岡崎市：簡易水道事業（法適用）

経営の健全性・効率性について

本市簡易水道事業は、地方公営企業法を適用していないため、一部指標について「該当数値なし」としている。①収益的収支比率老朽施設更新のため、地方債の借入に頼らざるを得ず、地方債償還金が増大しており、比率は徐々に低下している。類似団体平均、全国平均を下回っている。④企業債残高対給水収益比率前年度と比較し、給水収益が横ばいに対し、企業債残高が増加していることから、比率は上昇しており、類似団体平均を大幅に上回っている。⑤料金回収率老朽化した施設の維持管理にコストがかかるが、給水収益のみでは賄うことができず、一般会計繰入金に頼っている状態であり、類似団体平均を大幅に下回っている。⑥給水原価老朽化した施設の維持管理費と、更新に伴う企業債償還金の増大に伴い、給水原価が上昇しており、類似団体平均を大幅に上回っている。⑦施設利用率平成29年度については、大口需要者の使用量の増があり1.26％増加したが、人口減少傾向もあり、類似団体平均を下回っている。⑧有収率漏水や、使用水量が少ない区域での保全水量の増等により、前年度と比較し、2.02％減少した。類似団体平均を上回っている。

老朽化の状況について

③管路更新率管路更新については、計画的に推進してきているが、平成29年度については、布設管路の口径が大きく延長が伸びなかったため、類似団体平均を下回っている。機械・電気設備については耐用年数が20年程度であり、老朽化が進行している。これらの施設についても更新が必要であるものの、更新需要に耐えられる財源確保が難しい状況である。

全体総括

簡易水道事業は給水人口密度が低く、また、人口減少の傾向もあり、収支状況が悪化している。簡易水道施設が広範囲に点在していることから、費用がかさむ傾向だが、平成32年度より上水道事業と統合する予定のため、水道事業との接続費用試算、既存浄水場更新コスト試算、その後の維持管理費の試算等を行い、施設の統廃合を含めた最も合理性の高い計画を検討し、スケールメリットを生かしつつ、コスト削減を図る必要がある。平成31年度末に上水道事業へ統合予定のため、簡易水道事業単独での経営戦略は策定しない。