経営の健全性・効率性について
健全性①経常収支比率、③流動比率、⑤料金回収率は100%を上回っており、②累積欠損金比率も生じていないことから、現在は健全な経営状況であると言える。また、④企業債残高対給水収益比率は、改善傾向にあるものの類似団体平均と比較すると、依然として高い状況にある。効率性⑦施設利用率は、水需要の減少により50%程度の低い状況が続いているが、⑥給水原価は、類似団体平均より約40円低く、⑧有収率が、95%以上となっていることから効率性は良好な状況であると言える。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率が、類似団体平均と比較すると高い値となり、②管路経年化率は、類似団体平均と比較すると低い値となっているものの、両項目とも毎年上昇傾向であり、老朽化が進んでいると言える。③管路更新率は、類似団体平均を上回る状況となっている。
全体総括
平成22年4月に料金改定を行って以降、一定の収益が確保でき、経営の健全性は比較的確保されているものの、「企業債残高対給水収益比率」が類似団体平均と比較して非常に高い状況となっている、水需要の減少により「施設利用率」が低下している、老朽化に関する指標が悪化傾向であるなどの課題を抱えている。これらの課題に対応するため、「徳島市水道ビジョン2019」において、水需要予測に基づく適正規模・能力を考慮した施設の適正化や、施設の更新費用の抑制・平準化を図るため、補修・補強等による長寿命化対策等を進めると共に経営基盤の強化を図り、安全・安心な水道水を安定的に供給することに取り組んでいる。