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財政力指数の分析欄西中国山地の厳しい山々に囲まれた過疎地域であり、法人関係の収入が乏しく、この状況を改善することは著しく困難である。令和2年3月に策定した行政改革計画・財政健全化計画に沿った「住民参画と協働による、更なる質の高い最適化した行政サービスの実現」及び「自立し、持続可能で、透明な財政運営を目指して」の基本方針を達成するため、全庁的な事務事業の見直しによる歳出削減を図る。 | 経常収支比率の分析欄分子となる経常一般財源支出が増加し(物件費65百万円、公債費68百万円等)、分母となる経常一般財源収入が減少したため(臨時財政対策債-99百万円、地方特例交付金-42百万円等)、前年度に比べ5.3ポイント上昇した。今後は過去の普通建設事業に伴う地方債借入による公債費の増加等により、経常経費が増加する見込みである。事業見直しを進める中で経常経費の削減を進めていくとともに、繰上償還等を検討し、公債費の抑制・縮減に努める。 | 人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄前年度から22,526円増加し、県平均や類似団体平均を上回っている。分母となる人口は-2.3%減少した。分子となる人件費は、会計年度任用職員の地方公務員共済適用拡大や、地域医療確保のための任期付職員採用により46百万円増加した。物件費は前年度と比較して光熱費高騰の影響等により32百万円増加した。施策や事務事業を厳選し、限られた行政資源の効率化に努める。 | ラスパイレス指数の分析欄前年度から0.5ポイント下がり99.1となった。この数値は、類似団体平均、全国町村平均を上回っている。給与制度見直し等を通じ、今後も給与の適正化に努める。 | 人口1,000人当たり職員数の分析欄一般職員数は再任用職員、任期付職員により前年度に比べ4人増加した。分母となる人口は-2.3%減少した。第4次定員適正化計画(令和3年度~令和7年度)に基づき、財政健全化と公共サービス向上の均衡を保ちつつ、適正な定員管理に努める。 | 実質公債費比率の分析欄県平均及び類似団体平均は下回っていものの年々悪化傾向にある。普通建設事業に伴う地方債借入により元利償還金が増加しているためである。今後も、さらなる上昇することが見込まれるため、新規地方債発行額の抑制に努めながら、繰上償還を検討する。 | 将来負担比率の分析欄県平均は下回っているものの、類似団体平均を大きく上回っている。比率算出の分子となる将来負担額は、地方債現在高の減少などにより-353百万円減少したが、将来負担額から控除する充当可能財源も-347百万円減少した。一方、分母となる標準財政規模-算入公債費等の額は、-130百万円となったため比率は2.0ポイント上昇した。来年度以降、地方創生事業及び地域医療対策事業に充当するため充当可能基金の減少が続き、比率が悪化すると見込まれるため行政コストの削減に努める。 |
人件費の分析欄人件費の割合は、類似団体平均と比較して低い傾向である。引き続き財政健全化と公共サービス向上の均衡を保ちつつ、適正な定員管理に努める。 | 物件費の分析欄令和4年度は類似団体平均と比較してやや高くなった。電気、ガス料金等の高騰により20百万円増加した。今後、電算システムリース料等関連経費の増加が見込まれるため、住民満足度の向上と行政コストの削減に努める。 | 扶助費の分析欄類似団体平均を例年上回っている。要因としては、保育料の無償化、高校卒業までの子ども医療費の全額助成等が考えられる。障がい福祉サービスの利用者が増加傾向にあるため、自立支援給付費が大きく増加しており、今後も利用者は増加すると見込まれる。 | その他の分析欄令和4年度は類似団体平均を下回った。下水道事業(特環・農集)の法適用により繰出金から補助金による分析としたため比率が下がった。一方、保険事業特別会計への繰出金が、高齢化に伴う医療及び介護給付費により増加傾向にある。一般会計からの繰出金を抑制できるよう、医療及び介護費の適正化対策等に努める。 | 補助費等の分析欄類似団体平均と比較して低い傾向である。下水道事業(特環・農集)の法適用により繰出金から補助金による分析としたため167百万円増加するなどしたため前年度比3.8ポイント上昇した。一方、県平均9.8%よりも高い水準である。消防・ごみ処理・CATV・し尿処理などの事務を一部事務組合で行っており、負担金として支出するためである。 | 公債費の分析欄類似団体平均を例年上回っている。過去に実施した普通建設事業に伴う地方債(合併特例事業債、過疎対策事業債)借入による元金償還開始が要因となっている。地方債残高は増加傾向であり、今後も公債費は増加することが確実である。事業の必要性や事業効果を考慮した財政運営に努める必要がある。 | 公債費以外の分析欄類似団体平均とほぼ同水準で推移している。歳出削減と町税当の徴収率向上に努める必要がある。 |
議会費労働費消防費諸支出金総務費農林水産業費教育費前年度繰上充用金民生費商工費災害復旧費衛生費土木費公債費 |
目的別歳出の分析欄吉賀町は島根県の南西部、西中国山地の脊梁に位置し、総面積は336.5k㎡、山林が92%を占める。西中国山地の山々に囲まれ、町内をほぼ南北に一級河川・高津川が貫流し、その支流を含めた流域に農地と集落が混在する中山間地である。気候は典型的な山陰型気候で、冬季は積雪も多く、道路除雪が必要である。また、広域消防本部や可燃ごみ処理施設、透析設備や精神科などを有する医療機関のある県西部の益田市とは庁舎間で53㎞の距離がある。人口減少が続いており、人口密度は18人/㎞と低い過疎地域である。このような自然・地理的条件、人口減少もあり、行政サービスを効率的に実施することが困難な面があることから、住民一人あたりのコストが非常に高くなる傾向にある。民生費は住民一人当たり294,998円となっており、類似団体や県平均と比較しても非常に高い状況である。これは、保育料の無償化及び障がい福祉サービス等の自立支援給付費の増加による扶助費の増加、高齢化に伴う医療及び介護給付費の増加による保険事業特別会計への繰出金の増加が要因である。公債費は住民一人当たり154,199円となっており、類似団体や県平均と比較しても高い状況である。今後も普通建設事業に伴う新規発行により地方債残高は増加傾向にあることから、公債費は増加していくことが見込まれる。事業の必要性や事業効果を考慮した財政運営に努める必要がある。 |
人件費補助費等災害復旧事業費投資及び出資金物件費普通建設事業費失業対策事業費貸付金維持補修費普通建設事業費(うち新規整備)公債費繰出金普通建設事業費(うち更新整備)積立金前年度繰上充用金 |
性質別歳出の分析欄吉賀町は島根県の南西部、西中国山地の脊梁に位置し、総面積は336.5k㎡、山林が92%を占める。西中国山地の山々に囲まれ、町内をほぼ南北に一級河川・高津川が貫流し、その支流を含めた流域に農地と集落が混在する中山間地である。気候は典型的な山陰型気候で、冬季は積雪も多く、道路除雪が必要である。また、広域消防本部や可燃ごみ処理施設、透析設備や精神科などを有する医療機関のある県西部の益田市とは庁舎間で53㎞の距離がある。人口減少が続いており、人口密度は18人/㎞と低い過疎地域である。このような自然・地理的条件、人口減少もあり、行政サービスを効率的に実施することが困難な面があることから、住民一人あたりの各性質別経費が非常に高くなる傾向にある。扶助費は、住民一人当たり156,689円となっており、類似団体平均、全国平均、県平均と比較しても、非常に高くなっている。これは、保育料の無償化、高校卒業までの子ども医療費の全額助成、障がい福祉サービス等の自立支援給付費の増加が影響している。また令和4年度は電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金等があり、高齢化率が全国平均に比べ著しく高いために高齢非課税世帯の給付金対象者も比率として多く、このことが扶助費の増加につながっていると考えられる。補助費等は、住民一人当たり255,290円となっており、類似団体平均、全国平均、県平均と比較しても非常に高くなっている。吉賀町は常備消防・し尿処理・不燃物処理・可燃物処理・養護老人ホーム・ケーブルテレビ等の多くの事業で一部事務組合等を構成しており、負担金が多くなる要因となっている。 |
基金全体(増減理由)・令和4年度末の基金残高は、普通会計で3,012百万円と、前年度から6百万円の増加となった。・主な増加要因は、森林環境譲与税基金32百万円、まちづくり基金20百万円など。・主な減少要因は、まちづくり基金37百万円、森林環境譲与税基金16百万円など。(今後の方針)・令和2年3月に第4次行政改革計画・財政健全化計画(計画期間:令和2年度から令和6年度まで)において、「自立」し、「持続可能」で、「透明」な財政運営を目指すべき姿としており、基金については、これまで着実に積立ててきた結果、一定規模の基金残高を確保しながらも、今後、大規模災害の発生に伴う財政需要の増加や、経済状況の変化に伴う地方交付税減等の歳入の減少、公共施設の長寿命化対策による公債費の増加等が生じた場合にあっても、適切に対応し、安定的な財政運営を行っていくための備えとして必要である。引き続き、予算の執行段階での経費の節減等により取崩額の縮小に努めるほか、地方財政法に基づき決算剰余金を着実に積み立てるとともに、財政状況も勘案しながら、必要な水準が維持できるよう本来の目的を踏まえたうえで適切に活用する。 | 財政調整基金(増減理由)・令和4年度末の基金残高は1,273百万円と前年度末とほぼ同額である。・平成24年度から取り崩しはなく、平成26年度以降は運用利息以外の積立てはない。(今後の方針)・大規模災害の発生、経済状況の変化や人口減少による地方交付税や地方税収の減少、公共施設の長寿命化対策等による公債費の増加等に備え、予算編成や予算執行における効率化を図る。令和4年度中期財政計画では安定的な財政運営の備えとして、R14年度の基金残高を477百万円程度と見込む。 | 減債基金(増減理由)・令和4年度末の基金残高は475百万円と前年度末と同額である。(今後の方針)・令和4年度中期財政計画では、公債費財源として取崩しを予定し、同年度末残高は45百万円を見込む。 | その他特定目的基金(基金の使途)・まちづくり基金:町民の参加と協働によるまちづくりを推進するため。・地域福祉基金:高齢者の保健福祉分野の基盤整備を進め、地域福祉の向上のため。・人材育成基金:将来を担う優能な人材を育成する。・ふるさと創生基金:地域活性化の円滑な実施のため。・森林環境譲与税基金:林業人材育成・担い手の確保、木材利用の促進や普及啓発等の森林整備のため。(増減理由)・まちづくり基金:総合戦略に掲げる地方創生事業への充当財源として37百万円を取崩した。一方、小水力発電会計からの繰入金を財源として20百万円を積み立てた。・地域福祉基金:一般寄附により10百万円を積み立てた。・森林環境譲与税基金:基金事業として16百万円を取崩し、森林環境譲与税により32百万円を積み立てた。(今後の方針)・まちづくり基金及びふるさと創生基金については、総合戦略に掲げる地方創生事業への充当財源として活用する予定であり今後も減少が見込まれる。・地域福祉基金については、町民が安心して暮らすことができるよう、医療・介護支援事業への充当財源として活用する予定であり今後も減少が見込まれる。 |
有形固定資産減価償却率の分析欄令和4年度の有形固定資産減価償却率は、前年度から1.9%減少しており、町営住宅の建て替えが主な要因である。類似団体平均よりやや低い水準にあるが、固定資産の老朽化は進んでいる。今後は固定資産の老朽化により上昇することも見込まれるため、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、想定される資産の更新時期に向けて、更新の優先順位付けや老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進めていくことが課題である。 | 債務償還比率の分析欄令和4年度の債務償還比率は、類似団体平均を大きく上回る水準にある。前年度から19.3%増加しており、蔵木小学校改修工事による過疎債の増加が主な要因である。今後も小学校の改修や病院建設等の普通建設事業を予定しており、地方債残高は増加が予想されることから、債務負担比率も上昇すると見込まれる。 |
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析将来負担比率は、類似団体と比べて高い水準にあり、前年度から2%増加している。蔵木小学校改修工事による過疎債の増加が主な要因である。有形固定資産減価償却率は類似団体よりもやや低い水準にあり、前年度から1.9%減少している。町営住宅の建て替えが主な要因である。公共施設等総合管理計画において、公共施設等の延べ床面積を40年間で40%減少するという目標を設定し、老朽化した公共施設等の集約化・複合化を積極的に進めていくことが必要であるが、普通建設事業に伴う地方債発行により地方債残高は増加に転じていることから、将来負担比率が増加することが見込まれ、有形固定資産減価償却率は減少することが見込まれる。 |
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分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析将来負担比率は、類似団体と比べて高い水準にあり、前年度から2%増加している。蔵木小学校改修工事による過疎債の増加が主な要因である。実質公債費比率は類似団体平均より低く推移しており、令和4年度は類似団体平均より0.3ポイント低い状況である。しかし令和3年度の7.1%からは令和4年度は8.0%と0.9ポイント上昇した。これは令和4年度の単年度の比率が9.6%となり、令和2年度の7.6%から上昇したことによる。要因は、分子となる地方債元利償還金及び準元利償還金が増加し、分母となる普通交付税等を含めた標準財政規模が減少したためである。一方、将来負担比率は55.5%と類似団体平均の0.0%を大きく上回っている。主な要因としては、施設やインフラの老朽化により更新等の長寿命化事業を行っており、地方債の現在高が増加傾向にあるためである。 |
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道路橋りょう・トンネル公営住宅港湾・漁港認定こども園・幼稚園・保育所学校施設児童館公民館 |
施設情報の分析欄類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、公民館、学校施設である。蔵木公民館・朝倉小学校・柿木小学校は昭和40年代に建設しており、老朽化した施設が多いことが要因である。公民館については、令和3年度に七日市公民館を近隣の公共施設に機能移転した。他の施設も老朽化対策が喫緊の課題であるが、更新を行う場合は将来的な住民ニーズを見据えたうえで、他の施設機能との複合化や集約化を前提として検討を行う。学校施設については、令和3・4年度に蔵木小学校外壁長寿命化・校舎改修工事を実施した。また令和元年度に策定した学校施設長寿命化計画に基づき、優先順位を設定しつつ、施設の長寿命化し、改修・建替えに要するコスト圧縮と平準化を図る。 |
図書館体育館・プール福祉施設市民会館一般廃棄物処理施設保健センター・保健所消防施設庁舎 |
施設情報の分析欄類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、庁舎である。本庁舎は、昭和47年度に建設され、法定耐用年数50年に近づいている。平成29年度には地球温暖化防止対策(二酸化炭素の削減)とエネルギー使用量の削減(ランニングコストの削減)、町民が安全に利用できるよう、劣化・損傷などにより安全面での危険性が認められた箇所を優先的に修繕するため、老朽化した空調・水道・電気設備の更新を行い、令和4年度にはサーバー室の空調設備の更新を行い、光熱水費の縮減、使用年数の延長、保全費用の平準化を図った。柿木庁舎は、平成8年度に建設され、大規模修繕の実施目安とされる30年が近づいてきている。本庁舎同様、平成29年度に予防保全的に空調・電気設備の更新を行い、光熱水費の縮減、使用年数の延長、保全費用の平準化を図った。施設類型【市民会館】の対象施設である地域資源総合管理施設(ふれあい会館)は、平成7年度に建設され、大規模修繕の実施目安とされる30年が近づいてきている。令和3年度にレジリエンス強化型ZEB化工事を実施し、老朽化した空調・電気設備の更新を行った。 |
資産合計負債合計 |
1.資産・負債の状況一般会計等においては、資産総額が前年度から291百万円の減少(△1%)、負債総額が前年度から128百万円の減少(△1%)となった。金額の変動が大きいものは次のとおりである。●基金のうち流動資産に区分されるもの以外のものにおいては、令和3年度1,457百万円から令和4年度1,427百万円と30百万円の減少(△2.1%)となった。主には交付税再算定による臨時財政対策債を原資とした減債基金の増加による●事業用資産及びインフラ資産においては、新たな資産の取得額よりも減価償却による資産の減少が上回ったことから、前年度と比較して、事業用資産が78百万円の減少(△1%)、インフラ資産が203百万円の減少(△3%)となった。●固定負債のうち地方債においては、令和3年度7,869百万円から令和4年度7,799百万円と70百万円減少(1%)となった。償還額が新規発行額を上回った。しかし負債の部全体の88.1%を占めており、地方債残高の圧縮に務める。全体会計においては、資産総額は水道や下水道会計を含めるため、インフラ資産の増加により一般会計等より7,444百万円多くなっている。同じく負債についても地方債等も多くなっており、5,649百万円多くなっている。連結会計については、益田地区広域市町村圏事務組合が行う益田広域消防庁舎建設事業等により資産総額は9,275百万円多く、同じく負債総額も地方債等の増加により5,860百万円多くなっている。 |
純経常行政コスト純行政コスト |
2.行政コストの状況一般会計等においては、経常費用が6,324百万円となり、前年度から180百万円の減少(△2.8%)となった。経常収益は、192百万円となり、前年度から15百万円の増加(7.7%)となった。金額の変動が大きいものは次のとおりである。●業務費用のうち維持補修費においては、令和3年度368百万円から令和4年度320百万円と48百万円の減少(13.0%)となった。これは、令和3年度に大規模事業である吉賀町防災行政無線設備整備工事等が終了したため減少につながった。●移転費用のうち補助金等においては、令和3年度1,968百万円から令和4年度1788百万円と180百万円の減少(△21.1%)となった。これは、令和3年度に非課税世帯給付金及び子育て世帯特別給付金の補助金の支出があったためである。全体会計においては、一般会計に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が228百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が948百万円増加し、純行政コストは、1,462百万円多くなっている連結会計においては、一般会計に比べて、連結対象団体の事業収益を計上し、経常収益が402百万円多くなっているが、補助金等も多くなっているため、経常費用は3,210百万円多くなっており、純行政コストも2,812百万円多くなっている |
本年度差額本年度末純資産残高本年度純資産変動額 |
3.純資産変動の状況一般会計等においては、令和4年度の純行政コストが6,317百万円のところ、税収等や国県等補助金による財源が6,153百万円となり、純行政コストから財源を差引いた本年度差額が△164百万円であった。これは、税収等や国県等補助金の財源で1年間のコストが賄いきれなかったことを表している。また、無償所管換等(△210百万円)は、固定資産の無償取得や誤謬等に係る金額を示している。本年度差額に無償所管換等を加えた本年度純資産変動額が△163百万円となり、前年度から純資産額が減少(163百万円)した結果となった。全体会計等においても、令和4年度の純行政コストが△7,779百万円のところ、税収等や国県等補助金による財源が7,690百万円となり、純行政コストから財源を差引いた本年度差額が△89百万円である。連結会計においても、令和4年度の純行政コストが△9,129百万円のところ、税収等や国県等補助金による財源が8,882百万円となり、純行政コストから財源を差引いた本年度差額が△247百万円である。税収等や国県等補助金の財源で1年間のコストが賄いきれなかったことを表している。連結会計においても、島根県後期広域連合への国県等補助金等が財源に含まれることから、一般会計等と比較して財源が2,728百万円多くなっており、本年度純資産変動額△1,402百万円となった。 |
業務活動収支投資活動収支財務活動収支 |
4.資金収支の状況一般会計においては、業務活動収支が535百万円であった。投資活動収支については、令和3年度に健康増進交流促進施設空調換気設備等改修事業及びふれあい会館レジリエンス強化事業等が終了したことにより令和4年度は△468百万円となっている。財務活動収支については、地方債の発行額(797百万円)が地方債償還支出(868百万円)を下回ったことから、4年度の災害復旧事業の繰越が多かったため△56百万円となっており、本年度末資金残高は前年度末(280百万円)から11百万円増加し、291百万円となった。全体会計においては、国民健康保険料や介護保険料等が税収等収入に含まれること、水道等の料金収入があることから業務活動収支は一般会計等と比べて、291百万円多くなっている。本年度末現金預金残高は一般会計等と比べて、452百万円多くなっている。連結会計においては、島根県後期高齢者医療広域連合の国県等補助金収入が含まれ、業務活動収支は一般会計等より291百万円多くなっている。投資活動収支では益田広域消防庁舎建設事業等により△354百万円となっている。本年度末現金預金残高は一般会計等と比べて、452百万円多くなっている。本年度末現金預金残高は一般会計等と比べて、598百万円多くなっている。地方債の償還や将来の資産更新に備えた資金の確保が重要となる。 |
①住民一人当たり資産額(万円)②歳入額対資産比率(年)③有形固定資産減価償却率(%) |
1.資産の状況人口は、年々減少しており、資産は新規取得財産額よりも減価償却による資産減少が上回っており、資産合計は減少している。①住民一人当たり資産額は、増加傾向であるが、前年度と比較すると2.8万円増加している。これは分子の将来世代へ引き継ぐ資産の減少割合よりも分母である人口の減少割合が大きいためである。②歳入額対資産比率は、歳入の減少(△555百万円)が主な要因であり、令和3年度と比較すると、0.15年増加している。令和3年度と比べ資産売払収入や地方債発行収入が減少している。③有形固定資産減価償却率は、増加傾向にあり、固定資産の老朽化が進んでいることを表している。将来に向けての公共施設の長寿命化、複合化、廃止等を着実に進め、引き続き施設保有量の適正化に取り組む必要がある。 |
④純資産比率(%)⑤将来世代負担比率(%) |
2.資産と負債の比率④純資産比率は、減少傾向にあり、現役世代の負担が減少する一方、将来世代への負担が増加していることを表している。また住民一人当たりの資産額が類似団体平均値と同程度の状況で純資産比率が低いということは、相対的に負債額が大きいということを表している。資産の老朽化が進めば比率は低下していくことになるので、世代間のバランスを見ながら資産の更新や形成を行っていく必要がある。⑤将来世代負担比率は、類似団体平均値と比較すると2倍以上となっており、固定資産の財源を地方債に頼っている状況であり、将来世代への依存度が増加している。年々増加しており、今後も適切な量と質の資産形成を行っていく必要がある。 |
⑥住民一人当たり行政コスト(万円) |
3.行政コストの状況⑥住民一人当たり行政コストは、業務システム保守委託料等の業務費用の増加、及び高齢化による社会保障給付等の移転費用の自然増加等により増加傾向にある。類似団体平均値と比較すると37.1万円上回っている。純行政コストのなかには、減価償却費も含まれているため、資産規模と合わせて分析するとともに、人件費や物件費、補助金等といった性質別に類似団体比較分析する必要がある。 |
⑦住民一人当たり負債額(万円)⑧基礎的財政収支(百万円) |
4.負債の状況⑦住民一人当たり負債額は、類似団体平均値と比較すると196.2%上回っている。地方債に頼った財政状況を表しており、今後も負債残高が高水準で推移することが見込まれるため、財政健全化計画及び中期財政計画に基づき、地方債の繰上償還を行うなど、地方債残高の縮小に努める。また、①住民一人当たり資産額と比較すると、負債額の約2倍の資産を保有しており、他団体比較や経年比較により、適正な資産規模を把握することが課題である。⑧基礎的財政収支は102百万円となった。昨年度から136百万円増加しており、主な要因は、移転費用支出の補助金等支出や投資活動支出の公共施設等整備費支出、基金積立金支出が減少したことが挙げられる。今後も地方債の償還や将来の資産更新に備えた資金の確保が重要となる。 |
⑨受益者負担比率(%) |
5.受益者負担の状況⑨受益者負担比率は、類似団体平均値を6ポイント下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は低くなっている。受益者負担の割合が低いということは、負債が増え、将来世代への負担の先送りにもつながるため、公共施設等の適正な受益者負担の割合を検討するのみならず、公共施設等の利用回数を上げるための取組みを実施するなどにより、受益者負担の適正化に務める。少子高齢化・人口減少・資産老朽化という課題を総合的にとらえ、世代間の公平性が保たれた資産更新受益者負担を検討していくことが重要となる。 |
出典:
財政状況資料集
,
統一的な基準による財務書類に関する情報
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