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平成20年度までは断続的に伸びていたが、長引く景気低迷に起因する住民税・法人税の落ち込み等から、平成21年度以降は減少傾向にあり、平成25年度も0.21と類似団体平均を下回った状態となっている。単年度の指数も0.21と下げ止まりしており、依然として類似団体平均に比べ指数は低く、財政基盤が脆弱であると言わざるを得ないことから、今後も安定的な自主財源の確保に努めなければならない。
平成16年度から消耗品の集中管理を行うことで、契約単価の引き下げ・適正量の管理が可能となり物件費が圧縮されたことや、普通建設事業に係る地方債発行額を抑制し後年度の公債費が減少したこと等により、平成17年度以降は減少傾向にあったが、平成25年度は病院事業や下水道事業に対する繰出しの増、廃棄物処理施設管理運営事業負担金の増及び社会保障費(扶助費)の自然増などが要因となり、比率を5%ほど引き上げることとなった。今後も行財政改革への取り組みを通して義務的経費の削減に努め、現在の水準を維持するように努めなければならない。
平成25年度において職員数は増加しているものの、人件費としては定年退職者と新規採用者の給与差により前年度比5,000千円程度の減少となっている。それらが影響し、人口1人当たりの決算額は前年度に比べ減少し、引き続き類似団体平均と比べ低い水準を維持しており、良好な状態である。しかしながら、団塊世代の大量退職によって中間管理職の昇格が以前より早くなっており、職員一人当たりの平均給与は高めの水準を示していることや、委託職員に対する委託料の増(人数増)など、コストを引き上げる要因も顕在化してきていることから、今後も委託料の見直しや消耗品及び備品等の適正管理に努め、行政コストの圧縮・効率化を図りたい。
ラスパイレス指数については国家公務員の給与改定特例法による措置の影響がなくなり、平成22年度の水準にほぼ戻っている。独自の給与カットはしていないものの、給与構造の見直しについては完全実施済みであり、平成15年度からは管理職手当の定額化により人件費を抑制している。特別昇給の是正も平成17年度に実施し、特殊勤務手当や地域手当についても該当していないため支給していない。以上のように人件費抑制のために様々な取り組みをしているところではあるが、団塊世代の大量退職によって中間管理職の昇格が以前より早くなっていることなどが、ラスパイレス指数を押し上げる要因となっており、今後もより一層、給与の適正化に努めなければならない。
平成17~20年度までの間、定年退職者分について不補充としていた経緯もあり、集中改革プラン(平成17~21年度)の計画値を上回るペースで職員数が減少してきたが、平成21年度からは毎年度5名程度の新規採用を行っており、職員数は徐々に増加していく見通しである。依然として類似団体平均に比べ職員数が少ない状況にあることから、行政サービスの低下につながることが無いよう、今後も適正な人員配置や指定管理者制度等の導入により適切な定員管理に努めたい。
近年の起債事業抑制の効果もあり公債費が減少していることから、前年度に引き続き類似団体平均を下回っており良好な状態にある。しがしながら、各公営企業会計の起債償還に係る繰出しの増(特に下水道事業の伸びが大きい)や過疎地域指定に伴う過疎対策事業債の活用など、今後の比率引き上げにつながる要素もあることから、その動向に注視しながら財政運営を行う必要がある。
将来負担比率については、類似団体平均に比べ高い水準で推移しているものの、平成24年度に比べ、11.7ポイント減少となっており、引き続き減少傾向を維持している。これは将来負担額となる退職手当負担見込が対前年度比約143,000千円減少したほか、財政調整基金等の充当可能基金が対前年度比約13,000千円増加したこと等が主な要因であると思われる。今後も事業の必要性、優先順位を考慮しながら事業を取捨選択し、将来の負担を軽減できるよう努める。
類似団体平均比較ではこれまで同様、人口1,000人当たりの職員数及び全体の経常収支比率は下回っている状態が続いている。しかしながら、人件費総額は前年度に比べ約5,000千円程度減少しているものの、人件費に係る経常収支比率は類似団体平均を上回る傾向が続いており、今後も人件費は大きな割合を占めるものと見込まれていることから、より適正な人員配置や再任用制度の運用、指定管理者制度の活用等を検討し、できる限りのコスト削減に努めたい。
物件費に係る経常収支比率は前年度より0.4%高くなっており、物件費総額でも前年度より36,000千円程度増となっている。経常収支比率は平成24年度と同様に類似団体の中で最も低い状態ではあるが、委託職員に係る人件費の増や、専門的かつ細分化した業務に対応するために増加する外部委託経費など、今後も物件費を増大させる要因が数多くあるため、引き続き経費削減に努めていかなければならない。
平成24年度に一時、類似団体平均より低い水準を示したが、平成25年度は再び高い状態へ戻る結果となっている。扶助費総額でも前年度に比べ約26,000千円増加しており、主な要因は障害者福祉費の自然増となっている。今後も扶助費の増は避けられない情勢であるが、その中にあっても必要経費と住民サービスとの費用対効果を見極めたうえで事業を実施していきたい。
維持補修費等に係る決算額は除排雪経費の減などにより、前年度に比べ100,000千円程度減少しており、経常収支比率も前年度より0.8%減少している。一方で、後期高齢者医療特別会計や各種下水道事業特別会計等への繰出金については引き続き増加傾向にあり、決算額ベースで約40,000千円の増となっていることから、公営企業会計にあっては独立採算の原則に基づいた収入確保や適切な会計処理を求める一方、繰出金を精査していく必要がある。
補助費等に係る経常収支比率は前年度より3.9%増加し、依然として類似団体平均より高い状態で推移している。補助費等の総額でも前年度より約110,000千円増加しており、病院事業への補助金が増加したほか、廃棄物より施設管理運営事業に係る補助負担金が急増したことが主な要因である。今後も公営企業会計への補助については独立採算を原則としつつ、公営企業と一般会計双方の財政状況を踏まえながら繰出をするよう努めたい。
公債費に係る経常収支比率は類似団体平均に比べ低い状態を維持している。普通会計においては臨時財政対策債の発行額が増えているものの、これまで普通建設事業に係る起債事業を抑制してきたこともあり、プライマリーバランスの黒字傾向を続けてきたところである。しかしながら、平成22年度から新たに過疎地域指定を受けたことに伴い平成23年度からは過疎対策事業債を活用し始めたことや、下水道事業において年次計画を進行中であること等、町全体としての地方債の発行額が増加しつつあるため、今後も中長期的なスパンで公債費を注視していく必要がある。
平成25年度決算においては、経費別の経常収支比率がほぼ類似団体平均を下回っていることから、全体(公債費除き)の比率としても類似団体平均より低い水準で推移している。今後は現在類似団体平均より悪い状態の経費について削減をめざし、より良好な状態を維持できるよう努めたい。
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