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地方財政ダッシュボード

島根県吉賀町の財政状況(2017年度)

🏠吉賀町

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2017年度)

財政力指数の分析欄

財政力指数は0.17と、類似団体平均の0.38を大きく下回っている(-0.21ポイント)。吉賀町は、西中国山地の厳しい山々に囲まれた過疎地域であり、大きな企業や商業の集積地が非常に少ないため、法人関係の収入が乏しく、この状況を改善することは著しく困難である。今後は、第3次行財政改革プラン(平成27~平成31)に基づき、全庁的な事務事業の見直しによる歳出削減を図るとともに、税負担の公平性を保つほか、定住対策に取り組むことで持続可能な財政基盤の確立に努める。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は前年度から6.4%上昇して90.5%となった。類似団体平均に比べ3.6ポイント高い。過去の公共施設整備の償還や公共施設の更新等も控えており、公債費負担の増加が見込まれるため繰上償還等を検討し、公債費の抑制・縮減に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費・物件費等決算額は前年度から8,101円増加した。類似団体平均を60,129円上回っている。物件費・人件費等の合計は前年度から2.2%増加し、また分母となる人口は前年度比-0.8%と減少が続いている。人口減少が続く一方、老朽化した施設等の修繕、行政サービスの維持や新たな課題に対応するため、物件費や人件費は硬直化の傾向がある。

ラスパイレス指数の分析欄

給与水準は類似団体内の平均値に比べ3.8ポイント高い。今後も給与の適正化に努める。なお、この当該数値は前年度分を引用している。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

定員管理の状況は類似団体内の平均値に比べ1.46人多い。分母となる人口は前年度比-0.8%減少した。今後も適切な定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

公債費負担の状況は類似団体平均に比べ1.9ポイント低い。過去に発行した地方債の償還が終了したこと、地方債の繰上償還により前年度比0.2%低下した。今後も実質公債比率の適正化に努める。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率は40.5%と類似団体平均の0.0%を大きく上回っている。将来負担比率の分子である将来負担額から充当可能財源を控除した額が前年度15.0%増加したため将来負担比率が5.2%上昇した。将来負担額は-0.2%と微減だったが、将来負担額から控除される充当可能財源等が、地方債を財源とする貸付金償還金の皆減と充当可能基金減少により-1.7%となったためである。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2017年度)

人件費の分析欄

人件費は23.3%と類似団体平均を-0.5ポイント下回っている。引き続き業務内容の見直しや効率化を図り、人件費全体の抑制を図る。

物件費の分析欄

物件費は13.0%と類似団体平均を-1.6%下回っている。今後も全庁的な事務事業の見直しにより抑制を図る。

扶助費の分析欄

扶助費は7.7%と類似団体平均を3.2ポイント上回っている。類似団体平均を例年上回っている要因としては、保育料の無償化、高校卒業までの子ども医療費の全額助成等が考えられる。前年度比0.6ポイントの増加は自立支援訓練等・介護給付費の増加が大きいと考えられる。

その他の分析欄

その他は15.0%と類似団体平均を0.1ポイント上回っている。下水道事業などの公営企業会計への繰出金については、引き続き適正化に努める。

補助費等の分析欄

補助費等は14.4%と前年度比4.1ポイント増加し、類似単体平均を0.6ポイント上回った。補助費等の増加は、水道事業の公営企業法適用化に伴い、特別会計操出金を補助費等に計上したことが大きい。今後も事務事業の見直しや廃止の検討により抑制を図る。

公債費の分析欄

公債費は17.1%と類似団体平均を1.8ポイントを上回っている。新規発行債の抑制に努めながら、繰上償還についても検討を行う。

公債費以外の分析欄

公債費以外は73.4%と類似団体平均を1.8ポイント上回っている。児童福祉費等の扶助費、補助費等が増加傾向にあるため、全庁的な事務事業の見直しによる歳出削減に取り組む。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

目的別歳出における住民一人当たりのコスト算出にあたり、分母となる人口前年度比-0.8%と減少が継続している。吉賀町は西中国山地の厳しい山々に囲まれた高齢化の進む過疎地域であり、面積は336.50k㎡と広く集落は点在しており、各集落のインフラや集会施設の維持更新、除雪、廃棄物処理等々に費用がかかる。また各種行政サービスの維持、新たな課題に対応する必要があり、住民一人当たりのコストは増加する傾向にある。目的別歳出は災害復旧費を除くすべての項目で類似団体平均を上回っている。民生費は住民一人当たり240,672円と類似団体平均より84,172円多く、類似団体内順位は4位である。衛生費は住民一人当たり118,663円と類似団体平均より57,247円多く、類似団体内順位は7位である。今後もインフラ・施設等の老朽化対応や高齢化に伴い増加傾向が続くと予想されるが、全庁的な事務事業の見直しを進めながら財政負担の抑制を図る。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

性質別歳出における住民一人当たりのコスト算出にあたり、分母となる人口は前年度比-0.8%と減少が継続している。一方、老朽化した各種施設・インフラの維持更新や各種行政サービスの維持、新たな課題に対応する必要があり、住民一人当たりのコストは増加する傾向にある。扶助費は住民一人当たり136,175円となっており、類似団体平均より76,921円多く、類似団体内順位で1位となっている。人口減少に抗するために定住施策として保育料の無償化や高校卒業までの子どもの医療費の全額助成など手厚い支援を行っていることが大きいと考えられる。今後もインフラ・施設等の老朽化対応や高齢化に伴い増加傾向が続くと予想されるが、全庁的な事務事業の見直しを進めながら財政負担の抑制を図る。

実質収支比率等に係る経年分析(2017年度)

分析欄

実質収支額については、前年度比2.9ポイント低下した。財政負担の抑制や住民負担等の適正化について引き続き検討していく。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2017年度)

分析欄

平成29年度から簡易水道を統合し上水道事業とした。水道事業、下水道・農業集落排水事業へは補助金、操出金により黒字となっている。引き続き経営基盤強化に取り組んでいく必要がある。

実質公債費比率(分子)の構造(2017年度)

分析欄

町村合併以降、積極的な繰上償還の実施や地方債の借入抑制等により、元利償還金が年々減少している。一方、公営企業債については、普通建設事業に伴う元利償還金が増加している。実質公債比率の分子全体としては、過疎債や合併特例債等の交付税算入率の高い起債が多くなっており元利償還金等と交付税算入公債費等との差が小さくなっている。今後は新規発行分地方債の償還開始により、元利償還金が増加していく見込であるため、発行と償還のスケジュール調整が重要になる。

将来負担比率(分子)の構造(2017年度)

分析欄

町村合併以降、積極的な繰上償還の実施や地方債の借入抑制等により、地方債の現在高は減少傾向にあったが、平成28年度以降は公共施設等整備・更新事業の財源として地方債発行額を増加させており、地方債残高が増加に転じている。また、地方創生事業を基金取り崩しにより実施しており、充当可能基金は、減少傾向にある。

基金残高に係る経年分析(2017年度)

基金全体

(増減理由)その他特定目的基金を町独自の子育て支援事業の充実や吉賀町版地方創生事業に充当しており、基金全体で168百万円(-4.8%)減少した。(今後の方針)収支不足への対応、町独自の子育て支援事業、吉賀町版地方創生事業等への充当するため一部を取り崩す予定である。

財政調整基金

(増減理由)大きな増減はなく利子分の増加のみである。(今後の方針)収支不足に対応するため一部を取り崩す予定である。

減債基金

(増減理由)(今後の方針)平成32年度以降の繰上償還財源として一部を取り崩す予定である。

その他特定目的基金

(基金の使途)まちづくり基金は、主に子育て支援事業の充実のため充当する。ふるさと創生基金は、吉賀町版地方創生事業に充当する。地域福祉基金は、地域福祉・地域医療対策に充当する。(増減理由)まちづくり基金は、子育て支援事業へ充当したため減少した。ふるさと創生基金は、吉賀町版地方創生事業へ充当したため減少した。(今後の方針)まちづくり基金は、過疎ソフト及び小水力発電会計からの繰入金を財源に積立を行っており、今後も子育て支援事業へ充当する予定である。ふるさと創生基金は、吉賀町版地方創生事業へ充当する予定である。地域福祉基金は、地域福祉・地域医療対策に充当する予定である。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2017年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

債務償還可能年数の分析欄

債務償還可能年数の分子となる将来負担比率40.5%と類似団体平均の0.0%を大きく上回っており、類似団体平均より2.6年長くなっている。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率は類似団体平均より低く推移しており、H29年度は類似団体平均より1.9ポイント低い状況である。過去に発行した地方債の償還が終了したこと、地方債の繰上償還により前年度比0.2%低下した。一方、将来負担比率は類似団体平均が各年度0.0%であり、将来負担比率は40.5%と類似団体平均の0.0%を大きく上回っている。将来負担比率の分子である将来負担額から充当可能財源を控除した額が前年度15.0%増加したため将来負担比率が5.2ポイント上昇した。将来負担額は▲0.2%と微減だったが、将来負担額から控除される充当可能財源等が、地方債を財源とする貸付金償還金の皆減と充当可能基金減少により▲1.7%となったためである。

施設類型別ストック情報分析表①(2017年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

施設類型別ストック情報分析表②(2017年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

財務書類に関する情報①(2017年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が22,325百万円となった。金額が大きいものは、次の通りである。・事業用資産のうち建物7,839百万円であり、平成28年度には、サクラマス交流センター整備及び六日市中学校校舎大規模改修事業等により資産の取得価額が410百万円増加した。・インフラ資産のうち工作物7,696百万円であり、平成28年度には、町道朝倉真田線改良及び鋳物師川改良事業等により資産の取得価額が114百万円増加した。・固定負債のうち地方債6,984百万円であり、負債の部全体の78.3%を占めている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は5,870百万円となり、一方経常収益は209百万円となった。金額が大きいものは、次の通りである。・移転費用のうち補助金等1,572百万円であり、平成28年度には、保育所運営負担金288百万円、地域医療確保対策緊急対策補助金237百万円等を支出した。・移転費用のうち他会計への操出金564百万円であり、平成28年度には、介護保険事業特別会計174百万円、下水道事業特別会計119百万円等を繰出した。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、純行政コストから財源を差引いた数字である本年度差額が△577百万円となった。これは、平成28年度の行政サービスの提供にかかったコスト(△5,675百万円)に対して、税収等(4,158百万円)及び国県等補助金(940百万円)といった財源が不足したことを表している。また、無償所管換等(0.05百万円)は固定資産の無償取得や譲渡に係る金額を示している。本年度差額に無償所管換等を加えた本年度純資産変動額も同じく△577百万円となっており、前年度から純資産額が減少した結果となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、平成28年度の業務活動収支が331百万円、投資活動収支が△808百万円、財務活動収支が459百万円となった。投資活動収支については、サクラマス交流センター整備及び六日市中学校校舎大規模改修事業等のを行ったことから公共施設等整備費支出が915百万円となり、投資活動支出(1,077百万円)が投資活動収入(269百万円)を大きく超過(808)しており、その不足分を業務活動収支と財務活動収支で賄っている。また、地方債発行収入(1,116百万円)が地方債償還支出(658百万円)を458百万円上回っていることから、地方債の新規発行により積極的な資産整備を実施している。

財務書類に関する情報②(2017年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

①住民一人あたり資産額は、類似団体平均値とほぼ同程度、②歳入額対資産比率は、類似団体平均値を大きく下回る、③有形固定資産減価償却率は、類似団体平均値をやや下回る結果となった。②歳入額対資産比率より、当町では資産として計上されているものが3.26年の歳入で賄うことができることなる。今後、障がい者総合支援センター及び防災行政無線デジタル化整備事業等に伴い資産額の増加が見込まれる。よって、将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、本町としての適正な資産規模を把握するとともに、想定される資産の更新時期に向けて、資産種別ごとの分析及び資産更新の優先順位付けや施設の統廃合を推進していくことが課題となる。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

④純資産比率は、類似団体平均値を大きく下回った。これは、負債の割合が大きいことを意味し、将来世代の負担が大きいことを表している。公共施設等の老朽化対策に取組ながら、適正な世代間の公平性を検討していくことが重要となる。社会資本等形成に係る将来世代の負担の程度を示す⑤将来世代負担比率は、34.6%となっており、類似団体平均値と比較すると約2.5倍となった。これは他の類似団体より固定資産の財源を地方債に頼っていることを表しており、純資産比率と同じく公共施設等の老朽化対策を行っていくなかで、将来世代への負担が過度にならないよう適正な資産規模を把握するとともに、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める必要がある。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

⑥住民一人当たり行政コストは、類似団体平均値を大きく上回る結果となった。純行政コストのうち補助金等及び社会保障給付が、類似団体と比べて住民一人当たり行政コストが高くなる要因となっていると考えられる。純行政コストのなかには、減価償却費も含まれているため、資産規模とあわせて分析するとともに、人件費や物件費、補助金等といった性質別に類似団体比較をしていくことで、本町としての目指すべき適正値を把握する。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

⑦.住民一人当たり負債額は、139.4万円となっており、類似団体平均値と比較すると約1.7倍となった。④純資産比率及び⑤将来世代負担比率の分析と同様に地方債に頼った財政状況を表しており、財政健全化指針及び中期財政計画に基づき、地方債の繰上償還を行うなど、地方債残高の縮小に努める必要がある。一方、①住民一人当たり資産額とあわせて、他団体比較や経年比較により、本町としての適正な資産規模を把握していくことが今後の課題なる。⑧基礎的財政収支は、△372百万円となっており、類似団体平均値を大きく下回る結果となった。投資活動収支が大きく赤字となっているのは、地方債発行によるサクラマス交流センター等の公共施設等の整備を行ったためである。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

⑨受益者負担比率は、類似団体平均値を大きく下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は低くなっている。受益者負担の割合が低いということは、負債額が増え、将来世代への負担の先送りにもつながるため、公共施設等の適正な受益者負担の割合を検討するのみならず、公共施設等の利用回数を上げるための取組を行うなどにより、受益者負担の適正化に努める。また、施設種類ごとに受益者負担の割合を算定することで施設利用料の改定を検討していくことも検討する。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,