経営の健全性・効率性について
類似団体平均よりも給水原価が123.02円安く、料金回収率についても37.85%高いことから、類似団体よりも比較的に経営は健全であると言える。また収益的収支比率についても96.61%とここ数年間は緩やかではあるが右肩上がりで上昇しており、経営改善に向けた取り組みの成果も見られる。しかしながら、今後も給水人口の減少に伴う給水収益の減少が予測されることから、適切な料金収入の確保が望まれる。企業債残高はここ数年減少が続いており、企業債残高対給水収益比率も類似団体平均より369.61%下回っているが、企業債を借入して実施する大規模施設整備事業として、平成26年度から実施している若佐簡易水道区域拡張事業のほか、令和2年度からは佐呂間簡易水道基幹改良事業を実施しており、企業債残高は増加に転じている。施設利用率は類似団体平均よりも6.28%低いのは、給水人口の減少や営農用水区域を簡易水道に切り替えたことによる施設数の増加が要因であると考えられるが、夏季には配水量が増えるため、適切な稼働状況を見極める必要がある。有収率については類似団体平均より7.71%高くなっているが、これは毎年度実施している町内全域漏水調査(2~3地区選定)によって漏水箇所を発見、修理することで、不明水の減少に努めていることが要因と考えられる。
老朽化の状況について
管路更新率が昨年度の0.00%から5.42%と大幅に上昇しているが、これは令和2年度に道営事業として行われた、若佐簡易水道区域拡張事業において整備された管路について、本町への移管が令和3年度に行われたことによるものである。本町ではこれまで施設の統合整備に伴う管路更新は実施しているが、管路単独の更新については計画的に実施してこなかったため、管路の老朽化は進んでいるが、令和2年度からは佐呂間簡易水道基幹改良事業を実施しており、若佐・栄給水区の管路更新を進めている。
全体総括
類似団体よりも比較的経営の健全性は保たれていると考えられるが、今後も給水人口の減少が進んでいく中で、収支比率や料金回収率を100%に近づけるためには、料金適正化に向けた検討が必要となっている。また、給水人口の減少や施設数の多さから、効率性に関しては類似団体よりも低くなっており、施設の統廃合等による計画的な更新整備を実施していくことが重要であり、管路の老朽化対策にも取り組んでいく必要がある。これらの課題に対応するため、令和5年度以降にアセットマネジメント策定及び経営戦略の改定に取り組む予定である。