地域において担っている役割
福岡市における医療施策により福岡市立こども病院に求められている、高度小児専門医療、小児救急医療及び周産期医療を提供する中核的な小児総合医療施設として、こどものいのちと健康をまもる役割を担っている。
経営の健全性・効率性について
健全性・効率性については、医療環境の変化を踏まえ、胎児心臓病に特化した胎児循環器科を4月に新設し、最善の出生管理及び出生後の治療提供体制強化を行った。また、入院患者1人1日当たり収益は類似団体の2倍強の数値となっており、材料費対医業収支比率は、外部コンサルによる価格交渉の徹底等により、類似団体よりも低い水準で推移している。
老朽化の状況について
平成26年11月の新築・移転から5年が経過しており、有形固定資産減価償却率については、償却期間の経過が短いことから、類似団体と比較して低率で推移している。また、器械備品減価償却率については、移転と並行して医療機器の更新も行っていたが、次の更新時期を迎えているため、類似団体と比べ高い率となっている。
全体総括
経営の健全性・効率性を表す指標は、類似団体と比較すると、⑥外来患者1人1日当たり収益を除き、概ね良好に推移しており、現在の経営の状況は健全であるといえる。今後の課題としては、福岡市立こども病院に求められる高度小児医療、小児救急医療及び周産期医療を継続して提供していくため医療環境の変化を踏まえながら必要な医療機能や病床数等について、検討を進めていく必要がある。