収益等の状況について
令和2年度に続き、新型コロナウイルスの影響により、利用者・売上の大幅な減少となったため、各経営指標において数値が悪化している状況である。(なお、グラフ内、売上高人件費比率のR2年度が0%なのは誤りで、正しくは62.6%である。)
資産等の状況について
平成25年度に大規模改修工事を行い、その後も適宜改修を行ってはいるが、有形固定資産減価償却率を低下させるほどの規模のものではないことや、修繕費で対応していることから当該施設は増加傾向にある状況である。数年内でエレベーター等の設備更新を見込んでおり、引き続き、計画的な施設・設備の更新を図っていく予定である。※令和3年度より集計方法を変更したため、累積欠損金比率の数値が表示されている。
利用の状況について
令和2年度に続き、新型コロナウイルスの影響により、宮島来島者は200万人を割り込むなど、影響のない平成30年度と比較して、宮島来島者で約55%の減、施設の宿泊者で約67%の減となっている。今後、新型コロナウイルスに関する行動規制等も緩和される見込みであることから、宮島来島者数は少しずつ回復していくと考えられ、施設の利用者数も少しずつ上向いていくと思われる。
全体総括
観光施設事業は新型コロナウイルスの影響により、全国的に数値が大きく悪化しており、当該施設においても同様の状況と言える。翌年度以降は各経営指標の数値が改善される見込みであるが、契約変更による指定管理納付金の減少でH29の数値は当面見込めない。また、当該施設は建築より約30年経過しており、老朽化や客室仕様の古さなど課題を抱えている。このため、現在の指定管理者制度での運営を見直す必要があると考えており、民間売却・PFI・長期の指定管理者制度による運営など様々な方策を検討していきたい。