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地方財政ダッシュボード

山形県南陽市の財政状況(2019年度)

🏠南陽市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

📅2023年度📅2022年度📅2021年度📅2020年度📅2019年度📅2018年度📅2017年度📅2016年度📅2015年度📅2014年度📅2013年度📅2012年度📅2011年度

総括表

人口の推移

財政比較分析表(2019年度)

財政力指数の分析欄

普通交付税は前年度を下回ったものの、市税徴収率全体で前年度の96.9%から97.0%にアップした影響もあり、財政力指数は0.01ポイント上昇し、類似団体内平均値より0.08ポイント上回った。今後も、補助金・負担金の見直しにより更なる歳出削減を推進するとともに、市税等の収納率98.8%を目標に取り組み、財政基盤の強化を図る。

経常収支比率の分析欄

定員適正化により人件費が減少し、公債費も減少する中、扶助費の伸びがそれを上回り、さらに消費税改定の影響による物件費の増、補助金等の増により全体として前年度よりも1.6ポイント悪化し、類似団体内平均値と同額となっている。今後も経常経費の削減と起債の抑制を図り、財政の健全化を図る。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

昨年度と比較して4,519円増加したものの、類似団体平均と比較して55,202円少ない。人件費に関しては、行政経営指針に基づく定員適正化を着実に進めた結果として職員数が減員となり、昨年度より減少している。今後も、定員適正化やコスト削減に取り組み、人件費・物件費等の歳出削減を図る。

ラスパイレス指数の分析欄

経験年数15年以上25年未満の職員の変動により、昨年度より0.2ポイント増加している。また、類似団体内平均値を2.3ポイント、全国市平均も1.1ポイント上回っている。今後も地域の民間給与の状況を踏まえながら住民サービスを低下させることなく、計画的に採用することで給与の適正化に努めていく。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

前年度より0.23ポイント増加したが、これは人口の減少によるもので、これまでの行財政改革により、全国類似団体と比較しても少ない職員数で業務を効率的に執行しており、定員適正化は行われている。今後も引き続き、社会情勢の変化や住民ニーズに即して、事務事業の見直しや効率的な組織運営を行い、適切な定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

置賜広域病院企業団や置賜広域事務組合への負担等の増により、前年度より0.1ポイント悪化し、類似団体内平均値と比べて2.4ポイント高くなっている。今後、平成20年度から平成27年度の大規模公共事業の償還により徐々に悪化し、数年後には15%台まで見込まれる。引き続き繰上償還や減債基金への積立を行い、健全な財政運営を図っていく。

将来負担比率の分析欄

平成20年度から平成27年度までの大規模公共事業による充当可能基金の減や地方債借入額の増により、依然として類似団体内平均値より大幅に上回っている。公営企業債等繰入見込額や退職手当負担見込額、地方債現在高については減少傾向にあるが、南陽病院建替えにより置賜広域病院企業団への負担等見込額の増や沖郷保育園建設事業に伴う債務負担行為額の増により前年度より18.2ポイント高くなった。今後も、事業実施の適正化を図り、財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)

人件費の分析欄

行政経営指針に基づく定員適正化を着実に進めた結果として職員数が減員となり、人件費は減少しているが、類似団体内平均値より1.0ポイント上回っているため、今後もより適正な人員配置と人件費管理に努める。

物件費の分析欄

消費税改定の影響により昨年度より0.6ポイント増加したが、類似団体内平均値と比較して1.1ポイント下回っている。引き続き、より一層の歳出削減に努めていく。

扶助費の分析欄

昨年度と比較して0.6ポイント増加し、類似団体内平均値より1.4ポイント上回っている。生活保護費、児童福祉費等の増加により今後もこの傾向は続くと見込まれる。

その他の分析欄

維持修繕費にかかる除雪委託料が減少したことにより、昨年度と比較して0.3ポイント減少し、類似団体内平均値、山形県平均よりも下回っている。ここ数年横ばいで推移しているが、引き続き経常経費の削減に努めていく。6

補助費等の分析欄

置賜広域病院企業団や置賜広域事務組合への負担金の増により、前年度より1.2ポイント増加しており、類似団体内平均値より上回っている。引き続き各種団体に対する補助金等について適正な執行に努めていく。

公債費の分析欄

類似団体内平均値より2.7ポイント下回っており、これまでの繰上償還効果や低金利への見直しなどの効果により回復傾向にある。しかし、平成20年度から平成27年度の大規模公共事業の償還により徐々に悪化が見込まれるため、計画的に繰上償還を行い、より一層の公債費抑制に努めていく。

公債費以外の分析欄

補助費等の増加の影響等で、昨年度より1.8ポイント増となった。類似団体内平均値と比較しても2.7ポイント上回っており、今後より一層の歳出削減に努めていく。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

教育費は、住民一人当たり55,787円で、類似団体内平均値を下回っている。教育費総額は減少しているが分母となる人口が減少したことにより平成30年度に比べて増加している。農林水産業費は、住民一人当たり12,920円で、類似団体内平均値を下回っており、また、林地台帳整備事業の完了などにより平成30年度に比べて減少している。民生費は、住民一人当たり166,864円で、類似団体内平均値を下回っているが、生活保護費、児童福祉費の増加などにより平成30年度に比べて増加している。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人当たり484,154円となっている。扶助費は、住民一人当たり96,797円で、類似団体内平均値を下回っているが、生活保護費、児童福祉費の増加などにより平成30年度と比べて増加している。補助費等は、住民一人当たり84,962円で、類似団体内平均値を上回っており、置賜広域病院企業団や置賜広域事務組合への負担金が増加したことにより平成30年度と比べて増加している。普通建設事業費は、住民一人当たり49,759円で、類似団体内平均値を下回っており、小・中学校冷房設備工事が終了したことなどにより平成30度と比べて減少している。

実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)

分析欄

令和元年度は、実質収支額は946,674千円の黒字であり、前年度の実質収支額を上回ったため単年度収支額が23,494千円の黒字となった。実質収支額については、令和元年度の繰越金が少なかったことによりプラスとなったが、財政調整基金の積み立てよりも取り崩し額が大きかったため、実質単年度収支額は3年連続のマイナスとなった。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)

分析欄

一般会計及びすべての会計で赤字は生じていない。今後、公共施設等の更新費用の増加や、景気動向に伴う市税等の減少による当該指標の悪化も懸念されることから、実質黒字を維持すべく引き続き、行政経費等の節減と歳入の確保を図り、健全財政を堅持する。

実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

実質公債費比率(分子)は、前年度と比較して27百万円の増となった。増加の主な要因は、置賜広域病院企業団や置賜広域事務組合への負担等の増、算入公債費等の減による影響が大きい。元利償還金は旧地域総合整備事業債、地方道路等整備事業債、臨時税収補填債の減により減少した。近年は公債費が徐々に減少してきたが、平成20年度から平成27年度の大規模公共事業の償還により今後、高位で推移する見込みとなっている。今後予想される上昇に対応するため、減債基金への積立を実施し、計画的な繰上償還を行うなど、元利償還金の抑制に努めていく。

将来負担比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

将来負担比率(分子)は、前年度と比較して1,102百万円の増となった。増加の主な要因は、将来負担額について、全体的に減少傾向にある中、南陽病院建替えによる組合等負担等見込額の増加や沖郷保育園建設事業に伴う債務負担行為額の増加による影響が大きい。今後においても組合等負担等見込額の高い推移が見込まれるため将来負担比率としては悪化が見込まれる。

基金残高に係る経年分析(2019年度)

基金全体

(増減理由)令和元年度末の全ての積立基金の残高合計は21億3百万円となり、財政調整基金は2億3千7百万円減少したものの、地域振興基金の増加の影響により、前年度末から約1億5千3百万円増加した。(今後の方針)将来の歳入減少・歳出増加への備えのため、引き続き、行革、経費節減等により捻出した額又、入札差金など事業執行で発生した歳出の不用額等を財源として確保し、基金に積み立てていくことを予定している。

財政調整基金

(増減理由)普通交付税の減、公共施設等の老朽化対策等に係る経費の増による。(今後の方針)今後、災害等への備えとして、また、将来の財政基盤の安定のため財政規模の20%程度(16億円)まで積み立てることとしている。

減債基金

(増減理由)運用益(預金利子)による増。(今後の方針)公債費の増高を抑制するため、高利率の債務の繰上償還を平成22年度から積極的に実施している。現在は実質公債費比率が安定しており、また、高金利の地方債がないことから繰上償還の予定はないが、将来の繰上償還の財源とすべく減債基金への積立てを計画的に実施する。

その他特定目的基金

(基金の使途)公共施設維持管理基金:旧廃止施設の解体、跡地利用、施設の維持管理に対応するため、積み立てを行い、費用負担の平準化を図る。地域振興基金:ふるさと納税による寄付金を財源とした積立基金、また、地域振興を推進する目的。(増減理由)公共施設維持管理基金:運用益、公共施設適正管理に係る事業費として2億円積立、市有施設適正管理事業費・小・中学校施設整備事業費として1億円取崩し。地域振興基金:運用益、ふるさと納税事業として4億円積立、ふるさと納税事業費・体育施設一般事業費として1億円取崩し。(今後の方針)重点施策等(教育まちづくり、産業まちづくり、健康まちづくり)への充当を基本としながら、今後とも適正な運用となるよう努める。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

令和元年度の有形固定資産減価償却率は、類似団体内平均値より8.4ポイント低くなっている。しかし、人口減少のなか、公共施設の約4割が築30年を経過するなど老朽化が進んでいる状況にあるため、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、同一類型施設の集約化、統廃合等を含む公共施設等の最適な配置の実現を計画的に進めているところである。

債務償還比率の分析欄

令和元年度の債務償還比率は類似団体内平均値より192ポイント高くなっている。要因としては、病院建設に係る組合に対する負担金が増加傾向にあると考えられる。また、平成20~23年度小中学校改築整備事業、平成24~27年度文化会館整備事業による地方債現在高が高く推移しているためである。公共施設等総合管理計画に基づき、長期的な視点をもって公共施設等の更新・統廃合等の検討や更新費用の抑制等により、財政負担の縮減・平準化を図っていく。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

令和元年度の将来負担比率は類似団体内平均値と比較して高い水準にある一方、有形固定資産減価償却率は類似団体内平均値よりも低くなっている。これは、平成21年度から中学校再編及び学校耐震化事業を行ってきたこと、また、文化会館が平成26年に建築されちょうど5年経過したところであり、類似団体内平均値より低く推移しているためである。しかし、公共施設の約4割が築30年を経過するなど老朽化が進んでいる状況にある。今後の人口減少により財政状況が一層厳しくなる段階にも関わらず、これらの施設の大規模改修・更新の必要性が出てくることから、工事の実施時期を計画的に分散し財政負担の平準化を図る必要がある。また、同一類型施設の集約化など統廃合等を含む更新費用削減に向けた検討を行っているところである。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率は、文化会館整備の影響で平成27年に高くなって以降大規模な事業が少なかったため減少していたが、令和元年度は、病院建設に係る一部事務組合への負担金の大幅増により、類似団体内平均値と比較すると高い水準となった。実質公債費比率においては年々減少傾向だったが、昨年度と比較して組合に対する負担金の増などにより微増となった。今後、平成21年度から始まった中学校再編及び学校耐震化事業等の大規模公共事業の償還が平成25年度から始まったことと合わせ、新文化会館整備事業や災害復旧事業等の償還により当該数値が増加に転じることが見込まれる。類似団体内平均値と比較しても高い状態となっており、今後予想される上昇に対応するため、減債基金への積立を実施したり、計画的な繰上償還を行うなど元利償還金の抑制に努めていく。

施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

令和元年度において類似団体内平均値と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、児童館の95.6%、認定こども園・幼稚園・保育所の89.8%、公営住宅の81.0%である。児童館は耐用年数22年で設定しているが、築18~28年を経過しているため、類似団体内平均値より41.4%高い水準である。また、認定こども園・幼稚園・保育所は類似団体内平均値より31.5%高くなっており、引き続き、今後の人口動態や保育需要を見据えつつ必要な整備を進めていく。公営住宅については、類似団体内平均値より13.5%高い水準であるが、南陽市公営住宅長寿命化計画に基づき工事を行い老朽化対策に取り組んでいる。今後、人口減少が進む中でも、こうした施設を長く維持し活用していくために南陽市公共施設等総合管理計画に基づき、長期的な視点をもって公共施設等の更新・統廃合等の検討や更新費用の抑制等により、財政負担の縮減・平準化を図るとともに、公共施設等の最適な配置の実現を図る取り組みを行っていく。

施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

令和元年度において有形固定資産減価償却率が類似団体内平均値より特に高くなっているのは、庁舎の98.6%である。庁舎については、耐用年数は38年で設定しており、耐震化診断も問題なかったが、昭和57年建築で築37年を経過しているため高くなっている。老朽化が進んでいるところは修繕をするなど、使用する上で問題はないが、平成28年度作成した公共施設等総合管理計画に基づき、適切な維持管理を行っていく。一方、市民会館は、有形固定資産減価償却率が26.7%で、類似団体内平均値より24.2%と大幅に下回っている。これは、新しく文化会館を平成26年に建設し、築5年であることによる。耐用年数は本体22年、設備棟31年で設定しており、1人当たり面積は類似団体内平均値よりやや高くなっている。今後、人口減少が進む中でも、こうした施設を長く維持し活用していくために南陽市公共施設等総合管理計画に基づき、長期的な視点をもって公共施設等の更新・統廃合等の検討や更新費用の抑制等により、財政負担の縮減・平準化を図るとともに、公共施設等の最適な配置の実現を図る取り組みを行っていく。

財務書類に関する情報①(2019年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産・負債とも減少している。資産の減少は事業用資産中「建物減価償却累計額」の増加(+861百万円)、インフラ資産中「工作物減価償却累計額」の増加(+610百万円)等の要因がある。特に「建物減価償却累計額」の増加に関しては、南陽市文化会館の影響が大きい。この施設は大規模かつ木造のため単年度の減価償却額が大きい(建物評価額5,590百万円で、本市全体の建物評価額の1/6を占める)ためである。基金については、財政調整基金が減少(237百万円)したが、その他の基金が増加(390百万円)し、基金全体では153百万円の増加となった。負債の減少は、固定負債中「地方債等」の減少▲227百万円(14,301百万円14,074百万円)、「退職手当引当金」の減少23百万円(2,131百万円→2,108百万円)による。資産・負債とも減少しているのは、全体、連結についてもいえるが、これは一般会計等の影響(上記の理由)が大きい。平成29年3月に策定した公共施設等総合管理計画、個別計画により、引き続き公共施設の適正管理と維持管理コストの平準化に努めていきたい。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は13,779百万円となり、前年度比984百万円の増加(+7.7%)となった。そのうち、人件費等の「業務費用」は7,384百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は6,395百万円であり、業務費用のほうが移転費用よりも多くなっている。経常費用のうち最も金額が大きいのは物件費(2,776百万円、前年度比+48百万円)、次いで補助金等(2,407百万円、前年度比+523百万円)である。純行政コストが大きく増加した要因としては、「経常費用」内の、福祉サービスの提供などの資産形成に結びつかない行政サービスに要したコストのうち「移転費用」に区分される費用(特に「補助金等」)が増加したためである。これは連結修正仕分+500百万円などの処理によるものである。今後は高齢化の進展などにより、「移転費用」中「社会保障給付」の伸びが続くことが見込まれるため、事業の見直しや介護予防の推進等により、経費の抑制に努めていきたい。全体純経常行政コストは1,029百万円増加、連結純経常行政コストは1,127百万円増加というように、一般会計等と近似した増加額となっており、一般会計と同様の傾向となっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般、全体、連結ともほぼ同様な傾向となっている。一般会計等においては、税収等の財源(12,589百万円)が純行政コスト(13,455百万円)を下回っており、本年度差額は866百万円となり、純資産変動額は▲812百万円となった。これは純行政コストが前年比+1,023百万円(12,432百万円13,455百万円)となったもので、要因としては、「経常費用」内の、福祉サービスの提供といった資産形成に結びつかない行政サービスに要したコストのうち「移転費用」に区分される費用(特に「補助金等」)が増加したためである。これからも地方税の徴収業務の強化等による税収等の増加、その他の歳入の確保に努めていく必要がある。全体においては純資産変動額が▲509百万円となった。これは「税収等」の「財源」が前年比+677百万円となったが、純行政コストも増加+1,097百万円となったことなどによる。連結においても同様である。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般、全体、連結とも同様な傾向となっている。基礎的財政収支は、平成27年から令和元年までプラスの数値を確保している。5年連続してプラスの数値を確保できていることから、この期間は、借金に依存しない財政運営なされたことを示している。特に一般会計等においては、業務活動収支は667百万円であったが、投資活動収支については「基金積立金支出」等の投資活動支出1,625百万円が「基金取崩「し」等の投資活動収入1.053百万円を上回ったことから、▲572百万円となった。財務活動収支については、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、152百万円となっている。本年度末資金残高は前年度から58百万円減少し、969百万円となった。地方債の償還は進んでおり、経常的な活動に係る経費は税収等の収入で賄えている状況である。一般、全体、連結とも引き続きこの状態を継続することで財政の健全化を図っていく。

財務書類に関する情報②(2019年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額は、平成27年から令和元年にかけて、ゆるやかに減少している。これは、住民基本台帳人口の減少に対し、資産額の減少幅が大きかったことによる。令和元年度は、道路関係ほか、小中学校の空調設備整備、丸堤多目的広場などが新たに資産として計上されている。有形固定資産減価償却率は、文化会館が平成26年に建築された影響(取得価格が大きく、かつ、減価償却累計額が小さいのでこの数値を押し下げる要因となる。)で類似団体と比較し、低くなっている。しかしながら、本市の公共施設の約4割が築30年を経過するなど、全体としては施設の老朽化が進んでいる状況にある。今後とも公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設について、点検・診断や計画的な予防保全による長寿命化を進めるなど、公共施設等の適正管理に努めていく

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、平成27年から令和元年にかけて、0.7ポイント増加している。これは、資産総額が減少しているなか、純資産の減少が緩やかだったことによる。なお、一般会計等と比較し、全体、連結の値が低いのは、水道事業及び下水道事業の仕組みが、将来の使用料収入で回収することを前提としていることや、地方債の償還年限が長期であることが要因である。将来世代負担比率は、平成27年から令和元年にかけて、0.4ポイント減少している。これは、将来世代の負担が着実に減少していることを表している。数値が減少した要因は、地方債の減少である。(一般会計等においては平成27年から令和元年にかけて1,119百万円の地方債減少)本市が類似団体に比較し高い数値となっているのは、過去の大型事業により地方債残高が大きいためである。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

平成27年から令和元年にかけて、6.1万円増加している。これは、純行政コストの増加と住民基本台帳人口の減少によるものである。純行政コストが増加した要因としては、「経常費用」内の、福祉サービスの提供といった資産形成に結びつかない行政サービスに要したコストのうち「移転費用」に区分される費用(社会保障給付支出、補助金等支出、他会計への繰出支出等)が増加したためである。令和元年に数値が増加した理由は、一般会計等において、純行政コストが1,023百万円増加したことによる。これは「「経常費用」の「移転費用」に含まれる「補助金等」がプレミアム商品券事業や病院企業団負担金などの増により増加(+523百万円1,884百万円→2,407百万円)したためである。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は、平成27年から平成30年にかけて、2.4万円減少している。これは、負債のうち、地方債(地方債と1年内償還予定地方債の合計額)の減少によるものである。令和元年は、市債発行額1,098百万円に対し、元金償還額1,251百万円となっており、市債残高(地方債の額+1年内償還予定地方債の額の合計)が212百万円減少している。これからも新規発行額く償還額となるよう財政健全化に取り組んでいきたい。基礎的財政収支は、平成27年から令和元年までプラスの数値を確保している。5年連続してプラスの数値を確保できていることから、現時点においては、このままの財政運営を継続していくことが可能と判断される。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

平成27年から令和元年にかけて、0.5ポイントの減少となった。前年との比較でも0.5ポイント減少しているが、経常費用の額が前年比で大きく増加した(+984百万円)ことによる。理由としては、経常費用中「移転費用」に含まれる「補助金等」がプレミアム商品券事業や病院企業団負担金の増により増加したためである。一般的に病院、ガス、上下水道事業を行う地方公共団体は、受益者負担比率の数値が高くなる傾向があるが、本市では上下水道事業のみ実施している。このため類似団体より低い数値となっている。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,