経営の健全性・効率性について
当市は山間部・過疎地域であるため、処理人口に比べ管渠の距離が長く、マンホールポンプが多くなっています。このため維持管理費が高く『⑥汚水処理原価』は全国平均と比べ高い水準にあります。人口減少の影響から『⑤経費回収率』は減少していますが、施設の老朽化により更新費が増加しており、維持管理費も増加しているため、経営は悪化していくものと想定されます。一方、地方債償還金は年々減少しており、今後も償還金額は減少していくため、支出が削減できるものと見込んでおります。
老朽化の状況について
供用開始から50年経過していないため、まだ管渠の耐用年数内であり、『③管渠改善率』は全国平均を下回っています。整備もほぼ完了し、今後は施設・管渠の更新が増加することが想定されることから、計画的な更新を行っていく必要があります。
全体総括
維持管理費が高いことにより『⑥汚水処理原価』が全国平均を上回っていることから、維持管理費の削減が必要となります。現在取り組んでいる長寿命化による施設更新により、長期的な維持管理費の削減を目指す他、施設の統廃合を行い、経費の全体的な削減を行います。また、経営の健全化・効率化のため、まず下水道事業の法適化による経営の見える化を行い、経営状況を把握した上で、投資の効率化・料金の改定等を検討し、経営の安定を図っていきます。