公共下水道 簡易水道事業(法適用) 漁業集落排水施設 簡易水道事業(法適用)
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平成29年度から数値は増加しているものの、震災の影響による人口減少や町内に中心となる産業がないこと等により、財政基盤が弱く、類似団体平均を0.14下回っている。平成23年度以降は復興事業の進捗に併せて町税が増加傾向にあったが、新型コロナウイルス感染症感染拡大に伴う営業活動の自粛等、様々な要因が重なり、令和3年度においては令和2年度から0.01減少した。今後も、第9次大槌町総合計画に基づき町民所得の向上及び将来を見据えた持続可能なまちづくりを展開しつつ、予算規模を見据えて財政基盤の強化に努める。
令和3年度においては、新型コロナウイルス感染症等の影響による町税の減(-37,125千円)会計年度任用職員等採用による人件費の増(+263,620千円)震災後の施設整備等による町債償還に係る公債費の増(+70,408千円)等があったものの、臨時経済対策費等による地方交付税の増(+354,667千円)等により昨年度より0.9%減となった。しかしながら、類似団体平均を6.9%上回っており、依然として高い数値で推移していることに加えて、人口減少や新型コロナウイルス感染症等による地域経済の落ち込みによる更なる町税の減少も見込まれることから、経常経費の抑制に努める。
類似団体平均と比較すると大きな乖離はないものの、令和2年度から25,895円の増となっている。これは主に会計年度任用職員等採用による人件費の増、新型コロナウイルスワクチン接種事業等による物件費の増が要因となっている。今後も、人口減少に加え公共施設の維持修繕経費が増加していくことが見込まれることから、公共施設等総合管理計画及び公共施設個別施設計画等に基づき適正な管理を行い、経費削減に努める。
令和2年度から数値の変動はない。これは主に復興事業の収束による任期付き職員等の採用が減少したことに伴い、プロパー職員のみの算定となったことが要因と推測される。職員定員管理計画に基づいた職員の採用を行う等、一定のバランスを取りながら人件費の抑制に努めたい。
人口が減少している一方、職員数は変動していない為、令和2年度から0.27人増加している。復興事業の収束に伴う事業の整理縮小及び定数管理計画に基づき、適切な定員管理に努める。
東日本大震災からの復興事業に要した起債の償還が始まっており、公債費としては増額となっている一方で、地方交付税の増額により令和2年度から0.3%減少している。今後、大規模な事業計画が控えていることを見据え、事業の整理縮小を図り町債の新規発行額に上限を設ける等の取り組みで実質公債費比率の伸びを緩やにするほか、減債基金を活用した繰上償還等を計画的に実施し、抑制に努める。
東日本大震災以降、復興事業に係る経費は復興交付金基金、震災復興特別交付税の措置により町の単独経費が抑えられたこと、各基金残高が増加していることから将来負担比率は0%で推移してきている。今後震災復興事業が完了し、復興交付基金の返還を行うこと、将来的な人口減少等により標準財政規模が減少することが想定されているほか、町債の新規発行額が増加しており将来的に負担しなければならない経費の増加が見込まれている。町債を活用する事業については、新規発行額を検討しながら将来負担比率の急激な増加にならないよう実施していく。
類似団体と比較すると、人件費に係る経常的収支比率は低くなっているが、要因として、ごみ、し尿処理業務や消防業務を一部事務組合で行っているためである。一部事務組合の人件費は負担金や公営企業会計の人件費に充てる繰出金といった、人件費に準ずる費用を合計した場合、大幅な増となることから今後においてはこれらも含めた人件費全体について抑制していく必要がある。
新型コロナウイルス感染症対策費用(ワクチン接種事業)、ふるさと納税特産品贈呈事業等の増加はあったものの、一般財源(地方交付税等)の増額により、令和2年度から0.7%減少した。今後、施設管理業務の民間委託等により物件費の増加が見込まれることから、各事業の見直しを行い物件費の削減に努める。
こども園に係る施設型給付費の他、新型コロナウイルス感染症対策費用(特別給付金の給付)等の増加はあったものの、一般財源(地方交付税等)の増額により、令和2年度から1.3%減少した。現在、保育料完全無償化等の実施により、副食費の負担も無しにするなど子育て世代への施策を行っていることから児童数が増加した場合には、数値の増加が見込まれる。
維持補修費、繰出金に大きな変動は見られないが、一般財源(地方交付税等)の増額により、令和2年度から0.9%減少した。今後、老朽化等の影響による公共施設の修繕費等の増加が見込まれることから、各事業の見直しを行い経費削減に努める。
類似団体よりも高い比率で推移している主な要因は、一部事務組合への負担金であり、人件費や各処理に係る市町村負担分や施設更新等の元利償還金等が含まれている。各市町村との共同運営という形をとっていることから、ごみの量の削減等処理に係る負担金の削減に努めていく必要がある。
震災以後に借入れた施設整備等の町債の償還が始まることから公債費の償還が増加見込である。また、人口減少等による自主財源が減少する中、厳しい財政運営となることが予想される。そのため、今後は町債の新規発行を伴う事業実施の見直しや減債基金を活用した繰上償還を行うなどの必要がある。
一般財源(地方交付税等)の増額により、令和2年度から1.3%減少しているものの、経常経費全体では増加傾向にある。令和4年度で復興事業のハード整備が終了する予定であることから、今後は歳入に見合った事業の見直しを行う等、経常経費の抑制に努める。
(増減理由)令和3年度においては、令和4年度に創設する基金の財源として財政調整基金に447百万円、ふるさと納税寄附金をふるさとづくり基金に281百万円を積立てた一方、東日本大震災津波復興交付金返還に伴い1,296百万円を取崩したこと等により、基金全体としては596百万円の減となった。(今後の方針)令和4年度は、・減債基金を活用した繰上償還を実施する予定。・公共施設等の修繕、改修等による長寿命化、更新整備及び除却に要する経費に充てる為、大槌町公共施設等総合管理基金の創設を予定。・斎場整備が完成する予定であることから、大槌町斎場建設基金を廃止する予定。・引き続き、ふるさと納税寄付金をふるさとづくり基金に積立てる。
(増減理由)令和3年度においては、下水道事業会計への出資金等に充てる為303百万円を取崩した一方、令和4年度に創設する基金の財源として447百万円を積立てたこと等により、144百万円の増となった。(今後の方針)今後の急激な歳入減、突発の歳出増に備えるため基金の残高は、標準財政規模の20%程度となるように努める。
(増減理由)令和3年度においては、災害援護資金の償還分として23百万円を取崩した一方、災害援護資金償還金を例年積み立てており元金分で26百万円の他、利子等で1百万円の積立てた結果、3百万円の増となった。(今後の方針)令和4年度は、減債基金を活用した繰上償還を実施する予定。
(基金の使途)ふるさとづくり基金:ふるさとづくり事業に要する財源に充てるため。大槌町町営住宅基金:町営住宅、大槌町特定公共賃貸住宅及び大槌町町民住宅の建設、修繕又は改良等に要する費用に充てるため斎場建設基金:町営の火葬場の老朽化により、新たに建設をするために必要な経費の財源に充てるため災害の記憶を風化させない基金:東日本大震災の継承を目的とした事業に要する経費の財源に充てるため大槌町定住促進住宅基金:大槌町定住促進住宅の維持管理に関する経費、大規模修繕及び用途廃止に要する経費の財源に充てるため(増減理由)ふるさとづくり基金:ふるさとづくり事業として467百万円、東日本大震災津波復興交付金返還金として1,296百万円を取崩したことによる減ふるさと納税寄附金等を281百万円積立てを行ったが対前年比で1,501百万円の減となった。大槌町町営住宅基金:使用料、災害公営住宅家賃低廉化、東日本大震災特別家賃低減化等のため752百万円を積み立てたことによる増。大槌町斎場建設基金:斎場建設費用に充てるため9百万円を取崩したことによる減。災害の記憶を風化させない基金:鎮魂の森整備事業の財源として9百万円を取崩したことによる減。大槌町定住促進住宅基金:使用料等を11百万円積み立てたことによる増。(今後の方針)ふるさとづくり基金:ふるさと納税寄附金を積立ていることから充当事業の実施に伴い財源として取崩しを行う予定。大槌町町営住宅等基金:災害公営住宅に係る家賃低廉化、特別家賃低減化事業による国庫支出金を将来的な大規模な修繕等に活用するために積立てる。大槌町斎場建設基金:斎場整備が完成する予定であることから、大槌町斎場建設基金を廃止する予定。災害の記憶を風化させない基金:今後鎮魂の森整備事業が行われることから当該事業の財源として活用する。大槌町定住促進住宅基金:当該施設は老朽化も激しい施設であることから、今後の長寿命化等に備えて継続して積み立てを行う。
当町においては、将来負担額が充当可能財源を下回っていることから算定されていないが、標準税収入の減額等が見込まれる。エネルギー価格高騰等による経常経費の増額、公債費及び公営企業への繰出金増加に備えた財政運営をするために、既存事業の見直しを図りながら経常経費の削減に取り組んでいく。
今年度において将来負担比率は、充当可能な基金等が将来負担額を上回っていることから算定されていない。実質公債費比率は前年度から0.3%の減となっているものの、類似団体と比較すると4.5ポイント高い。これは下水道事業が公営企業会計へ移行したことに伴う繰出金の増が主な要因と考える。今後は、復興事業で借入を行った地方債の償還が順次始まることに伴う元利償還金の増に加え、人口減少等による標準税収入額の減等が見込まれるため、将来負担比率及び実質公債費比率の上昇は避けられないことから、これまで以上に公債費の適正化に取り組んで行く必要がある。
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