地域において担っている役割
・新型コロナウイルス感染症患者の入院受入医療機関として、県中地域やその他地域からの患者を受入れている。・救急医療、小児医療、リハビリテーション医療、周産期医療などの不採算部門に関わる医療を提供している。・臨床研修指定病院として、2ヶ年間の卒後初期臨床研修を通して、地域医療の担い手となる医療人材の育成に取り組んでいる。
経営の健全性・効率性について
・令和2年度からの新型コロナウイルス感染症の影響により、病床の利用率が70%を下回る状況が続いており、医業収支は改善傾向を示すものの、経常収支比率は100%を下回って推移している。・入院患者一人一日当たりの収益は向上しており、医業収益に対する職員給与費率や、材料費比率は、前年度から一定の改善を達成できた。
老朽化の状況について
一連の改築事業が終了しているため、有形固定資産に関する指標は、全国平均値を下回る状況にあるが、器械備品の減価償却率が向上しているため、今後の整備にあたっては適時適切な更新や、器機導入に努め、過大な投資とならないよう計画的に進める。
全体総括
令和3年度の経営状況は、引き続く新型コロナウイルス感染症への対応のため、病床の稼働に一定の制限が加えられ、入院、外来患者数ともにコロナ前を大きく下回る実績となるなかで、診療収益に一定の改善みられた。新型コロナウイルス感染症対策の中で役割を果たしながら、高度急性期医療の実践を中軸とし、回復期機能としての地域包括ケア病床を有効に活用し、救急医療や小児医療、リハビリテーション医療や、産科婦人科を含む周産期医療など、地域に求められる当院の役割を担っていくために、医師などの医療人材の適正な配置に努め、経営改善に取り組んでいく。