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財政力指数の分析欄須坂市の市民一人あたりの市税収入は県内19市中17位であり、他市に比べて一般財源の中心である市税が少ない状況である。また、総面積のうち約7割を山林が占めており、最も安定的な税目である固定資産税が少ないことなどから、従来から財政基盤が弱い傾向がある。ここ数年においては指数に大きな変更はなく、全国・県・類似団体平均は上回っている。平成29年度は個人住民税や地方消費税交付金の増等による基準財政収入額の伸びにより0.01ポイント改善している。引き続き行財政改革第4次チャレンジプランにおいて、収納率の向上等歳入の確保に取り組むとしている。 | 経常収支比率の分析欄経常的支出に充当した一般財源は、維持補修費や物件費が減少したものの、人件費や公債費が増加したため対前年度比0.5%増加した。一方、経常的収入(一般財源)については、地方交付税が減少しており対前年度比0.5%減少したことにより、経常収支比率は対前年度比0.9%増加となった。全国・県・類似団体平均を下回り、平成29年度の比率は県内19市中19位である。今後も、行財政改革第4次チャレンジプランに基づき、事務事業の見直しなどによる経常経費の削減や歳入の増に取り組む。 | 人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄退職手当の増により人件費は増加したものの、委託料等の減少に伴い物件費は減少したため、人口1人当たり決算額は減少となった。全国・類似団体平均を上回っており、特に人件費と物件費は近隣町村の消防業務を受託しているなどの特殊要因によるところが大きい。 | ラスパイレス指数の分析欄行財政改革第4次チャレンジプランに基づく人件費の削減や、職員年齢構成の改善を行っている。平成29年度については、採用・退職の職員構成の変動において0.1減少しているが、経験年数階層の変動において0.4上昇しているため、全体では0.3上昇している。 | 人口1,000人当たり職員数の分析欄これまで定員適正化計画や市の総合計画前期基本計画に基づき職員の削減を実施してきた。平成29以降は後期基本計画(2016-2020)に基づき5年間で3.3%(16人)削減を目標に職員数の適正化に取り組んでいる。当市においては、近隣町村の消防業務を受託しているなどの特殊要因があるため、全国・県・類似団体平均を上回っている。 | 実質公債費比率の分析欄分子は、元利償還金等が増加していて、分母においては標準税収入額等は増加しているものの、普通交付税も大きく減少しているため、全体としては0.6%の増となった。全国・県・類似団体平均を上回っている。今後は元利償還金が増加見込みであるとともに、長野広域連合が発行した起債に対する負担金(準元利償還金)の増や普通交付税等の減少などにより、比率は増加していくと見込んでいる。 | 将来負担比率の分析欄分子は、地方債残高及び公営企業債の元金は減少したものの、広域ごみ処理施設建設に伴う負担額が増加し、充当可能財源も減ったため、分子は微増した。分母は普通交付税が減少したが、標準税収入額が増加したことにより、分母も微増したため、将来負担比率は0.3%改善した。今後は学校給食センター建設に伴い、充当可能基金が減少見込みであるとともに、長野広域連合への負担金の増や公共施設の長寿命化にかかる起債の増などの影響により上昇すると見込んでいる。 |
人件費の分析欄市の総合計画に基づく職員の削減等により、人件費は減少傾向にあるが、平成29年度は一般職の退職手当の増により比率としては0.2%増加した。平成29年度以降も市の総合計画に沿って職員数の適正化や、行財政改革第4次チャレンジプランによる時間外勤務手当等の人件費の削減に努める。 | 物件費の分析欄物件費は平成22年度から全国・県・類似団体平均を上回っている。当市は旅費・需用費・役務費(郵便料・電話料)について予算枠配分を実施しており、平成29年度は消耗品費などで一律減額配分を行ったため、対前年度比0.2%減少している。物件費の縮減については、引き続き今後の大きな課題となっており、事務事業の見直しや行財政改革第4次チャレンジプランに基づくさらなる経常経費の削減に努めていく。 | 扶助費の分析欄扶助費は全国平均よりは下回っているものの、県・類似団体平均では上回っている。年々、支援費サービス事業などの社会福祉費や児童手当、保育所の運営などの児童福祉費が増加傾向であり、今後も扶助費の比率は上昇していく見込である。 | その他の分析欄その他については、上下水道への繰出金が補助費に性質変更したことにより、平成21年度から全国・県・類似団体平均をおおむね下回っている。平成29年度は維持補修費が大雪のあった前年から減少したことから、対前年比0.2%減少し、県平均と同じとなった。繰出金については、介護保険特別会計への繰出金が増加傾向にあるため、保険料の適正化等を図り、普通会計の負担を減らしていくよう努める。 | 補助費等の分析欄補助費については上下水道への繰出金が補助費に性質変更したことにより、平成21年度から全国・県・類似団体平均を上回っていたが、平成28年度に県平均を下回り、平成29年度も対前年度比0.3%減少した。経常経費としては今後も横ばいで推移していくと考えられるが、各種団体への負担金などさらなる見直しを図っていく。 | 公債費の分析欄公債費は平成28年度までは減少傾向であったが、大型事業を実施した平成26年度に借り入れを行った起債の据置期間が終了し、本格的な元金償還が始まったことから平成29は大幅に増加した。平成30も増加見込みである。今のところは全国・県・類似団体を下回っており、他団体と比べると良い比率であるが、今後上昇が見込まれるため引き続き健全財政を堅持していく必要がある。 | 公債費以外の分析欄公債費以外については、全国・県・類似団体平均を上回っているが、公債費ではそれぞれの平均を下回っているため、公債費以外の数値について高くなっている。今後は行財政改革第4次チャレンジプランに基づく新規採用職員の抑制や、サマーレビューなどによる事務事業の見直し等、引き続き経常経費の削減に取り組んでいく。 |
議会費労働費消防費諸支出金総務費農林水産業費教育費前年度繰上充用金民生費商工費災害復旧費衛生費土木費公債費 |
目的別歳出の分析欄目的別では、議会費が全国・県・類似団体平均を上回っている。議会費については類似団体においては議員数に大きな差がないが、当市は類似団体中人口数は最下位であるため、人口規模によるスケールメリットが考えられる。労働費においても全国・県・類似団体平均を上回っている。これはカーローンや教育ローンなどの勤労者生活資金融資預託金が1億2千万円あるためであり、勤労者生活資金融資預託金を除いた平成29年度の一人当たりのコストは1,075円となり、県平均を下回っている。勤労者生活資金融資預託金は歳入でも同額の1億2千万円であり、一般財源には影響を与えていない。商工費についても同様に市制度資金預託金が10億円あるためであり、市制度資金預託金を除いた平成29年度の一人当たりのコストは8,376円となり、全国・県・類似団体平均を下回っている。市制度資金預託金は歳入でも同額の10億円であり、一般財源には影響を与えていない。農林水産業費は、前年度に国の強い農業づくり交付金を活用したJA須高への支援などにより事業費が増加した反動で減少している。消防費の年度ごとの増減については、施設整備や車両の整備などがある年度は一人当たりのコストも高くなっている。教育費では、平成30年度以降、新給食センター建設を予定しているため、事業費の増加が見込まれる。 |
人件費補助費等災害復旧事業費投資及び出資金物件費普通建設事業費失業対策事業費貸付金維持補修費普通建設事業費(うち新規整備)公債費繰出金普通建設事業費(うち更新整備)積立金前年度繰上充用金 |
性質別歳出の分析欄当市は、単独で消防本部を設置しており(長野県内でも長野市と須坂市のみ)、広域消防であれば負担金(補助費等)として計上される経費も、人件費・物件費として計上しているため、人件費は全国・県平均を、物件費は全国・類似団体平均を上回っている一つの要因となっているが、行政サービスの提供方法の差異によるものと言える。維持補修費が全国・県・類似団体平均を下回ったのは、平成28年度が大雪の影響で経費が増加したものの反動と考えられる。普通建設事業費については、既存施設の整備改修は計画的に実施しているものの、道路改良の新規路線については事業を先送りするなど抑制に努めているため、普通建設事業費のうち新規整備分は全国・県・類似団体平均を大きく下回っている。公債費については、全国・県・類似団体平均を大きく下回っているが、今後、大型事業を実施した平成26年度に借り入れを行った起債の据置期間が終了し、本格的な元金償還が始まることや臨時財政対策債などの増加が見込まれることから、起債借入においては有利な起債を選択することはもちろん、必要最低限に抑制していく必要はある。積立金については、全国・県・類似団体平均を下回っており、コストがかかっていないが、その分基金への積立てができていないとも言える。他団体と比較して突出して一人当たりのコストが多いのは貸付金である。これは市制度資金預託金が10億円あるためであり、市制度資金預託金を除いた平成29年度の一人当たりのコストは2,495円となり、全国・県・類似団体平均を下回っている。市制度資金預託金は歳入でも同額の10億円であり、一般財源には影響を与えていない。 |
基金全体(増減理由)H29年度は、財政調整金で74百万円、公共施設等整備基金で224百万円減少したことから、基金全体で349百万円減少した。(今後の方針)公共施設等整備基金H31年度以降、給食センター整備等の大型事業に活用するため、減少を見込んでいるが、他の基金については、現在の残高以上に積み増すことは難しいが、なるべく現状の基金残高を維持できるよう財政運営をしていく。 | 財政調整基金(増減理由)H29年度は前年度と比較して公債費が約136百万円増になったことなどにより、一般財源の不足分を繰り入れたため、74百万円減少した。(今後の方針)今後、公共施設の老朽化による維持修繕費や扶助費等の増が見込まれ、基金を繰り入れなければならない状況が続くと見込んでいるが、災害や大雪等不測の事態にも対応できるよう、前年度を大幅に下回らない程度に基金残高を維持していく。 | 減債基金(増減理由)平成29年度は公債費の増加に伴い、5,000万円繰り入れたことにより減少。(今後の方針)地方債の償還計画を踏まえ、償還額の多い年度に取り崩す予定。 | その他特定目的基金(基金の使途)公共施設等整備基金…公共施設等の整備に充てる文化振興資金積立基金…文化振興のため、運用益を事業費に充てる(果実運用)ふれあい地域福祉基金…福祉充実のため、運用益を事業費に充てる(果実運用)信州須坂ふるさと応援基金…ふるさと寄附金を積み立て、次年度に寄付目的に応じて事業費に充てる(増減理由)公共施設等整備基金は長野広域連合のごみ処理施設建設に伴う負担金に対し基金を繰り入れたことなどから、H29年度は前年度から224百万円減少した。信州須坂ふるさと応援基金はふるさと寄附金を積み立て、積み立てた分を翌年度事業費の財源として繰り入れているため、毎年増減している。(今後の方針)公共施設等整備基金は平成31年度以降、給食センター整備等の大型事業に活用するため、減少を見込んでいる。退職手当基金は退職者の見込みを踏まえ、退職者の多い年に繰り入れることを予定している。 |
有形固定資産減価償却率の分析欄有形固定資産減価償却率は類似団体より高い水準にあるが、それぞれの公共施設等について個別施設計画を策定し、計画に基づき施設の維持管理を進めるほか、老朽化している施設については、長寿命化の改修を予定している。 | 債務償還可能年数の分析欄債務償還可能年数については、税収等の経常的な一般財源等が少ないことなどから、全国平均よりも高くなっている。債務償還可能年数を低く抑えるためにも、引き続き経常経費の削減に取り組んでいく必要がある。 |
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析将来負担比率については、平成29年度は0.3%減少したものの、今後は学校施設の建て替えや文化施設の大規模改修等を予定しているため、上昇していく見込み。一方、、有形固定資産減価償却率については、老朽化した施設の大規模改修を予定しているため、大幅な上昇は抑えられる見込み。 |
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分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析実質公債費比率及び将来負担比率は類似団体内平均値と比較して低い水準で推移していたが、平成29年度は実質公債費比率・将来負担比率ともに類似団体内平均値を上回った。今後は大規模施設改修等の大型公共事業を予定しているため、実質公債費比率・将来負担比率ともに上昇していく見込み。 |
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道路橋りょう・トンネル公営住宅港湾・漁港認定こども園・幼稚園・保育所学校施設児童館公民館 |
施設情報の分析欄有形固定資産減価償却率は、道路、児童館で高い比率となっている。道路は大規模な新設は見送り、維持修繕を中心に行っている。児童館については、老朽化が進んでおり建て替えも視野に入れつつ計画的な老朽化対策が必要となっている。保育所については平成11年~平成27年の間に全園の建て替えを行ったため、全国・県平均を大きく下回っている。市民一人当たり面積で見ると、保育所、学校で全国・県平均を上回っている。 |
図書館体育館・プール福祉施設市民会館一般廃棄物処理施設保健センター・保健所消防施設庁舎 |
施設情報の分析欄有形固定資産減価償却率は、図書館、体育館、福祉施設、保健センターで高い比率となっている。どの施設も老朽化が進んでおり、計画的な更新や老朽化対策が必要となっている。一人当たり面積で見ると、市民会館を除くすべての施設で類似団体平均を下回っている。 |
資産合計負債合計 |
1.資産・負債の状況・一般会計等においては、負債総額が前年度末から295百万円減少となった。金額の変動が最も大きいものは地方債(固定負債)であり、平成26年に実施した緊急防災・減災事業に係る償還が始まったことから、地方債償還額が発行額を上回り、249百万円減少した。・特別会計及び企業会計を加えた全体では、資産・負債ともに減少した。負債総額は水道事業会計及び下水道事業会計において上・下水道管の布設が一段落し、地方債償還額が発行額を上回っている状態が続いていることなどから、1,733百万円減少した。・一部事務組合・第三セクター等を加えた連結では、資産・負債ともに前年度よりも減少してるが、比例連結している長野広域連合において広域ごみ処理施設を建設しているため、資産・負債ともに増加していることから、全体と比べると資産・負債の減少額は少ない。 |
純経常行政コスト純行政コスト |
2.行政コストの状況・一般会計等においては経常経費は20,513百万円となり、前年度とほぼ同額であった。ただし、業務費用のほうが移転費用よりも多く、最も金額が大きいのは減価償却費や維持補修費を含む物件費等(8,736百万円、前年度比+65百万円)であり、純行政コストの45.2%を占めている。極力、新たな施設を作らず公共施設等の適正管理に努め、民間でも実施可能な部分について指定管理者制度を導入するなどにより、コストの削減に努める。全体の純行政コストは前年度とほぼ横ばいであったが、連結においては、長野広域連合や(一財)須坂市文化振興事業団において純行政コストが減少したことから、117百万円減少した。 |
本年度差額本年度末純資産残高本年度純資産変動額 |
3.純資産変動の状況・一般会計等においては、財源(16,373百万円)が純行政コスト(19,313百万円)を下回ったことから、本年度差額は△2,940百万円(前年度比△400百万円)となり、純資産残高は2,637百万円の減少となった。地方税の徴収業務の強化や企業立地の促進強化等により税収等の増加に努める。・全体においては、純資産残高は1,508百万円の減額となったが、水道事業会計で242百万円、下水道事業会計で370百万円それぞれ純資産残高が増となったことなどから、一般会計等よりも純資産残高の減少額は縮小した。・連結においても、純資産残高は876百万円の減額となったが、長野広域連合で649百万円純資産が増となったことなどから、全体よりも純資産残高の減少額は縮小した。 |
業務活動収支投資活動収支財務活動収支 |
4.資金収支の状況・一般会計等においては、業務活動収支は769百万円であったが、投資活動収支については、防災行政無線デジタル化整備等を行ったことから、△491百万円となっている。財務活動収支については、地方債償還支出が地方債発行収入を上回っていることから、△256百万円となり、本年度末資金残高は22百万円増加した。・全体においては、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より2,532百万円多い3,301百万円となっている。財務活動収支は、地方債償還支出が地方債発行収入を上回っていることから、△1,551百万円となり、本年度末資金残高は前年度より705百万円増の4,847百万円となった。・連結においては、本年度末資金残高は前年度より717百万円増の5,369百万円となった。 |
①住民一人当たり資産額(万円)②歳入額対資産比率(年)③有形固定資産減価償却率(%) |
1.資産の状況・住民一人当たり資産額は、新たな施設を作らず今ある施設を有効利用しているため、類似団体平均を下回っている。しかし、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を上回っていて、老朽化した施設も多いことから、将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、平成27年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき施設の長寿命化を計画的に進めている。 |
④純資産比率(%)⑤将来世代負担比率(%) |
2.資産と負債の比率・これまで交付税措置のない起債をあまり借りてこなかったことから、純資産比率は類似団体平均を上回り、将来世代負担比率も類似団体平均を下回っている。今後は大型公共施設の長寿命化に伴う大規模改修を予定していることから、資産・負債ともに増加していく見込みである。 |
⑥住民一人当たり行政コスト(万円) |
3.行政コストの状況・住民一人当たり行政コストは類似団体平均より少ないが、前年度よりも0.2万円増加している。高齢化等による社会保障給付が年々上昇しているため、行財政改革の取組みを進め、行政コストの削減を図る。 |
⑦住民一人当たり負債額(万円)⑧基礎的財政収支(百万円) |
4.負債の状況・これまで交付税措置のない起債をあまり借りてこなかったことから、住民一人当たり負債額は類似団体平均よりも少ない。今後は起債を活用し、大型公共施設の長寿命化に伴う大規模改修を予定していることから、住民一人当たり負債は増加していく見込みである。 |
⑨受益者負担比率(%) |
5.受益者負担の状況・受益者負担比率は類似団体平均を上回っているが、前年度からは0.3%減少している。今後も公共施設等の使用料の見直しを行い、受益者負担の適正化に努める。 |
出典:
財政状況資料集
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統一的な基準による財務書類に関する情報
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