経営の健全性・効率性について
④企業債残高対給水収益比率において、類似団体と比較すると下回っている。その要因として、地方債現在高については、里美北部地区老朽管更新事業が一部完了したため、将来的にも減少が見込まれる。今後は地方債残高を把握しながら適切な投資規模が必要になると考える。⑤料金回収率において、類似団体と比較すると同等となっているが、今後も経費の節減を図る一方で、有収水量を確保するとともに、経営の改善を図っていく必要がある。⑦施設利用率において、毎年減少傾向となっている。その要因として、施設の夜間遊休状態及び季節によっての需要の変動が考えられる。しかし、配水量の変動に応じて最大稼働率、負荷率を併せて施設の調整をするため、将来的には増加が見込まれる。今後は適切な施設規模の把握が必要になると考える。
老朽化の状況について
水道施設については、水府地区・里美地区いずれの地域においても供用開始後約40年が経過し老朽化が進んでおり、今後の維持管理費の増大が見込まれる。③管路更新率において、類似団体と比較すると下回っている。管路更新については、道路改良工事等と同時に施工することにより、コストの削減と効率的な公共工事の施工に努めている。老朽化が進んだ管路については適時更新していく必要があり、計画的な更新を図っていく必要がある。
全体総括
簡易水道事業においては、給水区域が山間部に点在していることから投資効率が悪く、経営に極めて不利であるという特殊事情もあり、公費負担(収支不足額の全額を一般会計から補う)により優遇された措置が採られてきましたが、原則として独立採算による運営が求められていることから、財政基盤の強化を図るとともに、経営の合理化及び効率化をより一層推進し「安全・安心な水道水の安定的な供給」に努め、健全な経営に努めます。