兵庫県：丹波医療センターの経営状況（2017年度）

地域において担っている役割

丹波圏域の中核病院として、小児医療、周産期医療の拠点病院としての役割を担うとともに、地域がん診療連携拠点病院としてのがん診療や救急診療及び消化器、循環器をはじめとする専門医療を中心に地域医療を担っている。また、圏域の救急医療の中核病院として、２次を中心に、３次的機能病院としての役割も果たしている。

経常収支比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017
当該団体値（％）	83.1	85.9	87.8	86.4	93.4	93.6
類似団体内平均値（％）	99.4	99.0	97.7	98.0	97.2	97.0

医業収支比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017
当該団体値（％）	70.2	74.2	74.9	75.3	82.9	83.9
類似団体内平均値（％）	92.6	92.2	90.2	91.1	90.1	89.6

累積欠損金比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017
当該団体値（％）	395.8	386.4	201.2	203.6	198.2	205.1
類似団体内平均値（％）	63.8	62.5	57.6	53.6	59.7	62.6

病床利用率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017
当該団体値（％）	39.3	44.1	47.8	52.6	54.9	52.4
類似団体内平均値（％）	70.6	70.5	70.6	71.3	72.6	73.5

入院患者１人１日当たり収益

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017
当該団体値（円）	45737.0	44465.0	46968.0	46911.0	48289.0	49864.0
類似団体内平均値（円）	45929.0	48203.0	48941.0	50413.0	50510.0	50958.0

外来患者１人１日当たり収益

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017
当該団体値（円）	10350.0	11067.0	11332.0	11870.0	12414.0	12333.0
類似団体内平均値（円）	11409.0	11941.0	12272.0	13096.0	13552.0	13792.0

職員給与費対医業収益比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017
当該団体値（％）	85.7	73.4	72.2	73.4	63.8	76.4
類似団体内平均値（％）	54.8	54.9	56.4	55.6	56.7	56.9

材料費対医業収益比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017
当該団体値（％）	19.4	18.2	17.7	18.2	17.7	17.9
類似団体内平均値（％）	23.0	23.6	23.5	24.3	24.2	24.2

経営の健全性・効率性について

地域医療機関との連携や救急患者の受け入れ促進等の取り組みにより外来患者数は増加し外来収益も増加した。一方、療養型の長期入院患者の減少や手術件数の増加により診療単価は上昇したが患者数が減ったことにより入院収益は減少した。職員数増による給与費の増加、手術件数増等に伴う材料費の増加、修繕費等の経費の増加はあったものの、高額機器の減価償却が終了したことで費用全体としては減少した。上記の結果、経常収支比率は前年度より0.2ポイント上昇し93.6％となったが、収支黒字を示す100％には届いていない。

有形固定資産減価償却率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017
当該団体値（％）	57.5	58.5	73.7	76.3	78.8	80.2
類似団体内平均値（％）	45.5	45.8	48.9	50.3	49.8	50.9

器械備品減価償却率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017
当該団体値（％）	46.7	48.0	75.3	79.7	84.1	85.7
類似団体内平均値（％）	62.5	59.9	65.4	65.7	65.0	66.8

１床当たり有形固定資産

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017
当該団体値（円）	30829663.0	31158449.0	31860446.0	32139719.0	32155271.0	32364020.0
類似団体内平均値（円）	39169586.0	40264615.0	41593368.0	42578034.0	45645830.0	47082778.0

老朽化の状況について

病院の主な建物は築後30年以上が経過し設備も含めて老朽化が進んでおり、2019年７月に新病院へ移転予定である。器械備品についても、多くは新病院への移転に合わせて更新する計画で、それまでの更新を控えていることから老朽化は進んでいる。

全体総括

地域医療機関との連携や救急患者の受け入れ促進、医師確保の取り組み等により、収支は年々改善している。今後も、これまでの取り組みを継続していくとともに、2019年７月に統合移転を予定している柏原赤十字病院との更なる連携強化により収益向上に取り組んでいく。新病院移転後は、患者調整等により一時的に収支が悪化することも考えられるが、病床数や診療機能に見合った収益を確保するとともに、費用抑制に努め、経営の早期安定化を目指す。