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地方財政ダッシュボード

和歌山県美浜町の財政状況(2018年度)

🏠美浜町

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2018年度)

財政力指数の分析欄

本町においては、長引く景気低迷による税収の減少等から、類似団体平均を下回る状況が続いている。人口の増加を見込むことが困難な状況ではあるが、地方創生事業をはじめ新たな施策を打ち出し、展開していくことにより税収の増加を目指す。

経常収支比率の分析欄

対前年度比0.6ポイント増の96.6%となり、財政構造の硬直化が進んでいる。平成30年度においては、経常経費充当経常一般財源が減少となったものの、地方税等の減少により経常一般財源がそれ以上に減少している状況である。今後についても、地方税等の増加が見込めないことや、義務的経費である人件費、扶助費、公債費の増加が見込まれ、当町は極めて厳しい財政状況に置かれると予想される。徹底した事業の見直しに加え、行政改革による一層の経費削減に努めなければならない。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

類似団体平均を大きく下回っているものの、前年度から5,660円の増加となった。主な要因は、物件費において、ふるさと納税に係る返礼事務経費が増加したことによるものである。ふるさと納税については、今後も力をいれて取り組んでいくため、経費が膨らむ可能性がある。

ラスパイレス指数の分析欄

類似団体平均を上回っている要因は、当町は比較的年齢が低い職員を管理職として登用しており、職員全体の給与水準が引き上げられているためである。今後においても、人事勧告に準じた給与改定や国の要請に基づく給与削減に取り組むとともに、類似団体や和歌山県下の状況を勘案し、職員給与の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

類似団体平均を大きく下回る状況が続いている。今後についても、定員適正化計画に基づき、人口減少の影響はあるものの、職員数91名を維持することにより、適切な定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

平成30年度は前年度と比較し0.4ポイント増の6.2%となり、類似団体平均を下回っている。普通交付税や臨時財政対策債発行可能額の減少により標準財政規模が減少したことや、一般会計で起こした地方債の算入終了による基準財政需要額が減少したことが主な要因である。今後においても、避難施設の建設や防災行政無線のデジタル化といった大型事業を控えていることから、地方債の借入については、交付税措置率の高い有利な地方債を活用していくことを原則とし、借入額についても元金償還額以内に抑える方針で努める。

将来負担比率の分析欄

類似団体において数値の改善が見られるが、当町は前年度と比較し1.5ポイント増の55.4%となり、増加傾向である。充当可能基金や過去に起こした地方債の算入終了による基準財政需要額の減少により、充当可能財源等が減少したことが主な要因である。借入額については、元金償還額以内に抑えることを基本としているが、今後についても、避難施設の建設や防災行政無線のデジタル化といった大型事業が計画されていることから、将来負担比率の増加が懸念される。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)

人件費の分析欄

平成30年度は前年度から0.2ポイント減の26.4%となった。しかしながら、依然として類似団体平均を上回っている状況であり、今後についても、定員適正化計画及び行政改革の取組を継続し、人件費の抑制に努める。

物件費の分析欄

物件費が類似団体平均より高水準で推移しているのは、認定こども園、作業員等の臨時職員に係る賃金や電算関連の委託に係る経費が要因と考えられる。それらに加えて、各種業務における委託料も増加していることから、今後は委託の必要性を再検討し、委託が必要な場合であっても、委託業務内容の見直しを積極的に行っていく必要がある。

扶助費の分析欄

平成30年度においても扶助費に係る経常収支比率は類似団体平均を上回っている。障害介護給付費や医療費など、給付対象者が年々増加している状況ではあるが、給付水準の見直しを行うことや、町単独で実施している事業については、今後事業の廃止又は縮小を検討し、経費の削減に努める。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っているのは、特別会計への繰出金が多額となっているためである。一般会計からの繰入に頼っている現状を打破すべく、使用料や保険料等の見直しを検討し、適正な料金設定を行うことで経営の健全化が図られ、一般会計からの繰出金の抑制に繋がるものと考える。

補助費等の分析欄

平成30年度の補助費等に係る経常収支比率は、前年度から0.7ポイント増の18.9%となり、依然として類似団体平均を大きく上回っている。改善策として、町単独補助金を対象とする調書を作成することにより、交付団体等における繰越金の状況や費用対効果を確認し、補助金の合理化に努める。

公債費の分析欄

平成30年度の公債費に係る経常収支比率は、類似団体平均と比較し3.3ポイント下回っている。近年においては、類似団体平均を下回る状況が続いており、適正な公債費の管理ができていると考える。しかしながら、避難施設の建設や防災行政無線のデジタル化といった大型事業を控えていることから、借入については、借入額を元金償還額以内に抑え、交付税措置率の高い有利な地方債を活用していくことを基本とする。

公債費以外の分析欄

公債費以外に係る経常収支比率は対前年度比0.9ポイント増の83.1%となり、依然として類似団体平均を大きく上回っている。要因としては、公債費に係る経常収支比率が低いことが挙げられる。しかしながら、物件費、補助費等に係る経常経費が多額となっていることもあり、改善策として、引き続き事務事業評価を行い、物件費、補助費等を中心に徹底した無駄の削減に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

総務費:地方創生事業に係るハード整備が終了したことや財政調整基金への積立金が減少したことにより、対前年度12,168円の減少となった。農林水産業費:西川地区漁船係留施設整備事業の増加等により、対前年度9,297円の増加となり、類似団体平均を上回る結果となった。土木費:町道吉原上田井線整備事業の増加等により、対前年度9,172円の増加となった。消防費:松原地区高台津波避難場所が完成したことより、対前年度14,087円の大幅な減少となった。今後についても、避難施設の建設や防災行政無線のデジタル化といった大型事業の計画があることから、高水準で推移すると予想される。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

補助費等:地方創生関連団体への補助金や日高病院負担金の増加により、対前年度10,953円の増加となった。普通建設事業費(うち新規整備):日高港西川地区漁船係留施設整備事業、町道吉原上田井線整備事業、浜ノ瀬地区津波避難施設整備事業などに係る経費の増加により、対前年度7,242円の増加となった。類似団体平均を上回っていることもあり、新規整備に係る普通建設事業費の抑制を検討する必要がある。普通建設事業費(うち更新整備):地方創生事業に係るハード整備が終了したことにより、対前年度15,702円の減少となった。積立金:財政調整基金への積立金が約5千万円の減少となったことにより、対前年度6,393円の減少となった。歳入における経常一般財源が年々減少していることもあり、今後も低水準で推移していくものと予想される。

実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)

分析欄

H30年度末の財政調整基金残高については、前年度末残高から約1億円減少する結果となった。大型の台風が立て続けに襲来したことにより、施設の復旧等に多額の経費が必要となったためである。実質収支額については、標準財政規模に占める割合が5.56%となった。3~5%が妥当な数値とされていることから、大幅に数値が改善された。実質単年度収支は6.18%のマイナスとなり、3年連続のマイナスと厳しい結果となった。地方創生事業に係るハード整備や避難所の建設等、投資的経費の増加が要因と考える。今後も避難施設の建設等が続くが、投資に係る経費を抑制する等、数値改善に努めなければならない。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)

分析欄

過去から現在に至るまで各会計ともに、赤字・資金不足は発生していない。引き続き黒字・資金剰余の運営が行えるように努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

「元利償還金」はH25年度をピークに減少傾向にあったが、H28年度からは一転増加しており、R2年度に再びピークを迎える見込みである。「公営企業債の元利償還金に対する繰入金」は、下水道工事がH28年度に完成し、特別な事情がない限り地方債を発行する予定がないことから、今後大きく増加することはないと予想される。「組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等」は、御坊広域行政事務組合おいて、清掃センターやクリーンセンターの設備投資を行う計画があることから、増加していくことが予想される。「算入公債費等」は減少傾向であり、過去に起こした地方債の算入が次々と終了しているためである。

将来負担比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

将来負担額の大半は「一般会計等に係る地方債の現在高」であり、当町は発行額を元金償還額以内に抑えることを原則としているが、近年、防災関連の大型事業等が続いていることもあり、増加傾向となっている。「公営企業債等繰入見込額」は、特別な事情がない限り、公営企業会計において新規に起債を発行する予定がないため、これからも減少する見込みである。近年、御坊市外五ヶ町病院経営事務組合において資金不足額が発生しており、そのため「組合等連結実質赤字額負担見込額」が発生している。充当可能財源等の「充当可能基金」は減少傾向であり、今後についても同様の傾向が続くと予想される。そのため、財政調整基金については取崩額を抑制し、少しでも多く積み戻しができるように努める。「基準財政需要額算入見込額」は、過去に起こした地方債の算入が次々と終了しているため、減少傾向となっている。

基金残高に係る経年分析(2018年度)

基金全体

(増減理由)基金全体の残高が減少した主な要因は、財政調整基金残高が前年度から約1億円の減少となったためである。(今後の方針)今後においても、より厳しい財政運営を強いられることが予想されるため、現在の当町の身の丈に合った予算編成を行うことにより、基金、特に財政調整基金からの取崩額を抑制するように努める。

財政調整基金

(増減理由)H30年度末の財政調整基金残高については、前年度末残高から約1億円の減少となり、2年連続で1億円以上の大幅な減少となった。今回減少となった主な要因は、大型の台風が立て続けに襲来したことによる施設等の復旧や、保安林内における風倒木、海岸漂着物を処理するための経費が多額となったためである。(今後の方針)当町は財政調整基金残高が10億円を下回らないように運用しているが、今後においても、税収などの一般財源の減少や行政需要の多種多様化が見込まれることから、当町の財政状況はより厳しさを増すものと考える。行政改革による経常経費の削減を継続し、また新規整備に係る投資的経費の見直しを行うなど、財政調整基金からの取崩額を抑制し、少しでも積み戻しができるように努める。

減債基金

(増減理由)少額の利子のみを積み立てたため、増減なしとなっている。(今後の方針)特別な事情がない限り、利子のみを積み立てる。

その他特定目的基金

(基金の使途)水産業振興基金:水産業の振興対策促進高齢者福祉基金:高齢者福祉の増進住宅基金:住宅の建設費、建設費に充てるために起こした町債の償還、大規模修繕墓地管理基金:墓地の管理に係る経費中山間ふるさと・水と土保全基金:中山間地域における土地改良施設の機能を適正に発揮させるための集落共同活動の強化に対する支援事業(増減理由)H30年度残高が減少となった要因は、高齢者福祉基金から、老人福祉に係る経費に1千万円を取り崩し充当したためである。(今後の方針)高齢者福祉基金については、今後も老人福祉に係る経費に充当するため取り崩しを行う予定である。住宅基金については、今後大規模修繕を行う予定があり、それに充当する財源として毎年2百万円ずつ積立を行っていく。ふるさと納税寄附金については、現在返礼品を増やすなど積極的に取り組んでおり、今後寄附金の増加が見込めれば、特目基金への積立も検討している。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は、前年度と比較し1.0ポイント増の59.1%となった。経年に伴い、既存の建物やインフラの減価償却が進んだことによるものである。今後についても特別な事情がない限り、徐々に上昇していくものと予想される。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率は874.6%となり、類似団体平均を上回っている。今後も防災関連の大型事業が続くことから、地方債残高の増加や基金残高の減少による将来負担額の増加が見込まれるため、債務償還比率も増加すると予想される。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

平成30年度において、有形固定資産減価償却率、将来負担比率ともに増加となった。今後も将来負担比率は増加していくことが予想されるため、地方債残高の増加や基金残高の減少を抑制し、計画的かつ持続的に施設等の更新を行っていく必要がある。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率は近年減少傾向であったが、平成30年度算定において増加に転じた。将来負担比率においても、事業実施に伴う地方債残高の増加や基金残高の減少などから増加傾向となっている。今後の取組として、借入額を元金償還額以内に抑えるという基本方針を厳守し、また、当初予算編成時における財政調整基金からの取崩額の抑制、ふるさと納税制度を活用した財源の確保などを行い、基金残高の減少を抑制する。

施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

認定こども園・幼稚園・保育所:当町は認定こども園を所有しており、平成19年に園舎建築と比較的新しいため、類似団体平均を大きく下回っている。港湾・漁港:類似団体平均が大幅に改善されたこともあり、平均値を大きく上回っている。経年に伴う老朽化の進行を考慮し、計画的に修繕を行っていく必要がある。

施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

一般廃棄物処理施設:今後大規模な設備改良工事を計画しており、それが終われば数値は大幅に下がる見込みである。庁舎:平成28年度に庁舎増築工事を実施し、それ以降、類似団体平均を下回っている。

財務書類に関する情報①(2018年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等における資産額は11,142百万円、負債額は4,058百万円であり、前年度と比較すると、資産額は215百万円の増加、負債額は21百万円の増加となった。資産が増加した要因は、令和元年度に完成予定の「浜ノ瀬地区津波避難施設」や「日高港西川地区漁船係留施設」の整備支出により、有形固定資産額が増加したためである。また、公民館三尾分館の改修工事を行ったことも要因である。負債については、全体として増加となっており、近年、地方債の発行額が償還額を上回っているため、地方債の新規発行については慎重に検討する必要がある。全体における資産額は16,693百万円、負債額は6,201百万円であり、前年度と比較すると、資産額は31百万円の増加、負債額は105百万円の減少となった。資産が増加となった主な要因は、国民健康保険事業基金や介護保険事業基金へ積立を行ったためである。負債については、水道事業会計、公共下水道事業特別会計及び農業集落排水事業特別会計の地方債償還に伴い減少となった。連結における資産額は18,925百万円、負債額は7,566百万円であり、前年度と比較すると、資産額は119百万円の減少、負債額は197百万円の減少となった。全体を通して、資産、負債ともに減少する結果となった。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等の経常費用の内訳は、人件費が635百万円、物件費等が976百万円、その他の業務費用が31百万円、移転費用が1,487百万円であった。移転費用のう補助金は経常費用の約22%を占めており、経費の削減のためにも、今後、支出先や支出額の検討を行っていく必要がある。また、物件費の支出が667百万円となっており、前年度から増加傾向であるため、内容を細かく精査し経費削減に努める。全体の経常費用の内訳は、人件費が703百万円、物件費等が1,297百万円、その他の業務費用が131百万円、移転費用が2,977百万円であった。特に、純行政コストが大きい会計は国民健康保険特別会計であり、経常費用が1,035百万円に対して経常収益が3百万円、純行政コストは1,032百万円となっている。連結の経常費用の内訳は、人件費が1,539百万円、物件費等が1,848百万円、その他の業務費用が143百万円、移転費用が3,707百万円であった。全体を通して、前年度から純行政コストが増加する結果となった。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等は純行政コスト(3,070百万円)よりも財源(3,264百万円)が上回る結果となり、本年度差額は194百万円、本年度純資産変動額は194百万円の増加となった。前年度と比べ純資産の金額が増加となったが、税収等、国県等補助金の金額は減少する結果となっている。全体は純行政コスト(4,829百万円)よりも財源(4,965百万円)が上回る結果となり、本年度差額は136百万円、本年度純資産変動額は136百万円の増加となった。介護保険特別会計における税収等や国県等補助金が大きくなっていることが純資産の増加要因である。連結は純行政コスト(5,956百万円)よりも財源(6,023百万円)が上回る結果となり、本年度差額は67百万円、本年度純資産変動額は78百万円の増加となった。全体を通して、平成30年度は純資産が増加する結果となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等は本年度資金収支が66百万円の赤字となっており、特に財務活動収支では298百万円の赤字となっている。令和元年度に完成予定の「浜ノ瀬地区津波避難施設」や「日高港西川地区漁船係留施設」の整備支出が大きいことが主な要因である。地方債の発行により補填を行っているが、平成30年度の資金収支額は赤字であるため、今後は支出を抑制し、資金収支を黒字にするよう改善する必要がある。全体の投資活動収支が367百万円の赤字となった要因は、公共施設等整備支出が大きくなっていることが考えられる。特に、水道事業会計において公共施設等整備支出が増加している。また、国民健康保険事業基金や介護保険事業基金へ積立を行ったことも投資活動収支の赤字に繋がっており、全体として資金収支額は119百万円の赤字となった。連結の投資活動収支は368百万円の赤字であり、全体会計と比較して支出が大きくなった要因は、御坊広域行政事務組合において公共施設等の整備を行ったためである。平成30年度の資金収支額については、全体を通して減少する結果となった。

財務書類に関する情報②(2018年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額は類似団体平均値を大きく下回る結果となっており、有形固定資産減価償却率についても類似団体平均値を下回る結果となった。前年度と比較すると資産額は増加しており、減価償却率も増加している。この要因として、道路などのインフラ資産の改修整備などを行ったことが考えられるが、公共投資を行った費用よりも当該年度の減価償却費用が上回ったことから減価償却率が増加となった。今後については、現在策定中の個別施設計画に基づき、予防保全や施設管理などの適正管理を進めていくことにより、数値改善に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は類似団体平均値を下回る結果となっており、将来世代負担比率についても類似団体平均値と同程度となっている。前年度と比較すると純資産比率は高くなっており、将来世代負担比率は減少している。今後については津波避難施設の整備や防災行政無線のデジタル化も控えていることから、将来世代負担比率の増加が予想されるため、将来世代の負担をできるだけ軽減するよう取組みを検討する必要がある。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たりの行政コストは類似団体平均値を下回っているが、前年度と比較すると増加している。コストの中でも補助金が最も高い値となっており、経常費用の約22%を占めている。このことから、今後、支出先や支出額について検討を行う必要がある。また、物件費についても高い値となっており、内容を細かく精査することにより、経費の削減に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は類似団体平均値を下回っている。前年度と比較すると、地方債の新規発行額が大きかったため増加となっている。基礎的財政収支においては148百万円の赤字となっており、類似団体と比較し低い値になっている。基礎的財政収支については前年度から改善しているが、依然として赤字となっている。大規模な工事等を行ったことにより、公共施設等整備費の支出が大きくなったことが要因である。基礎的財政収支の赤字が継続すると財政状況がより厳しさを増すため、今後の新規公共事業等については慎重に検討する必要があり、基礎的財政収支の均衡が図られるよう努めなければならない。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体平均値を下回っており、施設の使用料収入を増加させるための取組みを検討する必要がある。また、現在策定中の個別施設計画に基づき、計画的な施設管理を進めていくことにより、公共施設にかかる経常経費の削減に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,