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平成20年度までは断続的に伸びていたが、長引く景気低迷に起因する住民税・法人税の落ち込み等から、平成21年度以降は減少傾向にあり、平成24年度も0.22と類似団体平均を下回った状態となっている。単年度の指数も0.21と年々低下しており、依然として類似団体平均に比べ指数は低く、財政基盤が脆弱であると言わざるを得ず、今後も安定的な自主財源の確保に努めなければならない。
平成16年度から消耗品の集中管理を行うことで、契約単価の引き下げ・適正量の管理が可能となり物件費が圧縮されたことや、普通建設事業に係る地方債発行額を抑制し後年度の公債費が減少したこと等により、平成17年度以降は減少傾向にあり、平成24年度は73.8%と類似団体内で1位となっている。今後も行財政改革への取り組みを通して義務的経費の削減に努め、現在の水準を維持するように努める。
平成23年度に単年度の特殊事業(10割補助事業の増等)により増加していた物件費は前年度に比べ8千万円程度減少し、人件費についても前年度に比べ7千万円程度圧縮していることから両経費合計で約1億5千万円減少となったところである。その影響もあり人口1人当たりの両経費決算額は前年度に比べ減少し、引き続き類似団体平均と比べ低い水準を維持しており、良好な状態である。しかしながら、団塊世代の大量退職によって中間管理職の昇格が以前より早くなっており、職員一人当たりの平均給与は高めの水準を示していることから、委託料の見直しや消耗品及び備品等についてもこれまで以上に適正に管理し、行政コストの圧縮・効率化を図るよう努める。
ラスパイレス指数については国家公務員の給与改定特例法による措置の影響もあり、100を超える結果となっている。参考値として特例措置が無い場合の指数は98.3となり、前年度(97.7)より微増。独自の給与カットはしていないものの、給与構造の見直しについては完全実施済みであり、平成15年度からは管理職手当の定額化により人件費を抑制している。特別昇給の是正も平成17年度に実施し、特殊勤務手当や地域手当についても該当していないため支給していない。以上のように人件費抑制のために様々な取り組みをしているところではあるが、特例法の影響が大きいことや団塊世代の大量退職によって中間管理職の昇格が以前より早くなっていることなどが、ラスパイレス指数を押し上げる要因となっており、今後もより一層、給与の適正化に努めなければならない。
平成17~20年度までの間、定年退職者分について不補充としていた経緯もあり、集中改革プラン(平成17~21年度)の計画値を上回るペースで職員数が減少してきたが、平成21年度からは毎年度5名程度の新規採用を行っており、職員数は徐々に増加していく見通しである。依然として類似団体平均に比べ職員数が少ない状況にあることから、行政サービスの低下につながることが無いよう、今後も適正な人員配置や指定管理者制度等の導入により適切な定員管理に努めたい。
近年の起債事業抑制の効果もあり公債費が減少していることから、前年度に引き続き類似団体平均を下回っており良好な状態にある。しがしながら、各公営企業会計の起債償還に係る繰出しの増(特に下水道事業の伸びが大きい)や過疎地域指定に伴う過疎対策事業債の活用など、今後の比率引き上げにつながる要素もあることから、その動向に注視しながら財政運営を行う必要がある。
将来負担比率については、類似団体平均に比べ高い水準で推移しているものの、平成23年度に比べ、0.1ポイント減少となっており、辛うじて減少傾向を維持している。これは地方債現在高が対前年度比約9千万円減少した一方で、財政調整基金等の充当可能基金が対前年度比約6千万円減少したこと等が主な要因であると思われる。今後も事業の必要性、優先順位を考慮しながら事業を取捨選択し、将来の負担を軽減できるよう努める。
類似団体平均比較ではこれまで同様、人口1,000人当たりの職員数及び全体の経常収支比率は下回っている状態が続いている。このほか今回初めて人件費に係る経常収支比率も類似団体平均をわずかながら下回っている。人件費総額が前年度に比べ7千万円程度減少したこと等が影響したものと思われるが、今後も人件費は大きな割合を占めるものと見込まれていることから、より適正な人員配置や再任用制度の運用、指定管理者制度の活用等を検討し、できる限りのコスト削減に努める。
物件費に係る経常収支比率は前年度より0.3%高くなっているものの、物件費総額では前年度より8千万円程度減となっており、経常収支比率は平成23年度と同様に類似団体の中で最も低くなっている。平成16年度から実施している消耗品の集中管理や単価見積による契約などで経費削減を図り、需用費を抑制してきたこと等が大きな効果を生んでいるところであるが、今後も事業執行に適する業者を選定することは言うまでもなく、より適正な消耗品の管理に努め、引き続き経費削減に努める。
これまで扶助費に係る経常収支比率は類似団体平均に比べ高い状態で推移していたが、今回わずかながら平均を下回ることとなった。扶助費総額も前年度に比べ約3千万円程度減少しているが、高齢化が進む中、扶助費の自然増は避けられない状況であることから、その中にあっても必要経費と住民サービスとの費用対効果を見極めたうえで事業を実施していきたい。
維持補修費等に係る決算額は前年度に比べ9千万円程度減少しているものの、経常収支比率自体は前年度より高めに推移している。また、後期高齢者医療特別会計や各種下水道事業特別会計等への繰出金についても引き続き増加傾向にあり、決算額ベースで約1億円の増となっていることから、公営企業会計にあっては独立採算の原則に基づいた収入確保や適切な会計処理を求める一方、繰出金を精査していく必要がある。
補助費等に係る経常収支比率は前年度より0.6%増加し、依然として類似団体平均より高い状態で推移している。補助費等の総額でも前年度より7千万円弱増加しており、これは病院事業への補助金が増加したことが主な要因である(平成24年度5億円、平成23年度4億2千万円)。今後も公営企業会計の独立採算に基づく会計処理がより一層求められるところであり、公営企業と一般会計双方の財政状況を踏まえながら繰出をするよう努めたい。
公債費に係る経常収支比率は類似団体平均に比べ低い状態を維持している。普通会計においては臨時財政対策債の発行額が増えているものの、これまで普通建設事業に係る起債事業を抑制してきたこともあり、プライマリーバランスの黒字傾向を続けてきたところである。しかしながら、平成22年度から新たに過疎地域指定を受けたことに伴い平成23年度からは過疎対策事業債を活用し始めたことや、下水道事業において年次計画を進行中であること等、町全体としての地方債の発行額が増加しつつあるため、今後も中長期的なスパンで公債費を注視していく必要がある。
平成24年度決算においては、経費別の経常収支比率がほぼ類似団体平均を下回っていることから、全体(公債費除き)の比率としても類似団体平均より低い水準で推移している。今後は現在類似団体平均より悪い状態の経費について削減をめざし、より良好な状態を維持できるよう努めたい。
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