地域において担っている役割
救急、小児、リハビリ、周産期などの不採算部門に関わる医療の提供
経営の健全性・効率性について
H29年度実績として経常収支比率が101.7%に改善した。要因として、地域包括ケア病棟の活用など急性期病床と回復期病床の機能分担を促進させることで病床利用率を改善させたことや、医療の質向上を目指したチーム医療を推進することで、結果として入院患者及び外来患者の診療収益が向上した。さらには、職員の適正配置、薬品費や診療材料費の支出削減に取り組み、給与費及び材料費の対医業収益比率の抑制に努めた。また、一般会計からの地方公営企業操出金について、病院事業で該当する各項目ごとにそれぞれの医療の実施に要する収入をもって賄うことのできない経費について精査を行い、繰入金が増額された。
老朽化の状況について
東日本大震災の被災のため、建物が全面的に改修され、有形固定資産も高値のため、今後の整備については更に精査し、過大な投資にならないよう努める。
全体総括
地域に求められる役割として、高度急性期医療の実践を中軸とする中で、回復期機能としての地域包括ケア病棟を活用するなど地域医療連携を推進し、病床利用率の維持・向上に務め、医業収支の改善、経常収支段階での安定的な黒字化を目指していく。質の高い医療を提供するために医師の確保が最大の課題であり、整備された施設を最大限活用し、医業収益を上げていくためにも医療人材の確保が必要である。人件費や材料費など費用にあっては、収益を上げる努力を続けながら収益に見合った適正な範囲内での支出に努める。地域内での医療・介護の連携を強め、地域完結型医療を目指す中で地域医療の中心的な役割を担っていく。