業成果を踏まえ,令和2年度中に経営戦略を策定し,水道事業統合による基盤強化を図りつつ,計画的な管路更新事業を今後も計画的に実施を進めていく。