中札内村：簡易水道事業（法適用）

経営の健全性・効率性について

・収益的収支比率給水収益や一般会計繰入金(基準内繰入)の総収益で、総費用に地方債償還金を加えた額を支払いしても黒字会計となり類似団体平均値と比較しても２９％上回り、健全的な運営であると数値から分析できる。・企業債残高対給水収益比率起債残高は当初投資工事の償還が終了しているため少なく、大規模な起債借入れによる水道施設等の更新工事を行なっておらず、類似団体平均値を大きく下回っている。・料金回収率平成２８年度までは料金回収率が１００％を上回っており、給水に係る費用のほぼ全てを料金収入で賄っていることが数値から確認できる。平成２９年度は料金体制の見直しにより、料金回収率が低下しているが、類似団体平均値を大きく上回っている。・給水原価類似団体平均値と比較し安価に推移している要因は、浄水場を他の自治体と共同施設で維持管理しているためである。・施設利用率平成２９年度は原水の高濁度により取水が停止し、水道企業団からの受水量が増加したため、利用率が減少している状況である。・有収率類似団体平均値と比較し高く推移しており、この状態を維持するよう施設の保守点検などの維持管理に努めることが必要である。

老朽化の状況について

・管路の状況水道管路は布設４５年近く経ち、一部耐用年数を経過しているため、平成３１年度に管路の劣化調査を行い、更新の見通しを検討する予定である。・施設の状況水道施設の機器に関して、重要度、老朽化具合に応じて、平成２２年度から平成２４年度までの３年間で更新は完了済である。浄水場、配水地についても建設後４５年近く経過しているため、毎年保守点検を実施し、施設の維持管理に努めている。また、平成３０年度に配水地の耐震診断を実施し、配水地の更新計画書を作成する予定である。

全体総括

老朽化が進んでいる他の自治体と共同維持管理している浄水場のあり方について、更新、再構築又は企業団からの全量受水かの検討中である。また、上記の計画を進める上では、多額の費用を要することから、施設の維持管理費などの節減に努め、着実な基金への積立を実施する必要がある。