山梨県南部町の財政状況(最新・2024年度)
山梨県南部町の財政状況について、2024年度の主要指標と分析コメントをまとめて確認できるページです。
収録データの年度
2024年度2023年度2022年度2021年度2020年度2019年度2018年度2017年度2016年度2015年度2014年度2013年度2012年度2011年度2010年度
概観
普通会計の構造(2024年度)
財政比較分析表(2024年度)
財政力指数の分析欄
本町は内陸山間地にあるため中心となる産業がなく、高齢化率は4割を超え急激な人口減少により少子化が進んでいる。このため財政基盤が弱く、類似団体平均を下回る状態が続いている。毎年、定員管理や事務事業の見直しを行っているが、今後も定員適正化、地方税の徴収強化(現年分徴収率99.5%、過年度も含めた全体でも97.8%)を中心とする歳入確保に努め、活力あるまちづくりを展開しつつ、行政の効率化に努めることにより、財政基盤の強化に努める。
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は、経年で改善傾向にあったが、令和5年度と比較し1.1ポイントの増となった。類似団体平均及び県平均は下回った。経常的歳入である普通交付税等が増加したものの、経常的な歳出では扶助費が増額したことが主な要因である。引き続き定員管理の適正化による人件費の抑制と公債費残高の縮減に努めるとともに、事務事業の見直しによる経常経費削減に努める。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人口1人当たりの人件費、物件費及び維持補修費の決算額は類似団体平均を下回った。経年では他団体同様に増加傾向で推移している。うち、物件費は、令和5年度と比較し計画策定に伴う委託料などが増加し、全体としても増加した。人件費は0.9%の微増であった。今後も、人口減少と少子化に対応するため、公共施設総合管理計画に基づく施設整備や行政改革の推進による人件費と物件費の削減を図る。
ラスパイレス指数の分析欄
毎年、給与の適正化に取り組んできた結果、類似団体平均や全国町村平均と比較すると、数値が若干上回るものの、その差は僅かであり、ほぼ同水準であると判断できる。今後も給与の適正化をさらに推進し、類似団体平均を大きく上回らない水準を維持することを目指していく。
人口1,000人当たり職員数の分析欄
定員適正化計画に基づき、一般会計の職員数は平成20年度の157名から順次減少しており、令和6年度には87名(前年度比-1名)となった。また、類似団体の平均と比較すると、1.42ポイント下回る結果となった。今後は、DX推進課による電子化の推進を通じて業務効率化を図るほか、技能・労務系業務のアウトソーシングを積極的に活用し、限られた職員数で効率的な業務運営を実現していくことを目指す。
実質公債費比率の分析欄
公債費の種類としては、交付税算入率の高い過疎債などが約9割を占めており、その割合は非常に高い。単年度の公債費負担の指数は、令和4年度0.26、令和5年度1.93、令和6年度1.38となっており、これら平均が1.1で、前年度を0.1ポイント上回った。この結果は、令和4年度単年度の指数が低水準にあった影響を受けたものである。令和4年度に実施した大型事業の償還が始まる令和7年度付近から、本指標は上昇傾向になると予想される。このため、人口規模や地域特性を考慮しつつ、緊急性や住民ニーズを的確に把握した上で事業を選定し、起債を効果的に活用した財政運営に取り組む必要がある。
将来負担比率の分析欄
将来負担比率は0で推移している。数値が発生しなかった主な要因は、23年度以降の臨時財政対策債の借入制限による町債残高の減少と財政調整基金等の積立による充当可能基金の増加が挙げられる。今後は、交付税縮減を見据えて、後世への負担を少しでも軽減するよう新規事業の実施等について総点検を図り、計画的な起債と公債費削減に努め、財政健全化をより一層進めていく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2024年度)
人件費の分析欄
人口1,000人当たりの職員数は類似団体平均を下回る一方、ラスパイレス指数はほぼ同水準である。また、人件費の経常収支比率は類似団体平均を3.1ポイント下回っている。令和6年以降、全国的な賃上げなどに伴い、職員や会計年度任用職員に関するコストが増大し、人件費全体の負担が非常に重くなっている状況である。今後、DXの推進、行財政改革を進めるとともに、会計年度任用職員の適正配置を行い、人件費の抑制に努めていく。
物件費の分析欄
令和2年度以降は委託料や光熱水費の増加により増加傾向にあり、令和6年度は委託料の増、備品購入費の減のなか、全体としては前年比0.3ポイント減少であった。物価高騰の影響によるモノの値段の上昇が続く中、適正価格と行政コスト削減のバランスを取ることは困難であるものの、施設管理において効率的な行政サービスを提供できるよう、施設の統廃合や民間委託を積極的に進め、行政コストの削減に努める方針である。
扶助費の分析欄
扶助費のうち、補助事業費では障害者自立支援給付の増、単独事業では老人保護措置費の増などの要因により、全体としては前年比0.6ポイントの増となった。経年の推移では昨年の減から一転して増へ転じた結果となり、今後は上昇傾向が見込まれるため、特に町単独の扶助費について個人負担金なども含めあるべき姿へと見直し、上昇傾向に歯止めをかけるよう適正化を進める。
その他の分析欄
令和6年度は前年比0.2ポイント増加し、山梨県平均とほぼ同水準の数値となった。特別会計への繰出額は減少したものの、財政調整基金への積立金額が大幅に増加したことにより、結果として同水準を維持する形となった。医療や介護給付費の増加に伴う特別会計への繰出額は年々増加傾向にあり、財政を圧迫する要因の一つとなっている。こうした状況に対応するためには財政基盤の安定化が不可欠であり、計画的かつ持続可能な施策が求められる。今後も基金の適切な運用を通じて、財政の柔軟性を確保し、地方財政の健全性を維持していく。
補助費等の分析欄
令和6年度の歳出額が大きく増加した主な要因は、水道事業が公営企業会計へ移行したことに伴い、繰出金から補助金へ性質区分を変更したためである。一部事務組合への負担金等を含めた数値は、前年度比2.7ポイント増加し、類似団体平均を2.7ポイント上回る結果となった。また、人件費上昇などの影響により一部事務組合への負担金も増加傾向にあり、今後もこの傾向が続くことが見込まれる。特に、町単独の各種補助金制度については、事務事業分析・評価を通じて、制度の必要性や緊急性を再検討し、効率的かつ持続可能な財政運営を目指す。
公債費の分析欄
町合併時に発行された既発債の償還が終了に向かう中、令和6年度の公債費指標は前年度比1.8ポイント減少し、類似団体平均を下回る結果となった。一方で、金利の上昇傾向が続く中、今後施設の大規模改修などを目的とした多額の地方債発行が予定され、また、令和4年度に実施された大型事業の償還が始まる令和7年度以降、この指標は上昇傾向になると予測される。このため、地方債発行を伴う普通建設事業については、優先順位の明確化や収支バランスの判断を適切に行い、計画的な事業運営による公債費の抑制に努める。
公債費以外の分析欄
公債費を除く経常収支比率は、令和6年度は前年比で2.9ポイント増加したものの、類似団体平均を下回る傾向が経年で続いている。引き続き行財政改革を推し進め、財政健全化に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2024年度)
目的別歳出の分析欄
【議会費】令和3年度の議場設備改修完了以降、例年水準の決算となっているが、タブレット端末リース開始により経常経費が増加傾向にある。【総務費】光情報網維持費、基金積立金、広域行政組合負担金、町営バス運行費が主な固定費となっている。基金積立金による総務管理費の増、選挙費の増など臨時的経費とあわせたトータルでは、前年比増となった。【民生費】類似団体平均を下回った。事業ごとの増減はあったが、主には臨時的経費である物価高騰重点交付金関連の継続実施による比較増の要因により、全体では増額となった。【衛生費】ゴミ処理に関する峡南衛生組合への負担金も増加傾向にあり、経常的なコストは類似団体平均に比べて高い水準となっている。令和6年度開始の簡易水道事業会計への打ち切り決算に伴う繰出があった令和5年度と比べると、一人当たりの経費では減額となった。水道以外にも、国保、介護、後期高齢など特別会計の運営の効率化が求められるところである。【農林水産業費】これまで類似団体平均に比べ低い水準にあった。本町は中心となる産業がないことが主要因である。令和6年度からは森林環境譲与税を活用した「林業関連事業」が本格的になってきたことから森林整備事業費が伸びたことにより、前年比では大きく伸びた。今後も増加傾向にあると予想される。【土木費】前年度比で減少し類似団体平均に比べ若干低い水準となった。この減少の主な要因として、普通建設事業費の年度平準化を図るために事業個所の見直しが行われたことが挙げられる。これにより、一人当たりの事業費も減少する結果となったものと考えられる。【教育費】前年度比で増となった。社会教育施設大規模改修事業2件をはじめとする普通建設事業費増が主な要因である。各学校維持補修費の増も要因の一つである。【公債費】前年度と比較して減となり、住民1人当たりでも減となった。借入金利が上昇局面にあるため、減債基金の活用も視野に入れながら、今後も計画的に進めていく。【商工費】「道の駅なんぶ改修事業」が臨時的にあり、増額となった。【消防費】消防団備品購入や拠点整備により歳出が増加し、前年とほぼ同水準であったが、類似団体平均と比べて低い水準であった。【※】全体として前年度から人口が155人減少した。前年比では同水準の費用であっても分母の減により増となる場合がある。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2024年度)
性質別歳出の分析欄
【人件費、物件費、維持補修費、補助費、扶助費、補助費等、災害復旧事業費、公債費等】類似団体平均を下回っており全体のバランスは取れているものと考えるが、今後は税収の減少、普通交付税の縮減を見据えて、必要な事業をより効率的な予算執行に努める必要がある。【普通建設事業費】新規事業および更新事業を併せた令和6年度の増額は前年比57百万円となった。特に更新整備費が類似団体平均を大きく上回っており、住民一人当たりのコストが高い状況となっている点が課題として挙げられる。これまでの普通建設事業では、道路新設改良や橋りょう工事といった土木工事が中心となっていたが、近年は建築事業費の増加が顕著である。令和6年度においては、2件の社会教育施設整備に約5億円の事業費を計上しており、これが事業費増額の主な要因となっている。今後は、公共施設等総合管理計画に基づき、社会インフラの長寿命化更新を中心に進めることで、資源の効率的活用を図る。人口規模に応じた適切な事業費を維持する努力を継続しつつ、住民一人当たりの負担を抑えながら、地域のニーズに対応した建設事業を進めていく方針である。【公債費】合併特例事業債、過疎対策事業債を多用しているため償還額は比較的多いが、合併直後の合併特例債の償還が終了してきていることにより経年で減少している。【積立金】老朽化した公共施設の改修や除却等の財源を確保するため、令和3年度から公共施設整備基金に重点的に積み立てを行っていきた。令和6年度は公共施設整備基金へ177百万円の積立を行った。同時に、財政調整基金へ314百万円の積み立てを行った。今後は財政調整基金への積み立てを中心に備えていく方針である。【繰出金】経年で上昇傾向にあり、類似団体を大きく上回る状態が続いていたが、簡易水道事業の公営企業会計へ移行に伴い、いったん大きく減少した。しかし、介護保険、後期高齢者医療、国保特別会計への一般会計からの繰出金は人件費・物件費等上昇などの要因も含め、今後伸びていくことが予想されるため、注視していく。【※】全体として前年度から人口が155人減少した。前年比では同水準の費用であっても分母の減により増となる場合がある。
実質収支比率等に係る経年分析(2024年度)
分析欄
○財政調整基金残高は、適切な財源の確保と歳出の精査により取崩しを回避しており、前年度とほぼ同額を維持している。これにより標準財政規模比は、依然高い比率で推移している。○実質収支額についても横ばいで推移している。○財政調整基金の取崩しは最低水準に努める必要があるなか、普通交付税の縮減に対応するためにも決算余剰金の使途として、同基金への積立を選択肢の一つとしている。今後は人口減少も進むことから、事務事業の見直し・公共施設の適正管理など歳出の合理化等行財政改革を推進し、健全な財政運営に努めていく。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2024年度)
分析欄
全体としては、一般会計及び特別会計とも全ての黒字で推移している。簡易水道事業会計は、令和6年度の公営企業会計へ移行により加わった。施設の更新に多額の費用が見込まれるなか、持続的な経営の健全化に向け、経営戦略に基づく計画的な運営を行う必要がある。財政部局でも注視していかなければならない。他の特別会計も収支のバランスを注視し、健全化な財政運営を図る必要がある。
実質公債費比率(分子)の構造(2024年度)
分析欄
元利償還金は、合併当初の大型事業債の償還終了が近づき、減少傾向にあったが、令和5年度には簡易水道事業債の償還による費用増で一時的に上昇した。この上昇は老朽化した施設の更新のための費用が大きく影響し、分子を押し上げた結果といえる。令和6年度は公営企業会計への移行が進んだことから、同様の傾向が続いた一方で、一般会計の元利償還金が大幅に減少したことで、実質公債費比率(分子)は低下した。今後も水道事業会計では策定済の経営戦略に基づき、計画的な施設整備を進める必要がある。算入公債費等が元利償還金等の9割以上を占めていることから比較的健全な結果といえるが、将来的には、施設の長寿命化改修や子育て住宅の建築といった起債発行を伴う大型事業が計画されており、実質公債費比率の上昇が懸念される。適切な予算規模を保持し、償還額の平準化を考慮したうえで、新規地方債の発行については慎重な検討を進めることが必要である。
将来負担比率(分子)の構造(2024年度)
分析欄
一般会計等に係る地方債の現在高は、年度毎の削減努力により減少傾向にあり、既発行分の返済が順調に推移していた。令和6年度は、公共施設等総合管理計画に基づく建物の長寿命化改修が主な要因により、借入額が償還額を上回ったため地方債残高は増加した。今後も令和7年度実施の学校適正配置事業借入をはじめ、令和8年度以降もアルカディアスポーツセンター改修事業など大型投資事業が予想されていることから、返済額より借入額が上回れば地方債残高は増加傾向にあり、計画的に実施していく必要がある。一方充当可能財源としては、老朽化した公共施設の修繕や除却などに多額の財源が必要であることから、計画的に基金への積み立てを行い、令和2年度からは約20億円、約32%増額した。今後、普通地方交付税も減少が見込まれるとともに、分母を構成する標準財政規模が縮小していく見通しであることから、これまで以上に将来負担減となるように努める。
基金残高に係る経年分析(2024年度)
基金全体
(増減理由)地域福祉基金を1百万円取り崩す一方、普通地方交付税の縮減への対応や老朽化した公共施設の複合化や解体に充てるため積立てを行い、基金全体としては535百万円の増となった。今後、減収等への備え及び保有する施設の長寿命化改修等、必要な事業の財源とする必要がある。(今後の方針)財政力指数が低く、緊急な事業対応に備えるため、今後も計画的に基金積立をする予定である。中長期的には、老朽化施設の長寿命化改修や解体費用に充てる目的で特定目的基金の取崩しを行う計画を立てている。このため、減少していく見込みである。
財政調整基金
(増減理由)実質収支額が高い比率で推移しているなかで、今後の普通地方交付税の縮減に対応するため必要な積立を行う方針のもと、令和6年度は運用益とあわせた314,200千円の積立を行った。(今後の方針)今後、地方財政法の規定に基づき繰越金の1/2及び運用益を積立てながら、次年度当初予算編成において、同額程度を取り崩す予定である。
減債基金
(増減理由)令和6年度は、運用益746千円の積立を行った。(今後の方針)元利償還金の多くは普通地方交付税に算入されており、よほどのことがない限り繰上償還はなじまないと考える。一方、理論償還となる地方債は利率上昇局面では繰上償還も検討の余地がある。現状の残債は借入利率が低い時代のものも多いが、今後の借り入れについては、中長期における収支の全体バランス、地方債残高を見ながら、基金を有効に活用していく。
その他特定目的基金
(基金の使途)公共施設整備基金:町の公共施設の整備費用に充当する。まちづくり振興基金:町民の連携強化と地域振興を図る。地域活性化基金:町の将来の地域づくりを展望し、地域活性化を実現する。地域福祉基金:住民が主体となって行う福祉活動を活発化するための基金である。(増減理由)公共施設整備基金:施設の老朽化に対応するために、177,195千円の積立を行った。地域福祉基金:就園児童支援金(補助金)のために、1,000千円の取崩しを行った。地域活性化基金:次年度以降の整備事業等に備え、392千円の積立を行った。森林環境譲与税基金:次年度以降の整備事業等に備え、43,387千円の積立を行った。(今後の方針)それぞれの目的に適した基金の積立や取崩しを行う予定。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2023年度)
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率は平成30年度よりほぼ横ばいに推移しており、類似団体内平均値や山梨県平均値を大きく上回っている。策定した公共施設等総合管理計画に基づき改修や除却を計画的に実施していくが、有形固定資産減価償却率の改善は長期間を要すると考えられる。本町は全有形固定資産のうち道路・橋りょうの占める割合が高く、そのどちらも有形固定資産減価償却率が各平均値を大きく上回っている。建物等の改修や除却も重要だが、インフラ資産の改修も率の改善には有効だと考える。
債務償還比率の分析欄
地方債残高の減少および基金への積み立てが大きな要因となり、令和2年度以降、将来負担額が充当可能財源を下回り債務償還比率はマイナス値となっている。しかし、地方債発行を伴う道路・橋りょうの改修に加え、令和5年度以降、複数の施設について大規模改修を計画している。そのため今後は、地方債残高は増加し、基金の取り崩しも検討されるため債務償還比率は増加していくと考えられる。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は、地方債残高が減少を続け充当可能基金額が増加しているためマイナス値が続いている一方、有形固定資産減価償却率は微増状態で類似団体内平均値と比べて高い水準にある。単純な施設更新ではなく、既存施設を活用して統廃合し財政負担を抑えてきた事例もあるが、大規模改修が必要な施設、除却が必要な施設があることから、今後は公共施設等総合管理計画に基づき計画的な改修や除却を実施していく。また、道路・橋りょうの改修を積極的に実施し、有形固定資産減価償却率の改善に努めたい。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率および実質公債費比率ともに類似団体内平均値を大きく下回っており、年々減少を続けている。今後は、上記で述べたとおり複数の施設や道路・橋りょうにおいて改修を予定しているため、財源として利用できる起債を充当することで地方債残高、元利償還金が増加する見込である。そのため将来負担比率および実質公債費比率は増加傾向となるが、急激な増加には繋がらないと考えている。
施設類型別ストック情報分析表①(2023年度)
施設情報の分析欄
分析表①に記載されている全ての施設において、有形固定資産減価償却率は類似団体内平均値を上回っており、その中でも特に道路、橋りょう、保育所、児童館は老朽化が進んでいる。道路、橋りょうは、毎年計画的に改良工事等を実施しているが、管理している数が多く急激な改善は見込めないため減価償却率も現状維持となっている。保育所は、これまで園の統廃合を実施し現在2園を管理しているが、建物本体で緊急に改修が必要となる不具合は見受けられておらず大規模改修の計画はないが、設備の不具合は発生し始めており設備改修は実施している。建物の大規模改修は、今後の園の運営方針を決定した後に着手することとなる。児童館は、減価償却率が100%となっており数値上は老朽化していることが明らかではあるが、使用頻度、利用者数、改修が必要な箇所の有無を考慮し着手には至っていない。学校施設は、令和元年度に小学校1校の大規模改修を実施しており、令和8年度には他2校の統合を計画しているため一時的に減価償却率は改善されると考えている。また中学校においても小学校統合による大規模改修後に実施を計画している。公営住宅は、令和3年度に減価償却率が大きく増加しているが、これは資産の棚卸により資産状況を見直したためであり令和3年度以降の数値が適切である。多くの世帯が居住する公営住宅は、大規模改修等が必要となった際、着手まで期間を要するため早い段階から方針を決定していく必要がある。公民館は、各自治会に1箇所あり数も多く減価償却率も高い。有事の際には避難所としての役割を持っているため近隣の公民館を統合することは難しく、現状の公民館の数を引き続き適切に管理していく。公民館の一人当たり面積の減少は、建物の取り壊しによるもの。
施設類型別ストック情報分析表②(2023年度)
施設情報の分析欄
分析表②に記載されている施設については、有形固定資産減価償却率は増加傾向にある。図書館は、2箇所のうち1箇所は令和3年度に近隣の施設と複合化し、他1箇所は令和6年度に大規模改修を実施。体育館・プール、福祉施設は、類似団体と同程度の水準である。公民館同様、大規模な避難所として使用する資産が多くあるため、耐震改修は完了しており日々の適正な修繕も行っているため使用上での問題はないと考えている。市民会館、庁舎は、有形固定資産の中では比較的新しい資産のため減価償却率は低くなっている。一般廃棄物処理施設は、一部事務組合に加入したことにより資産が増えた後は、類似団体や県平均値と同等の数値で推移している。消防施設の減価償却率が経年で増加しているが、主な要因は各自治会に設置された消防団拠点施設である。これまで新築工事や改修工事を行ってきたが、消防団員が減少し続けている自治会も現れ始め、資産の老朽化と併せて統合を検討する必要性もあると考えている。
一般会計等、全体、連結資金収支計算書内訳表(2023年度)
資金収支計算書(一般会計等・全体・連結)
一般会計等・全体・連結資金収支計算書内訳表を、業務活動・投資活動・財務活動の会計基準に沿って、最新年度の収入・支出構成として可視化しています。上部の数値は期首資金から期末現金預金残高までのつながりです。
財務書類に関する情報①(2023年度)
1.資産・負債の状況
前年度と比較すると、一般会計等において資産は約4億12百万円(1.9%)の増加、負債は約27百万円(0.5%)の減少となった。また、全体会計では資産は約4億34百万円(1.7%)の増加、負債は約73百万円(1.1%)の減少、連結会計では資産は約33百万円(0.1%)の減少、負債は約4億51百万円(6.3%)の減少となった。一般会計等において、資産増加の主な要因は有形固定資産が増加したためである。なお、後述の行政コスト計算書の減価償却費が約5億3百万円、資金収支計算書の投資活動支出/公共施設等整備費支出が約5億62百万円と公共施設の設備投資額よりも減価償却額が下回っていることから、有形固定資産残高については増加している。負債減少の主な要因は、地方債が減少したためである。なお、資金収支計算書の財務活動支出/地方債等償還支出が約4億77百万円、財務活動収入/地方債等発行収入が約4億61百万円と起債額が償還額を下回っていることから、地方債残高は減少となった。全体会計の資産、負債は、一般会計等の増減の影響により同程度の推移をしているが、連結会計の負債は退職手当引当金や1年内償還予定地方債の影響により減少となった。
2.行政コストの状況
前年度と比較すると、経常費用は一般会計等で約1億1百万円(2.1%)の減少となった。減少の主な要因は社会保障給付および補助金等が減少したためである。また、行政サービス利用に対する対価として住民が負担する使用料や手数料などの経常収益は一般会計等で大きな増減はなく、経常費用から経常収益を引いた純経常行政コストは一般会計等で約1億2百万円(2.2%)の減少となった。臨時損益を加えた純行政コストは臨時利益が減少し、約91百万円(2.0%)減少となった。全体会計、連結会計は一般会計等と同程度の推移をしている。
3.純資産変動の状況
前年度と比較すると、一般会計等では本年度末純資産残高が約4億39百万円(2.5%)増加、全体会計では約5億8百万円(2.7%)増加、連結会計では約4億18百万円(2.1%)増加となった。本年度差額については、国県等補助金が減少したものの税収等の増加および行政コストが減少したため増加した。今後、財源は減少すると考えると純行政コストの大きな増加は必要最小限にとどめ、将来世代へ負担が先送りにならないよう注視していく。全体会計、連結会計は一般会計等と同程度の推移をしている。
4.資金収支の状況
業務活動収支は、物件費等支出が64百万円増加したが、補助金等支出および社会保障給付支出が併せて約1億96百万円減少し、国県等補助金収入が約1億64百万円減少したが、税収等が67百万円増加したため、前年度より約25百万円の増加となり8億22百万円となった。投資活動収支は、公共施設等整備費支出および基金積立支出が併せて約1億88百万円増加したため、8億14百万円のマイナスとなった。財務活動収支は、地方債発行収入が地方債償還支出を下回りマイナスとなった。プライマリーバランスは黒字が続いているが、前年度から普通建設事業等が多くなっており今後は赤字に転ずることも考えられる。有形固定資産の老朽化が激しい本町においては、公共施設等整備費に多額の費用を要するため、必要であれば基金の取り崩しも検討していかなければならない。全体会計および連結会計は、一般会計等の影響を大きく受けているため同程度の推移をしている。
財務書類に関する情報②(2023年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額は、類似団体平均値を下回っている。当該値の増加は、有形固定資産の増加と人口減少による影響であるが、これまでと同様の推移となっている。歳入額対資産比率は類似団体平均値と同水準となった。令和2年度は歳入総額に新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金等を計上したことの影響が大きいため比較対象とは考えていない。資産については棚卸法により見直しをした結果、徐々にではあるが改善されてきていると考える。ただし、有形固定資産減価償却率は類似団体平均値を上回り、資産の老朽化が進んでいる。公共施設等総合管理計画に基づき、計画的な大規模改修や除却を実施していく予定である。
2.資産と負債の比率
純資産比率は類似団体平均値と同程度の割合となっているが、今後、物件費等や補助金等の大きな支出により純行政コストが増加することで純資産残高が減少しないよう注視していく必要がある。将来世代負担比率は類似団体平均値を上回っているが、長期で考えると地方債残高はこの先減少を続けるため平均値との差は小さくなると考えている。ただし、今後5年程度は大規模なハード事業による借入を予定しているため、地方債残高は一時的に増加する可能性がある。引き続き、交付税措置のある地方債を借入れ、将来世代の負担を軽減していきたい。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは類似団体平均値を下回っている。しかし、今後、人口減に伴う経常収益の減少や物件費等、補助金等の増加を考えると、当該値は増加傾向にあると考えている。使用料及び手数料の見直しを行っていない本町では、経常収益増加の見込みは難しいため経常費用の支出を注視する必要がある。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は類似団体平均値を下回っているが当該値は増加している。負債合計は減少傾向にあるが人口減少の影響が現れたと考えられる。負債合計はこの先減少していくと考えている。しかし今後5年程度は大きな借入を予定しているので一時的に負債額は増加し、住民一人当たり負債額も増加するが、その後は負債額および人口がともに減少する見込みであり大きな変動は見られないと考えている。基礎的財政収支は業務活動収支で投資活動収支を賄えているが、今後は公共施設等総合管理計画に基づいた大規模改修や除却を計画的に実施していく予定であるため投資活動支出は増加する。国県等補助金を積極的に確保できればいいが、現在のところ起債を財源に考えているため、収支のバランスを保つ運営を実施していく必要がある。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、類似団体平均値を下回っている。本町は受益者負担がある事業自体が少なく、また無償で実施している事業が多いことから、経常収益の大きな増加は見込めないのが現状である。今後も、同程度で推移していくと考える。しかしながら、自治体財政の持続可能性や公平性の観点から、事業内容の整理と適正な負担を求める仕組みも必要であるため、住民の理解を得ながら見直しを進めていく。
出典:
財政状況資料集
,
統一的な基準による財務書類に関する情報
,
よくある質問
このページで何が分かりますか?
山梨県南部町の2024年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
関連する地方公営企業も見られますか?
ページ上部の関連リンクから、この自治体に紐づく地方公営企業ページへ移動できます。